のら猫の三文小説

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次平の敗北 No.10

2012-12-13 17:25:43 | 次平の敗北

お純と洋介との結婚



ある日、鉄平が帰ってきて、お香を呼んだ。

鉄平「お香 大変だ。今日聞いた話だけど、お恵の娘のお純が次平の三男の洋介と出来ているらしい。」

お香「本当なの?少し年が離れているし、洋介さんって若いけど、古武士の感じする子でしょう。お純は、あのお恵が遊びすぎと嘆いている娘よ。」

鉄平「お純は、お恵の子だから奔放で早熟だろう。お純が酔っぱらって、苦しんでいたらしい。そこに診察帰りの洋介が通りかかり、介抱した。顔も青ざめているし、近くの宿屋で休ませた。持っていた薬を与えて、静かになったから、洋介が帰ろうとした。するとお純が抱きついたらしい。洋介さんが振りほどこうとしてもつれ合っていた。振りほどくつもりが、お純の着物の中に手入り、開いてしまったらしい。お純は、平気で抱きついてくる。綺麗で姿も良い若い娘が抱きついてくる。洋介もついにやってしまった。洋介は朝、謝った。お純は怒り、私として不愉快なの。何で謝るのと例の調子でまくし立てて帰ってしまった。それが半年前。洋介が東京に出て数ヶ月後の事らしい。お互いに名前も聞かずの出来事だった。それがこの間、洋介が次平らと一緒にここに来て、お恵とも会っただろう。お純は来なかったけど。」

お香「それで、どうなったの。」

鉄平「お恵にどこにお住いですかとお子さんはとか、聞いてただろう。」

お香「そうかもしれない。言わなくてもいいのに、お恵は、娘が遊び好きで困っているけど、最近おとなしくなって喜んでいると言っていた。」

鉄平「洋介はずっと気にしていたらしい。それでお純に会いに言った。 その時はお恵も一平さんもいない時で、女中もいつもの事と気にせずお純の部屋に案内した。」

お香「お純、男を自分の部屋に連れ込むの?」

鉄平「よくある事らしい。お純も忘れようとしてたけど、もう一度会いたいと思っていた。そこに現れたもので又抱きついたらしい。」

お香「それは私が聞いても恥ずかしくなる話。」

鉄平「さすがに洋介は、お純の親や俺達の手前、今度は静かに話をしようとしていた。だがお純はさっさと着物脱いでまた抱きついた。洋介が逃げようとしたら、今、私は裸で大声だすよと脅し、洋介のものをくわえて、お純は犯すように洋介と又出来てしまった。」

お香「それは、もっと恥ずかしい話。」

鉄平「その後もお純は洋介の勤務先を聞いて、帰りを待って、宿につれこんで又もやった。洋介はお純に結婚しようと話した。お純は少し考えたいと答えているが、会い続けてやっているらしい。洋介はそれを気にして、おゆきさんと相談した。そこに俺が行った。」

お香「いくら私でも呆れる話ね。でお恵はどうするの。」

鉄平「おゆきさんに聞いて、俺がお恵に話した。お恵は絶句してた。ようやく気を取り戻し、お純に聞いてくると言って、今日は直ぐに帰った。」



数日後 お恵と一平は、お純をつれて、鉄平とお香と会っていた。

お恵「今度という今度は、私でも呆れる話なの。お純に聞いたら洋介さんは好きだけど、次平先生の三男とは知らなかった。次平先生の三男と知ったら、もう駄目だと思ったみたい。今まで私がやってきた事知ったら、もうやってくれないし、会ってもくれないと思っていたらしい。洋介さんが、お純を鉄平の孫とは知らないと勘違いして、答えを引き延ばして置けばいいと思ったらしい。馬鹿ね、家に来てるのに。お前どうする気と聞くと、洋介さんが今までの事を許してくれれば、一緒になりたい。お母さんお願いと言うの。で私が今まで何人の男と付き合って、やったのと聞いたら。指折りだして数えるの。もう私恥ずかしくて。」

