ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

雑感いろいろ3

2023-01-25 22:20:00 | 日記
さて、今更ながらの「流行語大賞」ネタです(笑)
もちろん「村上様」の大賞受賞には、文句のつけようがないんだけど
ノミネート語の発表がもう少し遅ければ「ブラボー!」もアリだったかなあと…?(笑)

もっとも、当の長友選手は、カタールから帰国なさって以来
あちらこちらで、求められるままに「ブラボー!」を披露なさっている内に
「声が渇れてしまった」と苦笑いされてましたが…(苦笑)

ともあれ、関西にお住まいの皆さんにはビックリというか
「えっ!?ナンで今ごろ?」となったであろう「知らんけど」がノミネートされ
様々なメディアが取り上げていたんですが
関西人の方の反応は、概ね奥さんが甲斐さんのラジオ番組に投稿したように

「あらかじめ予防線を張っておくために使う」
「責任を取りたくないので保険をかけている」
「確かなデータがある訳じゃないけど、情報として教えてあげたい時や
自分はそうしているが、万人に通用するかどうかは判らない時などに使う」とのご意見が多く

また「ホントは確証があることでも、知識をひけらかしていると思われるのがイヤ」
あるいは「『自分ばかり喋り過ぎちゃったな』
『こっぱずかしいこと言ってる』と思った時に自分に対してツッコむ感じで使う」という風に
話し相手を気遣う意味で「知らんけど」と付け加える方もいらっしゃいます

これまで、関西人以外の皆さんからは「えっ!?結局どっちなの?」とか
「意気揚々と話しておいて、急に『知らんけど』と突き放す感じが意味不明」だとか
「いい加減な話で時間をムダにされた気になる」…といったご意見が出ていたんですが

今回、話題になったことで「ウケ狙い」の使い方をなさる方が増えて来て
…って、例えば「◯◯ちゃん、その髪型かわいいよ!知らんけど」などと
相手を貶めるようなオチに用いられると「ちょ、待てよ!」とキムタク状態に陥ります(笑)

ただ、今の若い世代の皆さんが「知らんけど」をお使いになるのは
このワードの持つ「ソフトな無責任さ」が便利だからなのかなあと…?
標準語で「知りませんけど」と言うと、言われた方は、すごく無責任な感じを受けるところを
関西弁という「お笑い」のイメージで包み込むことで、上手く流せるみたいな…?(笑)

同様に「美味しくない」「不味い」「イヤな奴」「キライ」などとハッキリ口にすると
その対象を完全に否定したことになってしまうので
「苦手」というワードで「自分は好きじゃないけど、好きな人もいるかもね」と
ニュアンスを変えて、ある種の「逃げ道」を作っているような気が…?

かくいうボクも「苦手」にはお世話になってるし(笑)
ナンなら「苦手」を補強するために「ちょっと苦手かも」と言ったりもします(笑)
でも、考えてみれば、自分の好みを主張するのに「かも」ってどーよ?(笑)
まあ、今どき「な~んちゃって」を使うのは、別の意味で勇気が要るし…(笑)

よく見かけるようになった「利用者の声」を編集したCMなどで
画面の隅に「個人の感想です」とクレジットされるのも
「誇大広告だ!」というクレームに対する「逃げ道」なんでしょうね?

あと、曖昧なニュアンスの言葉といえば「すみません」もナカナカなもんで(笑)
本来は謝る時に使うはずが、お店のスタッフの方みたいに名前を知らない人に声をかける時や
「ありがとう」の代わりにもなる便利な言葉で
結構、頻繁に耳にしたり、口にしたりしますが
外国人の方には、そのニュアンスの使い分けが難しいらしく
「どうして感謝してるのに謝るのか?」と悩んでおられるんだとか…(苦笑)

ただ、日本人は、人に何かをして貰うと「手をわずらわせた自分が悪い」と感じ
つい「ありがとう」ではなく「すみません」と口にしてしまう一方で
人に、何かしてあげた時に「すみません」と言われると
「気を遣わせてしまったな」とか「そう思わせてしまった自分が悪い」と思ったりもするし

