アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

脅しに屈しない…並大抵のことではない

2016年01月19日 | Weblog
 「まあ、そんなことでしょう」と、思った人もおられたかと。「野球賭博勧誘の手口」なん
ですがね。
 日本野球機構(NPB)の新人選手研修会で、NPBの伊藤修久法規室長が説明した。
説明は、野球協約の条項説明にはじまり、「黒い霧事件」の経緯をプロジェクターを使いながら説明したんだとぉ!そのあと…毅然と八百長に立ち向かった選手の話をおよそ5分間したんだとぉ!
 で、この選手こそが、通算317勝を挙げた投手、元近鉄の大エース、鈴木啓示さん!
 どうやって八百長に立ち向かったか?かなり生々しいです…

 鈴木啓示さんにスナックを経営していた元近鉄の先輩がいた。その店で先輩から紹介されたのが暴力団関係者。「今後投げる試合で手心を加えてくれへんか?」と言われたことが始まりだった。啓示さんは、「そんなことはできません」と、きっぱり断ったんだと。
 半年ほど経ってから、先輩から「あの方(暴力団関係者)と付き合ってくれ」と再度言われた…。魂胆見え見え。
 啓示さんは、「いっぺん、あんなこと言われた人と僕は付き合えません。先輩に長い間お世話になりましたけど、先輩との付き合いもやめさせてください。電話もせんといてください」。
 先輩氏は、「付き合った方がおまえのためになると思って言っている。野球できへん体にしてやるぞ」。よくある脅迫。もうちょっと、洗練された脅迫の科白(セリフ:時代物も読むので、科白のほうが台詞よりかっこいいかなと思いまして遣ってみました)を考えてよねーっ。
 啓示さんは、「野球できへん体にされたら、実家の酒屋の商売でも手伝いますわ。その方が八百長やっているよりも、よっぽどマシです!」と、応えたんだと。肝っ玉が座ってるわ!

 で、啓示さんは、「近鉄球団を通じてコミッショナーへの告発も正確に行っていた」…なるほど!だから、正確な記録が残っていたんだぁ!記録は必要ってことかぁ。おっと、そーゆー話じゃないですね。勧誘の手口はケースバイケースとして、ハッキリしているのは「野球賭博」にはマル暴が絡んでいる。断りづらいよう巧妙に近づく。…まっ、そんなことだろうと頷けますがね。

 それにしても、鈴木啓治さん、立派だ。