WBCの話題は、まだまだとどまることを知らず(笑)
大竹さんが「まあでも、下馬評で…だって、あのー、まあ、俺、思うけど
まあー、栗山さんとかねぇ、ものすごいプレッシャー…」と話し始められると
カブセ気味に(笑)甲斐さんが「そうですね、あのー、でも、栗山監督で良かったですよね
栗山さんがいるから、吉井に声かけて、吉井が結局、コーチじゃないですか?
(『そうなの?』と大竹さん)…ピッチングコーチなんですよ
吉井はホラ、メジャーにいて何年も…」とおっしゃってましたが
今回のWBCの監督選考委員会では、上原浩治さんや藤川球児さん、江川卓さんなど
名だたる皆さん、50~60人のお名前が挙がり
年齢や指導者経験の有無が考慮された結果
高橋由伸さん、工藤公康さん、緒方孝市さん、秋山幸二さんら、10人ほどに絞られ
最終的に白羽の矢が立ったのが、栗山監督だったそうです
栗山監督ご自身は「(適任者は)僕じゃないですとお伝えしました」と明かされてましたけど
10シーズンに渡って日ハムの監督を務められ、12球団の選手の特徴を把握しておられることや
東京オリンピックの監督でいらした稲葉篤紀さんとは
日ハム時代、監督と選手という間柄で、引き継ぎがスムーズであることは元より
栗山監督以外に持ち得ない「人脈」への期待…「超大物」の人気にあやかりたい(笑)…という
日本国内での興行主の意向が反映されたらしい
…って、まあ、過去のWBCにおけるメジャーリーガーの動向からすれば
大谷選手やダルビッシュ選手の出場の可能性は低いと思われていたため
メジャーシーズン終了後の「日米野球」に招聘できれば…との考えもあったみたいですが…
日ハム時代の栗山監督は、大谷選手のメジャー志望の意志の固さを知りつつ
ドラフト1位で指名なさって、全26ページに及ぶ「メジャー成功プラン」を差し出されたり
仮に国内でプレーするとなった場合には「投手と打者の両方をやるという選択肢」を示されたり
…と、その熱意でもって、他球団がハナから指名すら諦めていた大谷選手を獲得
「二刀流はチームを勝たせるためにある」として
大谷選手には、生活を律し、我慢することを要求するなど、厳しく接され
メジャーでも通用する「二刀流」を育て上げられた訳ですし
今回、栗山監督からのWBC参加要請に対して
大谷選手が「決断する容易さ、しやすさは、栗山監督だったからこそ」とおっしゃったことは
全く意外でもナンでもなかったですよね?
結果的に、メジャーリーグで3度のMVPに輝いたトラウト選手が
アメリカ代表として参加を表明したことで、多くのスター選手が集まり
…って、トラウト選手と同じく大谷選手が所属するエンゼルスを始め
ダルビッシュ選手のパドレスなども自軍の選手の参加を認め、豪華な大会となったんだけど
まだ入団したての吉田選手の出場を許可したレッドソックスにはビックリしました(笑)
ただ、メジャー側は、シーズン開幕に向けての調整に大きく影響するような起用は許さず
特に、投手陣に関しては、球数制限や登板間隔など独自のルールを設けたため
大谷選手の登板は、1次ラウンドの中国戦と準々決勝のイタリア戦の先発のみとなっていたし
そのイタリア戦の4番手として登板されたダルビッシュ選手は、27球という投球数から
「もしかしたら決勝戦で投げるかも知れない」という噂があったものの
大谷選手が、いくら球団に打診なさっているとはいえ、さすがに許さないだろうと思っていたら
大谷選手とトラウト選手という投打の看板選手を擁するエンゼルスのネビン監督が
「世界最高の選手2人が出場する試合を観たくない者などいるだろうか?」と粋なお計らい♪
そして、世界中の野球ファンが願った夢の対決が実現したんですが
8回にダルビッシュ選手が投球なさっている時
9回のアメリカの攻撃で、トラウト選手まで打順が回るには
アメリカの選手が、あと2人出塁しなければならないと判り
「イヤイヤ、そんなピンチを招くような場面は勘弁して欲しいなあ(苦笑)」と思いつつ
「でも、やっぱり観たいよ~!(笑)」という葛藤を抱えながら戦況を見つめる内に
ホントに「絵に描いたような」「シナリオ通り」の展開に…(笑)
それも最後のバッターとなったトラウト選手を大谷選手が、ホームベースの横幅分くらいを160キロで逃げて行く
「エグいスライダー」で三振に討ち取る…という劇的なおまけ付きで
「まるで漫画じゃん!」と皆さん、こぞってツイートなさってたけど
それを言うなら、大谷選手の「二刀流」こそが
まず「エースで4番」っていう漫画顔負けのシチュエーションだし…(笑)
ただ、少年サンデーの編集者でいらっしゃる宮川拓人さんによれば…
「サッカー日本代表は、最初は期待値が低く
『1次リーグを突破できれば…』みたいなところがあったから盛り上がったのでは…?
