人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

「レバ刺し禁止令」の愚かしさ

2012年04月12日 | 国会
 ウガンダに出張中の新聞記事等にざっと目を通していて、「『レバ刺し禁止令』の愚かしさ」という4月4日付の社説を見て、わが意を得たりと思ったので、紹介しておきたい。次のようなことが書いてある。

 >ただ1つの事業者が引き起こした不祥事を機に「官」による規制が際限なく広がる、典型的なパターンだろう。耐震偽装事件のあと、建築基準法が強化され、業界を萎縮させた >のと同じだ。

 まさに、私がこの問題に関心を抱いたのは、耐震偽装と同じものを感じたからに他ならない。

 >そもそも、生レバーに危険性があるのはたしかだが、1998年以降の食中毒事例は年間10件ほどだ。食中毒全体の1%に満たず、生ガキの食中毒などと比べて突出しているわけで >はない。およそ食べ物から完全にリスクを取り除くのは難しい。魚の刺し身も生卵も、食べる、食べないは、突きつめれば個人の判断だ。食文化というものは、そうした微妙な >均衡のもとに育まれてきた。そこに「お上」が乗り込んでメニューそのものをご法度にするとは、ほかの分野での過剰規制にも増して愚かしい対応と言わざるを得ない。へたを >すれば「闇レバ刺し」がはびこることになる。

 生食は、食文化であり、何を食べていいとか、悪いとか、そんなことを一々お上が口出しすることが愚かだ。これは、規制のあり方に関わる話だ。

 >抵抗力の弱い子どもや高齢者には肉や魚の生食をさせない。ルールを守らない事業者は個々に処分する。禁止令の前に、やることがあろう。危険を見分ける消費者の自覚ももち >ろん大切である。

 安くて広いヒューザーのマンションに落とし穴があったように、一人前280円のユッケを、子どもに食べさせる側にも過失がないとは言いきれない。従来の基準さえ守っていなかった業者が引き起こした事件によって、多くの真面目に安全なものを出してきた業者がとっばちりを食うのはおかしい。
 本当に、この日経の社説が述べているとおりだと思う。

 今朝の厚生労働部門会議では、長妻座長の求めに応じて、「平成24度の厚生労働省の計画等の主な予定」という一覧が配られた。この中に、「牛レバーの生食の取扱」も含まれている。法律案は、与党の事前審査があるために、事前に我々、与党議員に対する説明があるが、法律事項になっていない計画等の中には国民生活にも密接にかかわるものであるにもかかわらず、与党議員への事前の説明どころか、事後の報告さえない中で、スルーしてしまっているものもある。
 
 議連からの「慎重な検討」を申し入れた直後の審議会での決定には、やはり不信感をぬぐいきれない。


最新の画像もっと見る