あれは,あれで良いのかなPART2

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飲み食い代までプライスレス?

2006年05月29日 01時30分24秒 | 政治
つい最近までの話ですが,国会議員には給料以外に国政調査活動費たるものが支給されますが(厳密には個人に支給されているのではなく,各議院に予算枠があるのですが),その費用のうち,数千万円が仕事とは無関係と思われる飲食代に消えていたことが明らかになりました。
一応の弁明として,「今は支払っていない」ということでした。

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だからみんな料亭に行くの?

そもそも,国政調査活動費とは,読んで字のごとく,国政の調査のために必要な経費を国が持つとする制度であり,例えば法令研究のための書籍費用やまじめな視察のための旅費,政策について専門家の話を聞く研究費などに使用されることを想定しています。
もちろん,中には飲食を伴いながら専門家の意見を聞くという場面もあるでしょうから,飲食費で1円も使うなとは言いませんが,それにしても明らかに「自分たちの懇親会」のために数千万円も使用することは,税金の無駄遣いに他なりません。もっというと,業務上横領といわれても文句は言えないでしょう。

橋下弁護士の修正申告報道について,橋下氏自身が,「調査費を税務署が認めてくれない」ことをぼやいていましたが,弁護士の調査費を認めずに税金として徴収の基礎とするのであれば,無駄遣いしている国会議員の調査費だって,当然課税対象にするべきであるといえるでしょう。

もっとも,現在は改善されたと議会事務局では説明していますが,実際のところ,領収書の添付などをほとんど求めていないことからすれば,果たして本当に無駄なく使用されているのか,疑問があります。

ところで,この話,何も国会議員に限った話ではありません。実は,地方議会においても,議員報酬の他に「政務調査費」として毎月幾ばくか支払われているのです。
これがまたくせ者でして,多くの市町村議会では,月数万円前後というものであり,まあ妥当な金額と言えますが,中には「議員報酬を下げながら,政務調査費を値上げして,結果として毎月の貰える額が増えた」という姑息な手段を使っている地方議会も結構存在するなど,「闇報酬」的に使われてしまっている悲しい事例も存在します。

また,この費用,基本的にチェックが甘甘でして,やはり飲食費に消えているという例が結構あるようです。
ちなみに,埼玉県の場合,県議1人当たり,月50万円程度の政務調査費が支払われています(これも厳密に言えば,会派に支払われているのであって,個人の懐に入っているわけではありませんが。)。毎月の報酬は90万円を超えるため,単純な計算では,埼玉県議は月140万円の報酬を得ているに等しいことになります(ちなみに,これは他の県と比べると結構高い方に属します。)。
しかも,つい最近まで,領収書などの添付もいらず,ほとんどチェック不要状態で使用していました。さすがにこれはまずいと言うことで,最近「ちゃんとチェックするようにしよう」と議員内部で検討会を開きはじめましたが,案の定見解の相違が発生し,現在この件については中座しているようです。

私は,何も政務調査費が不要であるとか高額であるからけしからんとかは思いません。むしろ,本当にこの目的のために確実に使用されるのであれば,むしろ安いくらいだと思います。議員がしっかりと政策を研究することで,議員提案議題が増加すれば,議会がもっと活性化し,結果執行部たる役所サイドももっと真剣に政策について検討するようになるからです。
しかし,現状では,「単なる第2の報酬」となるに過ぎません。しかも,首長より議員の方が年俸が高いというオチもあります。

政務調査費が高いのか安いのかは,議員の働きを見た上で,有権者がしっかりと判断するべきでしょう。少なくとも,議員提案を全く行わず,ただ賛成,反対だけを議会で主張し,たまに一般質問で地元の利権誘導する程度の質問しか行わず,地元では「俺は議員だ,文句あるか」的な行動しか取っていないような議員には,政務調査費を払う必要はありません。

政務調査費を正しく使える議員,そういう人が増えれば,議会ももう少しまともになるでしょう。もちろん,そうなると必然的に政務調査費が透明化し,かつ金額もだんだん減ってくるでしょうね。

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