ホルモン屋徒然草~珍しホルブロだ

新米ホルモン屋の親爺の日々。ホルモンのこと、店の出来事、周辺の自然や話題。

サフラン、つゆくさ、ねむの木、生きる そんな秋の庭 9月25日

2017-09-26 08:13:44 | 自然、読書、仕事、そして生きている
一週間ぶりの花巻・自宅のもはやジャングルになりかけの雑草園の中にピンクの色を見てはっとした。

そうか、この花、秋だったっけか?

ちょっとワタシの季節感が鈍っていて、過去の記事を見ると確かにこの前後に咲くのがサフラン。



庭に数ヶ所に背の高い雑草群に隠れるようにキレイな淡いピンクの花を咲かせている。

(それだけなら華やかで気持ちも和らぐのだが、ここ数年、この花を見てワタシのココロの一隅に暗雲が垂れ込めるのは、実はコレ、本物のサフランではなく、全く違う科の「犬サフラン」という別物ではないかという疑念を持っているからである。物事はあまり詳しく調べない方がいい場合もあるというのはこういう事で、ほとんどそれは確信なのだが、いやな事なので疑念という言葉にとどめておきたいのだ。それにしても、前置きが「犬」とはネーミングにもほどがある。)

僅かな命で、あっと言う間に色がくすみ、若き乙女のように慎ましやかに閉じた花びらも、秋の陽光にだまされほけていく姿は少し情けない。
今週が最初で最後か、そんな見頃の(犬!)サフラン。

(このサフランは生家から移植したのだが、母はサフランの花はむかし高く売れたのよと言っていた記憶がある。ならば、コレは本家本元のサフランなのか? まぁいい方に解釈しようとワタシの気性が言う。)



長い事、天使のような花をたくさんつけていた合歓木。
この間までは、花も残り、そこに小さい実も育ってきて、花も実もという珍しい木だなと感じていた。
その合歓木の実がいよいよ本番であり、風が吹くと庭のあちこちに散らばる。
見るからに「マメ科」の実で、果たして食べれるのかしらん。

合歓木と言えば(何度も言うが)、ワタシにとっては吉行由来で(宮城まり子さんの学園)、花屋で苗木を買って育てたのだが、この亜熱帯性植物はもはや大木となって、台風の日などはたおれやしまいかとヒヤヒヤさせられる。しかし、もう自分達の手ではどうにもできないおおきさなのだ。



そしてここ数週間、門のあたりを占領しているのはツユクサである。
二弁の他に無い種の青色の花びら。
にゅっと伸びた黄色の雌蕊。
元気な緑の葉。
個々は原色系であるのに、まとめるとやけに和調なのがいい。

この花は子供の頃から大好きなので、やはり見るたびにワタシをその時代に招き寄せる。
そう、科学好きな少年は、じっと身を屈み込み、息を止めて花を観察していた。



そして、生きる。

そのささやかな青い花たちをめがけてくる小虫をとらえようと、これも相当はでな原色系のクモ。

秋の雑草園は、やはり一つの小さな生態系なのである。

そして、そうこうするうちに、冬はやってくる。

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