徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

釣りバカ日誌

2009-04-30 15:53:22 | 映画
 「釣りバカ日誌」シリーズが、年末公開の「釣りバカ日誌20」で終了することが先日、松竹から正式に発表された。そういうことも背景にあってか、明日、日テレ系で「釣りバカ日誌12」がオンエアされる。特別編まで含めると、これまで20数本あるシリーズの中から、なぜこの作品が選ばれたのか知らないが、実はこの作品が「釣りバカ日誌」シリーズ中、僕が最も好きな一本なのである。ハマちゃん、スーさんが繰り広げるベタベタなコメディの中に、伝統の松竹映画らしい風情がそこここに見られるのが、このシリーズの特長だが、特にこの作品は青島幸男演じるリタイアしたサラリーマンの悲哀みたいなものが身につまされるようで印象深い。その後の青島幸男の人生を暗示しているようでもあった。2001年に公開されたこの作品には、翌年、「たそがれ清兵衛」で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を獲ることになる宮沢りえが出演しているが、「釣りバカ」の脚本を担当している山田洋次監督は、この映画の時に、宮沢りえを「たそがれ」に起用することを決めたのではないだろうか。また、「男はつらいよ」シリーズでおなじみの吉岡秀隆が出演しているが、「男はつらいよ」の常連が「釣りバカ」に出演することはなかったと思うので珍しいケースだ。逆にハマちゃんは一度、「男はつらいよ」にカメオ出演した記憶がある。そんなこんなを考えながら再度観てみるのも一興だ。
 さらに加えて、舞台となるのが、大好きな山口の萩市である。この風景も見逃せない。