政則も徹も勝も 香奈ファイナンシャル傘下の企業全体の事を考えていた。
香奈特別保証が支援している企業も 香奈ハイテクと称する 勝のロボット工学、徹の未来エネルギー研究所だけではなく、この通信機器メーカーを三本の柱とする いわばピラミッドスタイルで、中小企業群を援助している形、援助と言いながら、サポートしてもらいながら、全体が成り立っていた。実際には香奈オフィス、資源エネルギー関係の販売を請け負っている上場企業の資源開発があるが、分野が限定され。資源開発の販売網は既に出来上がっているだけに、新規の中小企業を受け入れる余地が少ないのが現実だった。
徹も勝もそこそこの人材教育をしてきており、政則が支援と称して出資していった企業も、実際には大きな力となってきていた。ある程度大きくなれば、そこもサポートする形になる。支援と言いながら。各部門の供給網はそれで出来ていた。
この通信機器メーカーのすそ野の広がりが弱い事は三人とも知っていた。技術はよくても、それを活かす総合力が弱い
元々はもう一つの大きな銀行にいた、経理部長はいい人で、経理が杜撰とまで言われていた会社の経理をしっかりとさせた。ただそれは経理屋としての域を超えなかった
しかもこの経理部長はいい人すぎて、今までの人と香奈ファイナンシャルから来た人、従来の人、新しく採用したとの融和を図る事は優れていたが、一体感を出すように、全体をリードしてく力はなかった。
ここがしっかりとしていけば、香奈ファイナンシャル全体を盛り上げていく事も可能ではないかと思っていた
政則は、正人が評価している事を前提に、この女性はそうした事が出来る人と思い、勝と徹は政則の人を見る目を信じた。
前提となる正人の判断は、茶碗騒動で、初めてこの子は案外出来るかもと思う、軽い判断程度であった事は知らなかった