食道楽は国境をこえて。

フランス・パリでの生活
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Roquefort ロックフォール

2011年02月15日 | チーズ
フランスのチーズといえば…、




Roquefort-ロックフォールがその代表



フランスで、一番最初にAOCに登録されたチーズ。

それは、1925年の事。

もっと昔、1441年には、当時の国王(シャルル6世)がロックフォールを保護する協定書を交わしたり。

世界3大ブルーチーズの筆頭に立ったり…。

ロックフォールの武勇伝をのぞくと、その偉大さが良くわかる



で、

何がそんなにすごいのか



まず、第一に、材料。

ロックフォールは、羊のミルクから作られている。

その、全ての羊の親、兄弟が判明している

ご先祖様はどこまで遡れるのか


カビの元は、大きなパン・ド・セーグルから作られる。

3段階の温度でじっくり、しっかり焼かれたセーグルパンにカビの菌を植え付け、洞窟(これも、特別な洞窟)で4週間。

パンの中に出来たカビの胞子の中から、ロックフォールに適した青かびだけを取り出して使う。

これが、“Penicillium roqueforti-ペニシリウム・ロックフィルティ”




熟成場所も大切。

ロックフォールを作っているのは、今は8つのメーカーさん。

で、それぞれ作る工場は違うけれど、熟成させるのは、

アヴェロン県のロックフォール=シュル=スールゾン村にある、コンバール山の自然の洞窟の中。

石灰岩の山に出来たこの洞窟は、

“羊飼いがパンとチーズを置き忘れてきた洞窟”

つまり、チーズと青かびの“馴れ初め”の場所

自然に出来た、ロックフォールにとって、最高の熟成庫



他にも、

羊のえさ、放牧期間、飼育方法etc…

細かくAOP(以前のAOC)に管理されている酪農家さん。

規定通りの製造方法。

熟成の期間や方法…。

全てに合格が出されたものだけが“ロックフォール”と、名乗れるわけで。






チーズに携わるプロの皆さんなら、この、カビのつき方からすぐにロックフォールだと分かるという



“ロックフォール”とひと口に言っても、メーカーによって、品質が異なったりする。

上質なメーカー、自分に合うメーカーさんを探すのもおもしろいかも

機会があったら…、

機会を作って?

食べ比べをしてみよう


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ロックフォールの名がつかないロックフォー (ハンドルネームが決まらないA)
2011-02-15 18:27:02
こんにちは。ロックフォールと来ましたね!!!
だ~い好きなチーズです!!!!!

2010~2011の年越し会(主人の親友宅)で、ロックフォール地方からのご夫妻が、チーズをご持参で参加されました。ロックフォールの名がつかない見た目ロックフォール風チーズでした。この辺じゃ売ってないしなぁと、名前を書き留めなかったのが後悔。本当に美味しかったんですよ、ロックフォールより女性的な味だったって感じかしら。思い出して唾液が、、、(失礼しました)。



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ハンドルネームが決まらないAさん (どうらく人)
2011-02-15 23:40:24
最近、いろいろとチーズを食べていまして
最初に食べるならロックフォールでしょう と
ただし、スーさんのいないお昼だけのお楽しみです。
スーさんは、わずかな匂いすらNGなので…

やさしいお味のロックフォール
きっと、地元の方達のお楽しみなのでしょうね。
食べてみたいです
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羊飼いがパンとチーズを置き忘れてきた洞窟 (観光客)
2011-02-16 13:56:30
面白い逸話ですね。その置き忘れたカビだらけのチーズを初めて口にした人は勇気ありますね(笑)
納豆やウニ、ナマコとかも初めて食べた人は勇気あるな~と思います。
人間は楽しかろうが哀しかろうが腹が減る。食べることが生きることですから、極限になると何でも口にしてみるのかな。
先人の勇気と知恵と努力によって美味しいものを食べられる、ということですね。
食べ物が手に入りやすい環境にいると忘れがちですが、生産者に感謝して無駄なく食べようと自戒します。
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観光客さん (どうらく人)
2011-02-17 15:15:57
昔の人達は、“もったいない”の精神をお持ちだったのでしょうか

飽食の時代ですが、本当に食べ物を大切にする心、忘れてはいけませんね。
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