ホルモン屋徒然草~珍しホルブロだ

新米ホルモン屋の親爺の日々。ホルモンのこと、店の出来事、周辺の自然や話題。

幸せな空間 「ふじ」でカレーライスを喰らう

2008-10-15 07:35:48 | 第1紀 食べる・飲む
行こう行こうと思っていた。

名物だという、もう一つの「味噌ラーメン」を食べたのは、もう半年くらい前になるのか。
これはこれで良かった。
優しい味噌だった。 
そして、暖簾をくぐる前から、優しい店のにおいをかいだ。

次は、名物の片割れ、「カレーライス」と思って、半年たってしまった。
味噌ラーメンの時もそうだけど、暑い時期は鼻とあごに汗をかく私には、このあつあつメニューの外食は避けたいものだからかもしれない。

「グルージャ盛岡」の事務所へ優勝のお祝いのご挨拶に行こうと思った時、すぐに、「ついでになに食べよかな」の答えが浮かんだ。
「そうだ、ふじでカレーを食べよう」。

とたんにワタシのだらしないほほに、笑みがこぼれる。

頑張って遡上し、盛岡の川で人生、いや魚生を終わった鮭の姿を、中の橋を渡りながら見る。
岩手公園から中の橋あたりは、いよいよ今週末に迫った「全国朝市サミット」のポスターがようやく散見される。
「をかしら屋」も出るのだぞ!!

などと歩きながらぶつぶつ唱え、懐かしのふじの暖簾をくぐる。
時刻は一時半に迫っていたから、暖簾を見て一安心した。
前回はこの時間にカウンターで味噌ラーメンを食べていた時に、暖簾が下がった気がする。・・勘違いだったら申し訳ないが。

カウンターの上にぶら下がるメニューを確認し、「カツカレー」にしようか迷ったが、どうせ店に帰れば、また昼まかないを喰うのである。
(私にはイジがある。食い意地というイジが。)
ここはやはり、「カレーライス」なのである。

先客は、主人と同年代の高齢の男性。
そして厨房には奥さんかな?、おばちゃんが一人。

大きいグラスの水が運ばれる。

ああいいよな。
グラスが大きいと、汗かきメニューのお客様にはありがたい。
うちも・・、などとついつい参考にしてしまう。

さして待つことなく、カウンター越しにご主人からカレーライスのお盆を渡される。

ふ~む。
大振りのお皿に褐色のカレー。
小鉢に福神漬。これはご愛嬌か。
そして豆腐の味噌汁。薄味のすっきりした味噌汁があうんだなあ、カレーと。味噌汁じゃなくて、ミソスープ・TOFU入りみたいな感じで溶け合うわけです。

肝心のカレー。
褐色の程よい粘性のなめらかなルー。
和風だしの味がするようなしないような。
しかし、昔の洋食屋さんっぽい本格カレーですって感じ。
で、肉は本当に細切れのバラ肉がけっこうたくさん。
大振りに切ったタマネギ。
これだけでございます。
これだけで充分でございます。
この立派なルーには、じゃがいもや、ましてブロッコリーとかニンジンとかナスなんぞは不用でございます。

ご飯がなんかしらん、小粒でさらっとして、まったくカレーにもってこいの炊き方なわけで、ルーにも良く絡み好ましいわけでございます。

小鉢にたっぷり入った福神漬けをおもむろにかけると、またまたカレーにぴったし。
お得意の、福神漬けの汁をルーに混ぜて食べたりすると、少しカレーだけでは飽きがくるところに変化がもたされるわけで、ここで例のミソスープをスプーンなぞで洋風にすくうと(?)、またまたこれこれなんとか、ぴったし合うわけでございます。

懐かしい雰囲気の食堂で、おじちゃんとおばちゃんときゃくのおじちゃんが絵に描いたようにいるなかで、これまた懐かしい時の家庭ではなくプロの味のカレーライスをすくっている有り様なんぞ、全くもって素敵な時間でありまして、これを幸福というんだなあと思ってしまいます。

中の橋ふきんの長く住んでいる方は幸せものでございます。
ふとカレーを喰いたくなるときって、誰にでもあるもの。
そういうときに、彼らは600円持って「ふじ」の暖簾をくぐればいいわけですから。

そばと同じ。
ファーストフードじゃないけれど、さっとすくって、さっと食べて、口のまわりふいて、おかわりした水をかぽっと飲んで、さっと帰る。

カレーって、とってもいいわけでありまして、このとってもいいカレーが「ふじ食堂」にはあるわけです。

いいお昼時を過ごしました。

じゃあ、んでばまだね。

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