人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

訪台雑記①-台湾の過去と未来を映す女性たち

2007年01月14日 | 日常
 年始早々、民主党秘書会の訪台団の一員として、台湾を訪問しました。今回の訪台では、様々な台湾の人たちと会う機会がありましたが、なかでも印象に残ったのは、ここに紹介する女性たちでした。

 一人は、陳玉梅台北市議会議員。知日派経済人として知られた台湾ヤクルト元会長を父に持ち、自らも青山学院大学に留学した経験があるという知日派女性議員。昼食を取りながら、流暢な日本語で話をしてくれました。
 気さくな態度、会話の端々に出ているスマートさ、一線で活躍する日本の女性に時々感じられるような気負いのようなものが感じられない一方で、その堂々とした風格には恐れ入りました。
 先般の選挙でも二位のダブルスコアの得票でダントツのトップ当選を果たしたそうです。始まったばかりの市議会の会期では、副議長にとの声もありましたが、「まだ若すぎる」という反対の声もあり今回は見送られたとのことでした。ちなみに議長も女性だそうです。
 「若いことの不利を今回初めて感じた」と淡々言う陳議員。正確な年齢は知りませんが、30代後半?かどうみても40代前半という若さで既に三期目。台北市はごく最近まで国の直轄市として議員も選挙ではなく指名によっていたということもあり、台北市議は他の地方議員よりもはるかに地位が高いそうです。陳議員が将来台湾市長を経て台湾初の女性総統に名乗りを上げるのも夢ではないかもしれません。

 立法院で私たちを迎えてくれた外交委員長も女性の民進党若手議員、蕭美琴議議員。陳水扁総統の英語秘書を務めたという経歴もあり、これまでは米国問題を中心に外交問題に取り組んできたとのことですが、最近は日本語を勉強するなどに日本にも強い関心を抱いているとのことでした。

 二人の台湾の女性議員を見ていると、本当に自然体で颯爽としていて、台湾の将来はこのような女性たちによってリードされていくのではないかと感じました。

 彼女たちとは対照的に印象に残ったもう一人の女性、それは総統府を案内してくれたガイドの林玉鳳さんです。70代とは思えない快活で上品なおばあさんです。
 林さんは自らを「日本語族」と呼び、「こうして日本語を話して、若い人たちにお話をするのが楽しい」と言います。
 林さんは自分の話す日本語を「やまとことば」と呼び、「若い方々はお国の歴史を知らない」と言います。林さんは、私たちが戦後失ってしまった何か大切なものを体現しているように思えました。
 林さんは「台湾は日本の植民地なんかじゃなく領土だった」と誇らしげに言います。「あなたがたの先人は、台湾のインフラ整備や教育をやってくださったのよ」、「また、いらっしゃい」と笑顔で手を振る林さんに見送られて私たちは帰国のために空港に向かいました。

 台湾で会った印象的な女性たち、彼女たちが台湾の未来と過去を映し出す鏡のように思えました。

(写真は日本統治時代には台湾総督府だった総統府)


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