あれは,あれで良いのかなPART2

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内閣不信任案は否決,だけど国民からの「国会不信任案」は可決か?

2011年06月03日 01時06分17秒 | 政治・選挙
菅内閣に対して自民,公明,たちあがれ日本の3党が提出した内閣不信任案が,反対多数により否決されました。
当初造反が予定されていた民主党議員のほとんどは反対に回り,また小沢一郎氏ら15名が欠席するなどにより,結果的には普通のオチとなりました。

首相、退陣を示唆…内閣不信任決議案否決(読売新聞) - goo ニュース

三方一両損状態の不信任案

しかし,政治の世界,まさに分単位で情勢が変化するものです。今朝の段階では,造反議員が70名程度,小沢氏と鳩山氏は賛成に回り,そのうえで,民主党を除籍されても新党結成するなどとささやかれておりました。
ところが,お昼の代議士会で菅総理が「目途がついたら辞める」と言ったことから,急転直下!鳩山氏が反対に回ると発表したことから,党内は大混乱に!で,結果的に,松木氏と横粂氏の二人のみが造反し,小沢氏ら15名が欠席するというある意味セオリーどおりなオチになったのです。

ところで,この不信任案,どういう思惑があり,何を画策していたのでしょうか?
一部では,「小沢氏の差し金では?」などとささやかれていますが,さすがにそうではないでしょう。小沢氏も,この状況で選挙戦っても勝てないことくらい知っているからです。
だとすると,セオリーどおりの野党の攻撃カードに過ぎなかったと言えます。

では,なぜ,自民党は今このカードを切ったのでしょうか?
それは,まさしく「従来のセオリー」です。民主党のお家騒動はかなり分かっていた訳ですから,今なら小沢氏を中心に造反者が多数出るのではなかろうかという思惑と,今なら選挙になれば,風向きが「反民主」なので,消極的圧勝が期待できるという思惑から勝負に打って出たわけです。
しかし,これが予想に反しました。鳩山氏の手のひら返しはまさしく想定外でした。それゆえ,造反がほとんど出てこなかったです。
のみならず,国民世論を味方に付けられるという不信任案のセオリーが一切通用しなかったという誤算もありました。すなわち,国民世論はむしろ,逆に「何をやっているんだ,こんな時に!」となり,不信任案提出それ自体に対して批判的になりました。
そうです,こんな状態での不信任案は,おそらく戦後の憲政史上初めてのことです。なので,いわば,「永田町の論理」が一切通用しなかったのです。
したがって,自民党は,この不信任案で得たものはありません。むしろ,反感を買ってしまっただけに終わってしまいました。

では,民主党側はどうでしょうか。こっちはこっちで,国民の反感を買いました。あのお家騒動を改めて白日の下に晒すとともに,「被災者を無視している政権だ」と思わせてしまいました。さらには,小沢氏の欠席は,いつもながら絶妙な戦術で,これによりまだまだ民主党内で院政を張れる訳です。
いずれにせよ,民主党は,この不信任案で,ますます支持を失い,このままでは,確実に次の選挙では惨敗することになりました

ってことは,誰が得したのでしょうか?小沢氏?いやいや,彼もこの不信任案によって,小沢グループ内からも顰蹙を買ってしまいましたし,いわゆる裏ルートのつながりからも,かなり反感を買ってしまいました。もちろん,世論は反小沢が進んでしまいました。
したがって,小沢氏も大損してます

そうなんです。今回のこの壮大な茶番劇,実は,本当に誰ひとり得していないんです三方一両損の不信任案だっと言えるでしょう。
もっというと,この一連の寸劇を見て,ほとんどの人が,「一体国会は何をやっているんだ!」と思ったのではないでしょうか。すなわち,国民から逆に「国会不信案」を突き付けられることになっただけ,というのが実態かもしれません

いずれにせよ,菅総理はいつ辞めるかはともかく,これから全力でさまざまなことに取り組むことを表明しています。まずは,震災対策,これは政局ではなく,本気で取り組んでもらいたいです。一方,野党も,国債に関しては当然戦ってよいでしょうが,震災対策については,ある程度協調路線で,復興支援が遅れないようにしてもらいたいです永田町の論理は,もうこりごりです

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2 コメント

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いやいや (ともっち)
2011-06-03 21:04:48
私は、否決されると信じてました。
単に民主党支持だからということではなく、今の時期に選挙をしてもおっしゃる通り既成政党惨敗…地域政党などの小政党に有利であることは目に見えています。
自民党中心の政権でも3政党以上の連立なんて十分あり得ますし。

そして何より震災の後始末もできてないこの時期に選挙なんて素人が見てもバカバカしいのはわかります。

一方でここぞとばかりに菅政権退陣を叫ぶネトウヨどもがうようよしていますが
まずは、誰がやっても変わり映えしない震災対策…せめて最低限のところまで進めてほしいものです。
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ともっちさま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2011-06-04 13:57:06
こんにちは。
今の国会は,完全に「それぞれの思惑」だけで動き回っているような気がしてなりません。肝心な,「国民視点」をほぼ全員忘れてしまってはいないでしょうか?
総理が辞めるかどうかはともかく,少なくとも辞めるまでは必死にすべてを成し遂げてほしいものですね。
一方で,仮に間もなく辞めるとしても,「だから支援しない」という態度ではなく,「辞めるまでは被災者のために一緒に協力していく」というのが,野党としてもあるべき姿ではなかろうかと思います。もちろん,政策は別の話ですが。
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