おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

いちごを食べよう。(国産の。)

2007-07-30 17:50:50 | 我思う、故に書くなりよ。
正直、9課の課長の声でのナレーションだっただけで見始めただけなんだが…。

先日、いちごの現状を憂うドキュメンタリー番組をみた。まぁ、誰も起きてはいないだろう深夜なんだけどね…。

でまぁ、いちごってのは無条件で美味しいモノ…ってのが生活の中で安定して定着しているので、相応の値段であれば良く買って食べるのだけれど、これを作っている人の話をやっていたのである。

まぁ、ただ作っているだけ…って話ではなくてね、『章姫』と言う品種を作り出した『種苗家』としての2代目の頑張りと苦悩の話なのだが、もう見ているだけで応援せずにはいられない話なのよ…。

例えば、おじたんが研究努力して、『おじたん』と言う新しいいちごの品種を作り出したとする。で、これを品種として登録すると、特許みたいなもんで、一定の期間はこの新しい品種を育てて売る農家からそれなりの手数料みたいなものも入るし、勝手に栽培して売っちゃうととがめられたりもすると言う、保護されるモノとなるらしい。

簡単に新しい品種がホイホイ出来れば苦労も無いが、1つの品種を誰もが美味しいと思う商品にするには25年掛かったりしているそうな…。栽培している農家としては、自分で作り出したものだから、誇りも有るし、その裏には語るに尽くせない努力の積み重ねが家族を巻き込んであったりしているのである…。

で、そうした努力を保護する期間が15年で、それが切れると保護が消えてしまう。

そうしたスパンで、新しい品種を作り出せて行ければよいが、そうそううまく行かないワケで、まぁ致し方ない面もあったり…。

全ての品種が同じ条件でそうなんだから、別段困った事も無い風に見えるのだけれど、実は困った事がある。この特許みたいな保護は日本の国内にしか通用できないのである。

で、韓国は視察に来た折に、農家の片隅に捨てられていた、病気でダメになった苗とかを持ち帰り、あっちで断りもナシにバンバン生産してそのまんま『章姫』として売っちゃっているんである。しかも、結構大量に…。

それだけでも、この品種を作り出した人に対して失礼千万ではあるのだけれど、あわよくば日本に輸出まで考えてるのか、しているのか、しそうなんだそうな…。

当然、日本で売られているモノより大量に安く…ってコトだから、日本の農家はたまったものじゃなくなる。日本国内でも保護が切れるってのに、そんなのを大量に入れられたら、タダでさえ後継者不足、研究者不足で四苦八苦しているのに、トドメを刺されてしまう様なものだったり…。

我々が普通に買って食べている食材の裏には、それを作る人達の苦労がぎっしりってコトを、大量流通安価販売消費拡大の中で忘れがちな事を思い出させてくれる番組だったと思う。

そうした努力を無にしないためにも国も頑張ってはいるのだが、努力に報いるまでは程遠いのが現実。貿易と外交ってコトからも、なかなか難しいとかなんとか…。農相は絆創膏貼ってる場合じゃねぇんだなぁ…。

そうであるならば、消費者が応援する他に手立ても無い。

国産のいちごを、大事に食べて、守りながら、美味しさを産み出した人達にも報いる様にしようじゃないかと…思うのである。まぁ、いちごに限った話じゃ無いと思うが、こうした状態が何ら改善されずに進んでしまうと、日本から美味しい食材が消えちゃう事になってしまう…。

いちごの種類だけ、作り出した人達の血の滲む様な苦労があるなんてコトは、スーパーのパック見たってわかりゃあしない…。どこの国で作られようが、新鮮で美味しくて、値段が安けりゃ食う方はうれしい。だけれども、美味しいものをみんなに食べて喜んでもらおうと、家族で頑張って作っている人達がちゃんといるコトを忘れちゃいけないし、この日本にいるってコトを、誇らしげに思うようでなければ、食文化自体が衰退しちゃうんじゃなかろうか…。

そんなワケで、パックをしげしげと見つめながらいちごを選ぶ時は、国産ってのを少しは気に掛けようと思っている。日本に無い品種なら、外国産でも一向に構わないが、ルール無用で雪崩れ込んで来るような「パクリモノ」には手を出しちゃいかん。

機会があれば、静岡で産地直売でもボリボリ食いたいと思っているんだが、そうした人が増えるってのもムズカシイので、いろいろ書いてみた。知らないところで、危機は迫っているんであるのよ…。


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