犯人

犯人をさまざまな手がかりから推理して見つけ出す。ドラマの中ではいつもそうだ。
実際はどうか。
まず、犯人はだれそれと見当をつけ、いろいろ証拠になりそうなものを集め、やっぱりあいつだったと、納得する。
ほとんど場合において、このように考えている。
学者、評論家、考えることを職業にしている者ですら、このように考えている気がしてならない。

初めに直観ありき、は、能率的であるし、ヒトの認知能力を総合的統括的に用いているのだから、悪いことではない。
問題は、たやすく偏見に結び付く、ということだ。
つまり、偏見は、たやすく抱いてしまう。誰でも。
犯人を最初から決めてしまっていないか、よく振り返る必要がある。