なぜなんだろう?
正月になるときまって日本民族は神社に初詣をする。神さまに一年の家内安全を祈願する。
これで神さまがいきなり神さまらしくなる。それまではいるのかいないのか気にもとめてなかった人たちなのに。
神さまが願いを聞いてくれそうな気持ちがする。何倍もする。おめでたくなる。おめでたい気分を大切にする。
神さまってほんとうにいるの? と問われたら、殆どの人がたぶん分からないと答えるだろう。それなのに。
それなのに、この正月の数日に限って、はっきりする。はっきりいてくれそうに思える。で、神さまの御在所の神社神宮に足が向く。
神さまお願いします、を言う。神社の参詣の列が長く長くなる。長くなっても辛抱して列に加わって待つ。待つのを厭わない。
神さまのご守護を頂いて帰る。それで安心する。その後はまた平日に戻る。神さまがいない平日に戻る。