生かされている間は明るくしていたい。
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わたしの願望である。このごろよく自分に言い聞かせている。
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終末期ももうまもなく終わるだろうが。
終わりが近付けばきっときっと苦しむだろうが。きっときっと悲しむに違いないが。
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どんなに自分に言い聞かせていても、明るくなんか出来ないだろうが。
願いだけは持っていたい。
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わたしをここまで長期間ずっと生かして来てくれたお慈悲さまに、暗い顔をしてはいけないだろうと思う。失礼になるだろうと思う。
余生の全期間は、有り難うございましたの感謝だけで過ごしていていいはずなのだ。
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４月８日。今日はお釈迦様のお誕生日であった。忘れてしまうところだった。禅宗寺院の催す降誕会にも行かなかった。
雪だるま両手に抱けばあたたかや
釈 応帰
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両手が人にあるのは、ただただ相手をあたたかく掻き抱くためである。抱いていれば人の世はあたたかい。
憎まず恨まず、拒否をせず、黙殺せず、こころを開いて、無条件で抱き留めていればいいのだ。
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わたしは雪だるま。冷たい雪だるま。目は二粒の藪蘭の青い実。口は南天の赤い実。わたしを抱いてくれるのは仏陀だ。いまは仏陀一人だ。
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乳房を持つおんなの人に抱かれていたいのだが、女の人の代表の、おっかあはもうとっくの昔に死んでしまった
しととしとしと、雨の音がしています。大降りではありません。洗濯物干しの横棒が雨垂れの小僧さんをたくさん列べています。
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午前中に苗物屋さんに行って、胡瓜苗４株、青ズッキーニ苗１株、黄ズッキーニ苗１株、ピーマン苗２株、黒鷲茄子苗２株、大玉トマト苗４株を買ってきました。
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（苗１株どれも５５円でした）（しめて７７０円也）（お爺さんのままごと遊びの材料です）（ままごと遊びは収穫まで続きます）
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雨の中に放置しています。天気予報だと明日は晴れマークです。明日を待つことにします。その間に、畑の何処に植え込むのか、それを考える楽しみが与えられます。
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たぶん、苗物買いはまだこれからも続きます。たぶんまだあと２～３回。ままごと遊びだから、ちょこちょこ買いなのです。（元気であれば、の条件付きですが）
誰もが、限りある命を生きています。こうすることが、畢竟するに、最高最善最良だからだろうと、わたしは思います。そう思って慰めます。
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一つの命を生きて、それを死んで、終えれば、そこで新しい次の命を得ることができます。間間に、休息がついていますが、不連続の連続をしています。
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わたしはそう思うようにしています。命のシステムを信頼してこれに大きく順応していたいと思います。信頼できるだけのシステムだろうと思います。
そうすれば至福になれる。至福コースはプログラムされています。ちゃんとプログラムされいますから、そうすればいいのです。でもそうしないでいます。抵抗しています。それじゃあんまり＜わたしの意思がない＞という理由を掲げて、抵抗します。＜わたしは人間＞＜わたしは高尚な人間＞＜精神性の高い人間＞＜だからプログラムの意のままにはならない＞という理由を掲げて、そうじゃないコースを選択しようと努力します。そうじゃないコースを辿って至福に至るのは稀なのです。到達しても、ガチガチになって凍結しているのです。
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わたしは手短にとろりとなりたいのです。できあがっていたいのです。抱擁して熔けて、あたたまって満ち足りて、ぐったりなって、やすらいでいたいのです。
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花冷えがしている。寒い。
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仏陀は抱擁を否定されたのだろうか、ほんとうに。
