2017年9月20日22時35分現在、オレはまだ生きている。ふうふう鼻から熱い息が出入りしている。生きているうちが花だ。なんてったってなんてったって。死んでしまったらオジャン。跡形もない。どんなに威張ったってススキ尾花の寝物語だ。風も揺らせない。オレはまだ生きているんだあ。こりゃあ、凄いことなんだあ。神さま事なんだあ。十郞太の鼻を抓んでやる。禿げ頭を撫でてやる。
小雨。秋雨は冷たい。夜が長かった。眠りが浅い。イライラのし通しだ。すると余計に体のあちこちが痛み出す。これに捕まってしまう。やっとやっと朝になる。緊張がやわらいだのか眠くなる。うとうとし始める。
小雨だから畑には出て行けない。YouTubeでクラシックの音楽を聞いている。寒い。薄めのジャンパーを羽織ってもいいほどだ。読みたい本は山と積まれている。今日はここへ逃げ込んでいればいいだろう。韮の白い花が雨に濡れている。
夜が長い。寝たり起きたりする。痛い痛いを叫んだり考え込んだりする。トイレ往復を繰り返したり、枕元の本に逃げ込んだりする。眠りが浅い。いらいらする。ため息をつく。己の低俗ぶりにふうとため息をつく。生きていくというのは大儀だなあと思う。すうすう寝息になる。ゲゲゲの鬼太郎が夢に侵入して来る。