感謝を表す際には、意識的に「ありがとう」を使うとおっしゃる方もおられるようで…って
まあ、関西人は買い物や食事をしたお店で、お会計の時やお店を後にする時に
ほぼ100%の確率で「ありがとう」と言います…というか、勝手に口が動いてる感じ?(笑)

奥さんの弟くんが、東京に住み始めた頃、関西にいた時の感覚で
どこでも買い物をするたびに「ありがとう」と言っていたら
家の近所の八百屋さんで「なぜ、お客さんが『ありがとう』って言うんですか?」と
真顔で訊ねられ「そんなこと考えたことがなかった」とビックリしたらしい(笑)

映画館やコンサート会場、ホテルなどの出口で
スタッフの方に「ありがとうございました」と頭を下げられたら
「ありがとう」と返すのはフツーのことだし
バスやタクシーを降りる時、運転手さんが「ありがとうございました」と言わない方でも
やっぱり「ありがとう」と言って降りるし(笑)
「ありがとう」は、そんなにハードルの高い言葉じゃないんだけど

これが、例えば、髪型や服装から、仕事ぶりや身内のことまで
とにかく人から褒められた時には「ありがとうございます」ではなく
「大したものじゃないです」とか「そんなことありませんよ」といった謙遜ワードを返すか
「やっぱり?もっと言って!(笑)」という風に笑いに変えるかになります(苦笑)

こうした日本の謙譲の文化は、語彙の豊富さにも繋がっていて
英語の「give」「take」を直訳すれば「与える」「受け取る」になるところ
日本語では、上下関係によって「差し上げる」「あげる」になったり
「頂く」「貰う」になったり…と、こちらも外国人の方には疑問みたいです(苦笑)

ダニエル・カールさんによれば…「英語にも丁寧な言い方はもちろんありますが
基本的には、相手が大統領でも犬でも使う言葉は同じ」…だそうで(笑)
へりくだった表現を使うと「媚びへつらったような卑屈な印象を与えるだけでなく
胡散臭いと思わせてしまう」んだとか…(苦笑)

また「上下関係の中で、上位の人が言うことが絶対に正しいとは限らないのに
子供の時からずっと謙遜の中で育つと、間違いに気づいても指摘できなくなったり
『愚妻』や『愚息』などと言われ、きちんと褒められずに育った人が
自信を持てるようになるのは難しかったりするのでは?」と記されていて

新聞の読者投稿欄で拝読した50歳女性の方の言葉…「働き始めてからしばらくした頃
最近、ずっと『すみません』って言ってるなあ…良くないな~
一日に何十回も『すみません』を言う人生を想像してみた
自己肯定感が下がりそうじゃないか?それから『すみません』以外の言葉を使えそうな場面は
意識して別の言葉を使うようにした
どんな言葉を選んで使うかは、自分の人生をどんなものにするか?に
意外と関わっているんじゃないか?」…を思い出し
そうした影響もナキニシモアラズかなあと…?

ただ、81歳男性の方の投稿には…「『すみません』は、会話の潤滑油
必ずしも、自分を下げるネガティブな言葉ではない。会話の入口でノックするようなものだ
むしろ『すみません』『失礼します』など
会話の潤滑油を使わない人が増えていると感じる
こうした言葉を、ポジティブな気持ちで使うことが大事ではないか?」…と記され

86歳男性の方は…「感謝の言葉『ありがとう』は、実は使い勝手が悪い言葉だと思います
私が新入社員に『ありがとう』と言われたら
そこは『ありがとうございます』でしょうとムッとします
しかし、孫に『ありがとうございます』と言われれば、逆に他人行儀に感じます
その点『すみません』は、人間関係を気にせず
どのような場面でも使える便利な言葉と思います

辞書にも『すみません』は謝罪、感謝、依頼に用いるとありました
言葉は、時代によって変化します。『やばい』は近年、良い意味でも使われます
私は抵抗を感じますが、やがて違和感なく使える時代が来るかも知れません
感謝の言葉としての『すみません』に、どうしても違和感がある方には
『すみません』とお詫びします」…と書かれていて

