あれは,あれで良いのかなPART2

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実は実質自民党の勝利だった静岡県知事選挙

2009年07月06日 00時27分39秒 | 政治・選挙
国政選挙の前哨戦といわれている静岡県知事選挙は,民主党推薦の川勝平太氏が当選確実となりました。投票率は61.05%で前回の44.49%を大きく上回る結果となり,静岡県民の関心の高さがうかがわれました。

静岡県知事に民主系の川勝氏 自公系の坂本氏破る(朝日新聞) - goo ニュース

実は自民党は自信がついた選挙結果

現時点では,まだ開票中なので確定数字は出ていませんが,24時時点での開票速報では,川勝氏約72万4千票,自民党推薦の坂本氏は70万7千票とその差わずか1万7千票の僅差です。おそらく,このペースでそのまま開票が進むでしょうから,いずれにしても「接戦の上の接戦」という結果であったと見ていいでしょう。
しかも,市町村別の結果を見ますと,坂本氏の方が得票率が高かった市町村もかなり多くあり,勝敗のカギを握ったのは,「静岡市と浜松市」という政令都市でした。
特に浜松市の得票差が勝敗を決めたと言っても過言ではないため,今後片山さつき氏あたりの無理矢理責任を押しつけようという動きもでてくるかもしれません。

さて,今回の選挙結果ですが,川勝氏にとっては民主党の票が海野氏と割れてしまったという不利な条件もありましたが,接戦を制した大きな要素は,やはり「投票率」にあるといえます。60%台であれば,かなり浮動票が期待できるため,そこがポイントになったと言えるでしょう。
一方で,坂本氏は,自民党カラーを前面に出さず,ひたすら「県民党」として活動してきましたが,そうはいっても古賀氏や細田氏などが表裏で動いていましたから,有権者からしたら「見た目のごまかしには騙されないぞ」という視点で比較的冷静に投票したと思われます。やはり,小手先だけの選挙戦術では有権者をごまかせないということが,この選挙を通じて判明したと言えるでしょう。

では,この選挙,自民党の敗北で国政選挙に対する大きな影響があるでしょうか。いいえ,そうとも言い切れません。前述のとおり,村部を中心に坂本氏の方が票が多かったという市町村もかなりあります。つまり,「投票率が上がれば,自民党の組織も力を回復する」ということです。先の千葉市長や横須賀市長選挙などでは,投票率低下が組織選挙が有利だと思われたところ,実はそうでもなかったということが判明したところですが,投票率が上がれば有利になるのはなにも民主党だけではなく,自民党も疲弊した組織力が回復するのです。しかも,小選挙区制であることを踏まえると,村部ではまだまだ自民党議員の方が票が取れる可能性が高いということが判明したといえます。
そう考えると,この選挙結果,実質的には,「自民党は思ったほど負けない。うまくすれば過半数維持もできる」という読みができたのではないでしょうか。

逆に民主党は微妙です。知事選に勝ったものの,今の話の間逆の現象が発生します。つまり,政令指定都市以外の選挙区では勝てないかもしれないということです。もっというと,「いわゆる保守基盤の町では,思ったほど票が取れない」という可能性が見えてきたことです。
例えば,熱海市は,市長が民主党系の方ですが,保守基盤の町ですから,結果的に坂本氏の方が票を多く取りました。まだまだ地方議員は自民党支持派が多いのです。
そうすると,あとは「いかに浮動票勝負にでるか」なのですが,「浮動票は2週間で大移動する」という格言のとおり,ちょっとしたスキャンダルがあれば一気にどちらかに流れます。そして,今,その不発弾が多いのは民主党の方なのです。
今回の選挙期間中でも,鳩山代表の不発弾が一つ爆発しました。もし,障害者郵便の爆弾がここで爆発していたら,かなりの確率で坂本氏が勝ったと思います。
民主党は,政権交代を目指すのであれば,今回の選挙は負けたという思いで選挙分析を行い,早急に対策を講じた方がいいでしょう。このままでは,おそらく政権交代はできません。
もちろん,地方選挙の場合,独自の理論が働くため,単純に自民党vs民主党という構造がそのまま票に反映するわけではありませんが,それにしても今回の選挙,にやりとしているのは実は自民党幹部だったりするわけです。

国政選挙の行方,全く見えなくなってきました。都議会議員選挙の結果如何といわれていますが,公職選挙法の関係から余計なことは書きませんが,ある程度結果は見えてきていますから,再来週あたりにはもしかすると自信を持って「解散」をしてくるかもしれませんね。

