徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

漱石旧居と舒文堂とポンポコニャ

2019-05-22 18:05:46 | 熊本
 たまには古書店でも覗いてみるかと、上通りの舒文堂河島書店へ歩いて向かった。途中、夏目漱石内坪井旧居の前を通るので、庭に入ってみた。熊本地震で大きく損壊した邸はいまだ手着かずのまま。座敷に座って庭へ視線をやる漱石は少し怒っているようにも見えた。
 舒文堂は明治10年の創業で、漱石が熊本時代に愛用したゆかりの書店。店の入口に掲げられた看板の文字は、明治・大正・昭和三代の天皇の侍従を務めた落合東郭の揮毫によるもの。「舒文堂」の屋号とともに「東郭散人」の署名がある。また、落合東郭は漱石の熊本三番目の住居となった「大江村の家」(水前寺に移築保存されている)の家主でもある。
 舒文堂の店頭に平積みされた古書をながめていると、見慣れた「市史研究くまもと」の文字が。数年前、熊本市の歴史文書資料室で散々お世話になった文献だ。鈴木喬先生(2010年没)の書かれた論文「熊本民謡ポンポコニャーと熊本名所地名考」が掲載された1994年3月発行号もあった。せっかく来たので540円で購入した。もう一度じっくり読み直すことにしよう。


夏目漱石内坪井旧居。座敷から睨みを利かす漱石。
手前の井戸は長女筆子の産湯に使った水を汲みあげた井戸。「安々と海鼠の如き子を生めり」


舒文堂河島書店の看板


市史研究くまもと(熊本市発行)


熊本民謡ポンポコニャ


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