お香「お純 結局 何人なの」

お純「それがよくわからないの 酔ってる時にやってるかもしれないし。酔ってない時なら10人位だと思う。」

お恵「お前、何歳?17でしょう。何才からやったの」

お純「多分16。」

お香「それはお恵と同じ。」

お恵「私の事じゃないでしょ、今は。1年に10人とやるの? 同時進行でやってるの」

お純「同時進行って?」

お恵「例えば 今日はこの人、明日は別の人という具合に、複数の人と長い間 付き合う事」

お純「そんな事していると毎日やる事になるから、あまりしない。ただ付き合っている人とうまくいかない時に、違う人とやる事ある。」

お恵「こんな娘 知らない。こんな事正直に話せる? 次平先生やおゆきさんと洋介さんに」

お香「いくら何でもね」

一平「お恵さんが、お純が遊びすぎてるから、私からも注意してと何度も言われていたのですが、お恵さん程度と考えて、軽く見てました。」

お恵「お純 今はどうなの。洋介さん以外の人とも付き合ってるの?」

お純「正直に?」

お恵「お前 まさか」

お純「ここ数日怒られ通しなの。私正直に話しているのに 又怒られる?」

お恵「いいから正直に」

お純「半年前に洋介さんとやった時そんなに気にしなかったので、又新司とやったの。でも感じられなって、すぐに付き合いやめたの。で今度正次と付き合い始めたの。でもすぐにうまく行かなくてやる事はやるんだけど 全然気持ちよくないし、直ぐに止めたの。 今度は新造が声かけてきて、やった。でもまだ全然駄目なの。そんな時洋介さんが来たの。脅して、犯したみたいだったけど凄く感じたの。で勤め先聞いて待ち伏せし、やったの。凄くよかったけど、結婚してと言われ、次平先生の三男って言われたの。これは大変って思って、別の男 探そうして、名前を覚えてない人とやったの。 全然気持ちよくないし、洋介さんと会ってやったら、又凄く感じたの。でも、洋介さんに今までの事知られたら、駄目になる。焦って違う人を探してやったの、それでも感じないの。もう私感じなくなったのかしらと思っていた。で洋介さんが返事聞きたいと言ってきた時に、はぐらながら、洋介さんと又やったの。凄く感じたのだけど、洋介さんが真剣に返事聞くの。結婚したらもっとやれるとは思うけど、私の今までの事知られたら駄目だろうし、でも他の人とは感じなくなっているし、どうしようと思ってた。ここ半年は、洋介さん以外と感じなくなって、色々と試してみたけど全然感じなくなって、回数は減ってるの。そんな時に、お母さんが恐い顔で飛び込んできた。でずっと怒られ通し。お父さんもそんな娘とは思わなかったと怒るし。」

お香「と言うと洋介さんとやってから 5人とやった。それまでは」

お純「数ヶ月から半年程度に一人かな。うまくいっている時は結構したの。でうまくいかなくなると、又別の子とやりだしているという感じ。」

お恵「なにが感じなの。真面目に話しなさい。」

お純「もうこんな調子で怒られる。お母さんは好きな人とやってもいいといってたのに。」

お恵「お前は単にやってるだけで好きでなくてもやってる。そんな事してるから、好きな人出来た時に困っているのでしよ。」

お香「お純 洋介さんと真剣なの。あの人と結婚して、他の人とやったら、殺されるかもしれないよ。あの人剣術の達人よ。」

お純「洋介さんつて そんなに恐いの。殺されるのは困るけど、洋介さんとやってから他の人とやっても感じないの。洋介さんとやると凄く感じる。 私じゃやっぱり駄目?」

お香「お純 これからはお前は洋介と一緒にやっていく気あるの」

お純「私のこれまでの事知っても結婚してくれるの?」

お香「それはこれから話してきます。今までの事 反省してる?」

お純「 反省してます。好きな人が出来ても困るのはもうこりごりだわ。みんなに怒られるし。」

お香「 私がおゆきさんと話してくる。お恵 当分家からお純を出さないようにしなさい。それとお酒も駄目よ、一平さんも一緒に来てね。お恵 お前はお純といなさい。お純は洋介さんが好きなのだけど、言い方わからないだけ。 洋介さんの事忘れようとして色々な男と寝た。それはわかるけどやりすぎね。それまでも遊んでいるけど。それと酔ってやるのもよくないし、お純 反省しなさい。」



