おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

母さん、事件です! いや。母さんが事件だ…。その7。

2016-09-20 20:00:38 | 我思う、故に書くなりよ。
朝一番で軽く騒動が起きたが、前日の事がスッポリと抜け落ちているので、想定済み。

母自身が深夜に起き出して、自身で整理整頓したらしい『さして重要なものではないモノ』が整然と並べられているのを見てパニックになったらしい。そうこうした記憶が本人に全く無いので、こちらも何か聞かれても答えようもないし、どうしてだのなんでだの言われても困るし、説明した所で理解も出来ないだろうから…

「…そんなことより今日はとても忙しい…」

って事で。気の毒な話題の変え方だが、もうそうした方向しか思いつかない…。

実際は現金が数千円ほど消えており、これは私の与り知らないお金なので、消えるだろうコトは承知の上で見える場所に置いてあるのを黙認していたんである。こうしたのを前夜、母と協議の上で私が預かり、朝起きて無くなっているとまた警察を呼ぶっ! と、大騒ぎしたりするのだが「そこにおいて置く…」って前夜の取り決めがかすかに脳内に記憶として残っていたらしく、私や存在しない彼女や、第三者による窃盗犯の仕業とは考えず、自身の…って考えがあったのかもしれない。これは探せば出て来るだろううし。

…連休が終わり、やっと公的機関と銀行などが開いたので、諸問題解決のために駆け込む…。

公的機関で福祉担当者と母に関する相談と、無くなった保険証の再発行手続きだのなんだの…。

んまぁ、専門家の診立てじゃ、やはり相当進んでいる最中との事で、介護認定を受ける手はずを取り、無くなったモノはあっさり再発行して頂けた。今後も継続する問題なので、調査等を経てあれこれ決まるけれども、当人の認識と専門家の認識には当然として隔たりがあるため、実際にそうした機会を迎えれば、あーだのこーだの騒ぎが始まるだろうなぁ。

身分証明書の代わりとなるものが手に出来たが、実はこれで2度目の再発行で、前回は8月中旬とのことだった。

これは初めて聞いた話で、本人が来所して紛失したので再発行したとの事であった。本人の話じゃ、無くしたのは今回が初めてだと言うので、8月には症状が現れていたのかもしれない。

…問題は金融機関である…

事情を説明すれば、判っては頂けるけれども、本人以外に出来る事はほとんど無い。単純に言えば、凍結されている口座を解凍することと、その口座を使えるようにすることなのだが、本人以外が出来ることは必要な書類だのモノを事前準備するだけでしかない。

幸い、身分証明が可能となり、発見された印鑑の束から使われていた印鑑が見付かったので、手続きは可能となった。無けりゃ無いで方法もあるが、時間がかかり過ぎてしまう。

あとは本人を連れてきて、自署であれこれ記入すれば問題がないが、依然として行方不明なものもあるので一部継続中って事になる…。んまぁ、探しても無いって事であれば、そこでまた本人を連れ出さなきゃならないんだが。

ここで問題なのは、口座からお金が引き出せるとなったら、本人に好き勝手される恐れもあり、それがまた行方不明になる事が想定されることである。

「母さん、そんなこんなで今後はボクがいっさいを管理します。」
「はい。わかりました…」

…となれば、何ら問題は無いのだが、私はなんせ、母の頭の中じゃ「窃盗犯とその一味」に属しているので、簡単には納得も理解もされないのである…。

んまぁ、あれこれと書類に自署記入するだのなんだのが、1字1句指差し確認しながらでないとムリ…って感じなコトで、銀行の人も母の状態が判ったみたいなので、今後のお取引をする上での注意…って事で、しつこいくらいに語ってくれたお陰で不承ながらも納得と理解はして頂けたみたいだ。

…明日まで覚えていてくれればね…。

ここが最大の難関であり、これからも…って問題である。短期間の記憶すらスッポリ抜け落ちてしまうので、何をどう理解してくれていて、どう記憶してくれているのかが問題なのである。

例えば今日のこと等は…銀行でお金をおろした…って記憶だけが残り、手元にお金が無ければ、また窃盗だと大騒ぎするし、私は窃盗犯だし、そこに存在しない架空の彼女も加わるのである…。また勝手に警察を呼んだりもするだろうし、それはなかなかな大騒ぎにもなるのだが、今回から銀行2行と行政機関の証言が得られるので、大騒ぎしたところで解決手段の1つが揃った事になる。

それで納得するかどうかは別問題だが、恐らく翌日にはキレイサッパリ消えていて覚えちゃいないから、とりあえず一悶着で朝が始まるんだろうって毎日なのだ。

まぁ、今日などは雨が時折強く降ったりで、非常にお足元の悪い中での…って事だったのだけれど、雨が降る理由が納得行かない様子で、幾度も幾度も尋ねられた。

「母さん、台風がこっちに向かっているんだよ。午後から夜には大雨だよ(実際に土砂災害避難準備警報中)。」

とまぁ、普通に説明しても理解が難しいらしい。銀行でTVが流れており、水没した街並みなどを観ていても、自身の周りに降り続く雨との関連付けが出来ないみたいだ。

そうこうしている最中でも数分前、数時間前の事が欠落していたりする。こちらとしては、理由だのなんだのの説明などを求められれば、普通に説明して聞かせるし、判りにくいことは判り易い言葉に代えて説明するのだが、その場では判ったらしい会話になっても、途端に同じ事を幾度も繰り返して質問される。

毎度同じ説明をすれば済むので、そうはしているが、結局は理解出来ないらしく、もどかしいことになっているんだろうと思う。何にせよ、こうした調子なので、同じ話題が続けばやがては自爆してしまい、豹変するので、懇切丁寧に…と思っても難しい結果にもなるのだ。

生返事や前にも説明したなどと言おうものなら瞬間湯沸かし器だし、何をどう返しても大差が無くなってしまっている。

どうも、四六時中の監視も必要になりそうだが…外へ出なきゃならない用事もあるワケだし、問題は山積みのハードル超高い…って感じだな…。早々に専門家の介入がないと、ますます困難を極めてしまうが、そうした人達が来訪してくれたからと言って、母のこうした症状が治まるとも限らないワケだからなぁ…。

今となってはムリな話が多過ぎるだけに、もっと早い段階で強引にでも病院へ連れ出せば良かったかなと思っている。

「歳なんだから…当たり前の事」
「誰だってボケる」

そうした会話がお友達の間では至極普通に会話されていたみたいだが、それがまた変な過信になり、強固なものとして残ってしまっているので、病気だということに全く理解が得られない。幸い、かかりつけに近い医師から診断を受けた事実と、薬を処方されて毎日飲んでいる事実は受け入れられて、記憶にも残っているみたいなので、ある程度は…って程度には病気を自覚もしているが、医師の口から出た「初期の軽度なもの…」って言葉が過信と固まりに加わってしまっている。

そうした意識の中、今まで自身でおこなってきたことや、続けてきたことが制限される身になった事は、やはり屈辱にも違いないし、納得も行かないことだろう。

だが、制限しなければならないほど、状態はよろしくないのが実情なんである…。


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