だから、漫画なら『優勝できなさそうなチーム』の方が盛り上がります
ところが、今回のWBCは期待値が高い
『世界一になれそうなチーム』を漫画にするのは難しいです
また『MAJOR』作者の満田拓也先生は、かつて大谷翔平選手の活躍を讃えるコメントで
『こんな選手を漫画で描いたら、担当編集にボツにされる』としていました。確かにするでしょう
フィクションの醍醐味は、現実にいない人間を、実際にいるかのように描くこと
スゴすぎても感情移入しづらくなるので、リアリティーも考えながら
いそうでいない『ギリギリアウト』を攻めています
でも、そうやって懸命に考えた『ギリギリアウト』よりも
ニュースで見る大谷選手の方が、スゴイことをしている
編集者としては困りますね」…だそうです(笑)
それはさておき…ダルビッシュ選手も大谷選手も、前回の登板からの間隔の短さに加え
メジャー開幕を直前に控えておられたことで、準決勝、決勝での投球は困難とされていたし
栗山監督も「あえて、僕の方からは、一切アプローチしていない
逆に、彼らが勝ちたいと思った時に、アプローチして来ると思ったので…
彼らが、あるタイミングで『行きます』と言ってくれた」と
何らかの指示をお出しになった訳ではないことを明かされていたんですが
岩出雅之帝京大学ラグビー部の前監督によると…
それは、ひとえに栗山監督が「生真面目で、嘘の笑顔を作らず
トップダウンではなく、心理的安全性…組織の中で対人関係のリスクに怯えず
誰もが自由に発言できる状態…が高い集団を作れる人」だからみたいです
甲斐さんも「だから、そうするとね、今まで(のWBC日本代表チームは)やっぱり…
悪口じゃないんですけど、WBCって、その…監督とか、ちょっと…上層部、コーチが
やっぱり、こう…結構、圧かけるから(選手たちは)みんな悲壮な感じだったんですよ
今回、一切ないんですよ!…(『ああ、そう?それは、すごくアレだよね
栗山さんに圧がかかってたよね』と大竹さん)
(『ほおー!』といとうさん)…まっ、それ…だから、こう…選手が…
(『こうして顔見たらアレだよ、あの人もう、おじいちゃんになったね、急に』と大竹さん)
確かに!確かに!(笑)…(『今日の顔は…』)
ねぇ?だけどもう、選手にプレッシャーかけることなく…
吉井もピッチングマウンド上がって行っても
たぶんもう『おい、ちょっと力んでるよ』とか、そんなくらいだと思うんですよ、ね?
だから、それがすごい良かったですよね
あの…イチローが、とにかく(開幕当初から)打てなくて
最後、ヒット打って優勝した時も悲壮な感じがあったもん…あったけど
今回ね、あのー、すごい…そういう感じ全くなく…(『確かにねぇ』と大竹さん)」
…と話されてましたが、強化合宿の段階から、チームの雰囲気はすこぶる良好だったとか
どんな苦しい場面でも、誰も暗い気持ちにならなかったとか
選手の皆さんが口を揃えておっしゃっていたのも
栗山監督が「やってくれると信じている」と
それこそ、最後には見た目が「おじいちゃん」になって仕舞われたくらい(失礼!)
選手の皆さんの自主性を優先なさって、責任は全てご自分が背負う覚悟で臨まれたからじゃないかと…?
もっとも、白井コーチによれば…栗山監督は「次回のWBCもお願いします」と
たとえ10億円を積まれても「絶対にイヤですね」と、おっしゃっていたんだとか…(笑)