お香と一平は、次平の屋敷に行って、おゆきとあった。おゆきは洋介も呼んでいた。

お香「洋介さん 正直に言います。お純は、洋介さんは好きだと言ってます。でも私やお恵からみても遊び過ぎで、色々と男の人たちと付き合ってました。お純はそれを気にして洋介さんにお返事出来なかったようです。洋介さんに似合う娘ではありません。それを知っても本当にもらってくれますか? お恵は恥ずかしくてこられないので、私がきました。」

洋介「最初は何という娘と思った事は事実ですが、本当は自分に正直な人です。 色々と話していも 根は純粋です。今までの事は何も気にしません。」

おゆき「先生にも話しました。先生は、喜んでいます。お香さん怒らないでね。洋介がお純さんと会ってる所を見た人が、先生に噂をいいにきました。先生は笑ってました。そして洋介に言ってました。「お純さんの母のお恵さんも祖母のお香さんも奔放だが賢く、優秀な人だ。お前には釣り合わない程優秀かもしれない。お純さんの噂や前の事を気にするなら、止めろ。お純さんにはもっと心の広い人ができる。私がお前とお純さんの今までの事を謝ってくる。関係もったから、前の事も我慢してなどと考えているなら止めろ。本当にこれからお純さんと歩いていく気があるなら、私が鉄平さんやお香さん、一平君やお恵さんにも頼んでみる。どうだ」と聞いたのです。洋介は「止めてください。私はお純さんと結婚したいのです。鉄平さんの孫だから、お香さんの孫だから結婚するんではありません。今までのお純さんの噂を私にも言いにくる人もいます。噂が本当でも関係ありません。私は今のお純さんと結婚したいのです。父上や母上が反対されても、お純さんさえ承知してくれたら結婚したいのです。私はお純さんの返事を待ってます」と言ってました。先生は「お純さんからいい返事くるといいな。私とおゆきは反対どころか大賛成だ。」と言ってました。私、洋介にお純さんのどこが好きと聞いたら、お純さんは純粋な人でそこに引かれたと言ってました。色々と聞くと私 お香さんと良く似てると思いますよ。お恵さんは優秀ですが、思慮深い人です。お香さんが思慮深くないとは言いませんが、それより自分の心に正直で純粋です。洋介とは合うと思います。ぜひ洋介と一緒にしてやって下さい。」

一平「あんな娘でもいいんですか?」

洋介は憤然と「おんな娘とはなんですか 一平先生にとっては、自分の娘ですよ。それにお純さんは言い方は幼いけれど純粋で賢い人です。」



お香と一平は、一平の家に帰った。心配していた鉄平も来ていた。

お香「今のお純が好きと洋介さんは、言ってた。過去は気にしないと」

お純「本当なの。 私が美味しいから」

お恵「本当に、お前は、私恥ずかしいわ。」

お香「お純は、純粋で正直な人と洋介さんは言ってた。」

お純「純粋?美味しいからじゃなくて」

お香「お恵、お純の言い方なんとか、しなさい。」

お恵「本当に、舌でも抜きたい。」

お純「そんな事されたら舐める事ができなくなる。」

お恵「こんな娘 外に出すの不安だわ お純、やるとか舐めると言うのは止めなさい。」

お純「お祖母さんもお母さんも言ってるじゃないの 私が言うとなぜ怒るの?」

お香「時と場所の問題があるの。」

お純「そうなの、じゃなんと言うの」

お恵「そんな事は、ちゃんとした場所では言わないものなの。」

お純「ふーん 難しいの」




お香「お恵 お純連れて次平先生とおゆきさん、洋介さんの所へ挨拶に行きなさい。」

お純「そこではやるとか舐めるとは言ってはいけないの?」

お恵「当然でしょ、お前は馬鹿なの、時と場所で言っていけない言葉わからないの?」

お純「馬鹿じゃないよ。そこでは丁寧な言葉を使います。でもお母さん、いつも家で言ってるじゃないの。お父さんと今夜やろうと。昨晩の舐め方 よかった?とも言ってたでしょう。」 