日本人同士なら、その「すみません」が「謝罪」か「呼び掛け」か「感謝」か
どういう意味の「すみません」なのか?ほぼほぼ判るでしょうし
「すみません」でいいような気もします(笑)

そうそう!作家の川添愛さんは…「私が言語学を研究するようになったきっかけは
大学時代に『「お天気下り坂」という言葉がありますが
「お天気上り坂」と言わないのは何故ですか?』と質問したところ
先生から『君はセンスがある』と言われた
疑問を持ち、分析して、探るのが好きなんです
自分の頭で考え、自分で答えを見つけたい

色んなことで人間を凌駕するようになったAIですが
実は言語学的にみると、思うほどにコミュニケーションが取れないんです
賢い答えを言ったかと思うと、やり取りが噛み合わないことも多々ある
人間のコミュニケーションが難しいのは、言葉の文字通りの意味と
相手に伝えたい意図が必ずしも一致しないからです

例えば、お笑いトリオ『ダチョウ倶楽部』のギャグ『絶対に押すなよ!』には
全く逆の『押せ』という意図がある
これは極端な例ですが、このような意味と意図のズレは日常的にみられます
こういう不一致を超えて人間の意図全般をAIが汲み取るのは、難しいことなのです

私たちが他人の意図を汲み取れるのは、言語以外にも様々な土台を共有しているからです
人間同士なら同じような身体や感情を持っている
生活習慣や文化が同じなら、より複雑な意思疎通が可能になります
また、社会規範に縛られていることも重要です
私が話していることを、すべて嘘だと思いませんよね?
それは、嘘をついたら信用を失うからです

AIも人間と同じような身体や感情を持ち、常識や文化を学び
社会規範に縛られるような存在になれば、人間と同じレベルの意思疎通が出来るかも知れません
裏を返せば、人間は自覚していないだけで、実に沢山のことを知っているすごい存在なんです

今のAIはブラックボックスで、何故そのような判断をしたのかが外からは判りにくい
ミステリアスで訳の判らない存在である方が、人間の拠り所になりやすい
占いや超能力のようなものにAIも加わった…ということではないでしょうか?」

…と、おっしゃってるんだけど「絶対に押すなよ!」の真意を理解するくらい
「人間と同じレベルの意思疎通が出来るようになった」AIが誕生したら
「ターミネーター」に描かれているみたいな「審判の日」がやって来るかも知れないし
「占いや超能力のようなもの」でいてくれる方がいいんじゃないかと…?(笑)

余談ですが…阪神タイガースの岡田監督が
「優勝」のことを「アレ」とお呼びになっていることに関して
国際日本文化研究センターの井上章一所長は…
「スポーツ選手や監督らの目標の語り方は、大まかに2つに分かれると考えています

オリンピックやサッカーW杯の場合『金メダルを狙います』
『勝ちに行きます』と具体的な目標をよく口にします
言葉にすることで、自らに重圧をかけ、退路を断つ意味合いもあると思います

一方、大相撲の関取は、目標を訊かれても『一日一番』『精進します』と答えることが多い
外国人力士も日本語を叩き込まれて、直截な言い方を避けたり、言葉を濁したりします
そこに日本文化があるのなら、岡田監督は日本的で、大相撲に近い
『優勝』を公言すると、意識しすぎてしまい、縁遠くなると思っているのではないでしょうか

濃い阪神ファンなら、岡田監督の口ぶりを知っているので『アレ』で判ると思いますが
馴染んでいない方は、ちょっと戸惑いますよね
岡田監督は、全ての方を相手にせず、相手が自分を知っていることを前提に語っているのです
なので『アレ=優勝』と広く定着すれば、問題はないでしょう
『アレ』という言葉が多く使われて、流行語大賞になってくれれば素晴らしいです」

…と話されている記事を拝見して奥さんは、数年前のサラリーマン川柳
「おいアレだ 妻でもないのによく判る」…を思い出したんだとか…(笑)
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