おじたん。的ぶろぐ生活。

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癌と言う病気とどう向かい合う? 番外編2。

2006-05-23 09:37:52 | 我思う、故に書くなりよ。
歩いたらしい。

当初の予定よりは1日遅れとなったらしいが、やはり手術の翌日は無理だったみたいで、立ち上がった途端に顔面蒼白になっちゃったんで、中止に。その翌日は大丈夫で、既に歩いてトイレに行ったりしているそうだ。まぁ、70のばあさんだから、無理もないんだけど。

それでも、胃の3分の1を取ってしまう手術をした後だから、スゴイコトなのであるが、それもこれも手術の方法が大きく変わったコトによる。大きくお腹を切らなくても摘出手術が可能になったお陰で、患者の負担が随分と減ったワケ。

それだけに、とどまらず、診断技術ってのも格段に進歩している。お腹を切らずして、どこまでの範囲を切ればだいたい安全か、判る様になっているからこんなコトも出来るワケで、単に切って取れば良い…と言うワケじゃないからね。

そんなこんなが全ての癌に…ってコトなら良いのだけれど、そうでもない。部位によってまだまだ差があったりする。父なんか、毎年検診を受けていたにも関わらず、前回の検診から8ヶ月で末期の肺ガンになっていた。それほど進行の早い癌でも無さそうなので、謎なのだけれど、8ヶ月前の検査ではそうした予兆もクソも見受けられなかった。見付かった時点での「生存率」は年単位ではなく、月単位。それも半年以内だったので、当人を含めてショックは大きいし、事実、大きかった。

ほとんど絶望。

対して、母の患った胃癌は早期でもあるので、取り去った結果、5年生存率は98%くらいはある。これが進行度の極めて早いタイプならば、0%となるけれど、そうでないので、この目安はだいたい信じても良いモノとなる。まぁ、得てして高齢になれば癌の進行は鈍いものだから。若年や壮年の人が患うのとは違っても来るんだけれどねぇ。まぁ、タイプによっては早期に見付かれば「癌」と言っても、死に結びつくコトがなかなか簡単では無くなった。

多少、生活に支障は出るものの、なかなか明るい展望。

と、言っても、容姿が見違えてびっくりする位の変貌は余儀なくされるワケで、多少の支障がどの辺まで…ってのはまだ見えて来ない。それは恐らく、父がそうなった姿に近いモノがあるだろうと思うのだが、似て非なるモノ。当人にとってはかなりショックな姿にも映るんじゃないだろうか。

そんなこんなの理由が判っていれば、何となく無下に不安になったりもしないもんだけれど、自分の体とは言っても、なかなか知り得ない部分も多かったりするので、やはり不安はつきまとう。最新の知識ばかりじゃなく、基本的な知識の欠如…ってものがやはりそこにあったりするんじゃなかろうか。

滅多やたらに見なくても良いもんだが、出来れば見て置いて、知って置いた方が良かったりするのも、人間の構造だったりする。そうした基本的な教育が疎かにされていたり、グロいモノ、汚いモノとして追いやられてはいないだろうか。表面的なモノや、外観的な「健康」はどこでも多く語られてはいるんだけれど、基本的な中身がどうあるのか語られるコトは滅多に無い社会だったりする。まぁ、簡単に「絵」で教わるコトはあっても、そこまで見るためには切らなきゃならないし、切れば血も出るワケだし、現物はメチャクチャグロいんだが、それが人間なワケ。

まぁ、それでも謎な部分はプロの医者にしても多々あるので、全部を知れ…ってのは無理だけれど、知っておいて損じゃない部分を知らずに過ごすのももったいない話なのは、医学だけに限ったコトじゃあないな。

逆に、知ったからどーなる? って部分も多々ある。なんせ「癌」だからねぇ。知った所で手遅れな場合もあるんだし、治療を進めてもどーにもならずに「死」へ向かう場合もある。そんなこんなも含めて「医療」なんだから、大変だよなぁ…。

そうなんだよ。実は「大変」なんだよ。だが、今の時点じゃ専門家に任せる他にどーにもならん。大変だぁ! って騒いでも、なんともならん。家族とは言え、どーしてもこーしても…なんだよなぁ。まぁ、そんなこんなを見続ける中で、自分がそーなった時には、こーでありたい。あーでありたい。ってのが見極められれば、良いんじゃないかと思うが、なかなかなぁ…。そんなこんなが無くても、気分は鬱だし、体は重いし…。やれやれなんだし、見続けるだけのコトも放棄したくなるワケで、お先真っ暗なんだが、真っ暗にならないだけの「好奇心」があるのが幸いだと思っている。


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