お恵はびくびくしながら、お純をつれて 次平の屋敷に行った。

お純「お純と申します。宜しくお願いします。」

次平「洋介から話を聞きました。洋介と一緒になってくれるのだね。」

お純「至らない娘ですが、宜しくご指導下さい。洋介さん私 洋介さんに、今までに私が馬鹿な事をしていたのを知られたらもう会ってくれないと思っていたのです。お返事遅れて申し訳ありませんでした。」

洋介「お純さん 私は今の貴方が好きなのです。返事がないので心配してました。いい知らせ頂いて喜んでいます。」
 
おゆき「洋介の母で、おゆきです。洋介は不器用な子ですが、面倒見てやって下さい。」

お純「私は言葉使いも知らない娘ですので、お気に障る事があれば、お教え下さい。」

次平「いや、そんな事は気にしないで、いいです。 お恵さん 結納や婚礼は私と鉄平さん、一平君と3人で話してもいいですか?」

お恵「お願いします。」

次平「私と鉄平さんは、親戚以上の仲ですので、どうするかかえって難しい。」



次平は、鉄平の屋敷に行って、鉄平と話をした。一平も来ていた。お香も来た。

次平「鉄平さんとついに親戚になりますね。」

鉄平「本当に。ただお純は言葉遣いしらない娘だよ。あんな娘といわれても返品は受け付けないよ。」

次平は笑った。

次平「洋介は地味な男だ。お純が愛想をつかしてしらないよ。」

お香「私が聞いても、恥ずかしい言い方をする娘です。厳しく言ってください。」

次平「いや おゆきは一目みて 若い時のお香さんに似てる。言葉使いは幼いけど、お香さんよりも純粋かも知れない。洋介も女を見る目持ってると感心していました。 私の家では一生懸命丁寧に喋ってました。後で洋介笑ってました。お純さん 無理してると」

鉄平「私はお純が可愛いのです。お恵は奔放だが賢いので、場所や時で言い方が変えられる。お純も頭はいいのだけど、そういう賢さがない。いつも本音で喋る。次平先生、私はお純のために家を用意したい。あの娘が緊張して言葉遣いに気を遣っていると、あの娘のよさが無くなると思ってます。」

次平「次平先生は止めてください。そうですね おゆきも私も気に入ってますが、お純さんが無理してもなんですね。」

鉄平「婚礼も内輪でしたいのですが」

次平「私はいいが、鉄平さんとお香さんの孫で一平君とお恵さんの娘で婚礼を内輪に出来ますか?」

一平「それはそうですが、お純が出来るか不安です。」

お香「私もそう考えてましたが、しかしあの娘は言い方知りませんが、馬鹿じゃない。そんな心配しないでいいと思いますよ」

次平「それは私も思います。でも派手にする気もないですが気にする必要もないと思います。家を嫁の祖父に出してもらうのは気が引けるが、功一の時も買って頂いています。有り難くそうさして頂く。お純さんがどうかと言う事ではなく、功一もそうして頂いたというにしませんか。」

鉄平「そうですよね。それは有り難い。」


結局 結納は早くして、婚礼はできるだけ内輪でと言う事になった。



鉄平は、お純と洋介を呼んで、家についての注文を聞いた。洋介は固辞していたが、功一の時もしたと言われた時に、そうか お純を自由にさせるためかと思った。お純は洋介さんと二人だけで暮らせると単純に喜んでいたので、お願いしますと受ける事にした。



道具は、お恵が整えたので、洋介は自分の身の回りの物だけをもっていった。家も道具も全部 鉄平側が持った事になった。お純の天衣無縫の言い方は、直らなかったが、お香の言ったとおり、頭は良かった。

みんなの心配をよそに、結納や婚礼は無事にこなした。婚礼は、次平側の出席者も内輪と程遠かったが、鉄平側も出席者の制限が出来なくなった。内輪どころか盛大なものになった。





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