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6 コメント

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海野さんの評価 (時評親爺)
2009-07-06 20:17:06
お晩にございます(風呂終わった汗)

> 実は自民党は自信がついた選挙結果

自民・民主どっちが強かったかは別論として、3位に入った海野徹さんは33万票強なんですけれども、この方は・・・

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090706ddm001010035000c.html

>> 同党の元参院議員、海野徹氏(60)との候補者の一本化には失敗したが、
>> 「純粋無所属」を掲げる海野氏に対し、川勝氏は「民主党」を前面に押し出し、
>> 全国的な民主党への追い風に乗って無党派層にも浸透

とあることから、要は民主党支持者においては分裂選挙と前提すれば、川勝氏と次点の坂本氏との「僅差」は、民主党の支持層が割れた事実上の影響も斟酌すべきかと思量します(33万票汗)
返信する
時評親爺さま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2009-07-06 21:26:21
こんばんは。夏風邪を引いたみたいで,はな垂れ小僧にございます(パオーン!)

さて,川勝氏,実はかつて小渕元総理のブレインだったという経歴もあり,結構自民党支持者も取り込んでいたりするのです。
そういう意味では,実は「自民党も分裂状態」だったと言えるわけで,乱暴な言い方をすると「まあ,これで海野氏との分裂もチャラ」っていう状態にあるわけです(んー,これは乱暴すぎるなあ 汗)
返信する
本文のテーマ (時評親爺)
2009-07-07 09:25:10
おはようにございます(朝から汗)

> 川勝氏,実はかつて小渕元総理のブレインだったという経歴
> 結構自民党支持者も取り込んでいたりする
> 実は「自民党も分裂状態」だったと言える
> 「まあ,これで海野氏との分裂もチャラ」っていう状態

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090706ddm041010044000c.html

上の記事に依ると・・・

>> 県内での知名度は高いとは言えず、「落下傘候補」との批判もあった

ともある辺りが何気に謎なんですけれども、おかにゃんさんの本記事には・・・

> 川勝氏にとっては民主党の票が海野氏と割れてしまったという不利な条件もありました

・・・とあることと、上のコメントで言及しているところの「実は『自民党も分裂状態』だったと言える」こととは、不肖の認識からは整合性に疑問を感じるところではあります(謎汗)
返信する
時評親爺さま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2009-07-07 22:18:05
こんばんは。七夕さまにございます(織姫発見できず・・涙)。

さてさて,ご指摘の点・・・・はははは(笑ってごまかすのみ)。

確かに,この選挙は「民主分裂」の方がメインです。そして,海野氏の票がすべて民主と仮定すると,こりゃ自民党完敗っていうことになります。そしてそして,ほとんどの評論家もそのように分析しております。
でも,本当にそんな単純な分析でいいのかなあ,って思ったり,悩んだり,ラジバンダリなわけで,あえて超少数説的な分析をしてみたわけです。

ま,正直,分裂選挙のことに重きを置かなかったといういい加減な性格がでただけなのですが(反省汗)
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本当はもっと大差だった (きりん321)
2009-07-08 13:13:51
自民党は自信がついた選挙結果だったのでしょうか

坂本氏の投票の中には公明党の表もあるはずです、

自民党の組織力プラス公明党の組織力で何とか接線に持ち込んだということでしょう、

川勝氏は地元出身ではないために地縁などの投票が望めないという面も割り引かなければいけないのではないのでしょうか

坂本氏の出身地であった三島市では民主党候補よりも5524表も多くの投票を得ています

また坂本氏が通っていた高校がある沼津市でも3000票以上も多区の票を得ています

もし民主党候補の川勝氏が静岡県の出身であったのならばもっと多くの票を得ていたでしょう

知名度や血縁や運動の遅れなどまた必ず入れてくれる公明党の票などを勘案すると実質的にさらに数万表の差が開いていたのではないのでしょうか

地縁、血縁、知名度などを含めて坂本氏が勝てなかったのは痛かったのではないでしょうか
返信する
きりん321さま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2009-07-08 21:39:08
こんばんは。
公明党の票が必要ということは織り込み済みですが,地元の地縁票は完全に計算外でした。
確かに選挙は重要なアイテムですね。自民党が強い背景は,自民党候補者=地元の名士,民主党候補者=落下傘という場合が多いという点も上げられます。
そう考えると,地縁があった坂本氏が負けるというのはかなりの逆風だったともいえそうですね。

まだまだ分析が甘いなあ・・(反省orz)
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