昨日の深夜BS2で、今年の7月に89歳で亡くなったスウェーデンのイングマール・ベルイマン監督の「処女の泉」が放映された。高校1年生の時に映画館で観て以来46年ぶりに観たが正直、高校生の時に受けた衝撃はなかった。われわれの若い頃、ベルイマンとミケランジェロ・アントニオーニは“わからん映画”の代名詞のように言われていたが、その中でもこの映画はわかりやすい映画だ。ベルイマンは黒澤明の「羅生門」に影響を受けてこの映画を作ったと言われている。そんなことも思い出しながら観ていたが、たしかに強姦・殺人事件を取り扱った話だし、邪神オーディンや目撃者の話など「羅生門」の影響をうかがわせる点がいくつかある。いずれにせよ、今日観ても映画史に残る名作の1本であることは間違いないと思う。
処女の泉(イングマール・ベルイマン 1960年)
羅生門(黒澤明 1950年)
処女の泉(イングマール・ベルイマン 1960年)
羅生門(黒澤明 1950年)