ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

う~ん、できるかな?

2016-08-05 08:28:42 | カリグラフィー+写本装飾

先週の土曜日あった「写本装飾クラス」。
今年の終わりにある、作品展めざして皆さん、もう準備をはじめているというのですが、私はまだ、何も考えていなかった……。

そして、上の二冊を参考にしたのですが、右側は、フランスの写本を特集したもので、それほど大きな本ではないのですが、ため息が出るほど美しい画像がてんこもり! なのです。

        
このページを模写しようと、ほぼ決定したのですが、イルミネーション部分細かいなあ。葉の部分なんかの金箔を貼る部分も、いっぱいあるし。
先生に、「これ難しいかな?」とお伺いすると、「まあ、大丈夫だと思います」とおっしゃってくれました。

ただ、中央の細密画の部分は気に入らないので、ここだけ外から持ってきた絵に差し替えるつもりです。

ああ、うまくできますように!   飾れるくらいのレベルに仕上がれば、と思ってます。

東京ワークショップ

2016-07-04 20:49:50 | カリグラフィー+写本装飾

  カリグラフィー・ネットワークのワークショップのため、東京へ行ってきた。東京まで、おまけに泊まり込み(2泊3日)でワークショップを受けるのなんて、はじめて。

カリグラファーが白谷泉さんなので、どうしても受けたかったのだが、イタリックキャピタル体という、古典的なローマンキャピタルの面影を宿したイタリックの大文字は美しい!
文字を書くのも、久々なのだが、心がひきしまるようで楽しかった。

遠方からやってくるのなんて、私以外、ほとんどいないんじゃないかと思ったら、さにあらず。ネットワークの方で、宿舎を用意してくれたのだけど、15人の受講生の内、10人近く泊まったんじゃないかな?

     
そうして、ワークショップの会場となった場所が素晴らしいの、なんのって。なんと、代々木のオリンピック記念青少年センターなのだよ。 ここへ来るのが楽しみだった私――残念ながら、1964年当時の東京オリンピック当時の建物はなくて、新しい建物がいくつも並んでいるのだけど、ここはオリンピックの選手村だった場所。

そして、中に入ってみれば、予想にたがわず、好奇心をそそる場所。若者たち(ただし、運動をする人にかぎります)の合宿場所となっているらしいのだが、欧米人やその他、国際色あふれる空間!  あらゆる国の若人が、この代々木の地で青春の汗を流しているらしいのだ。
いいなあ。  たとえ、若かったとしても、私には無縁の場所であるのだけれど。

      


これが、D棟――私たちの泊まった宿舎。 写真を見てもわかるように、代々木の森の一角にあり、明治神宮も遠くないという、緑あふれるオアシス(ただし、散歩していたら、『デング熱にご注意下さい』という、不穏な注意書きがあったっけ。そうか、昨年、代々木公園で発生したと騒がれていたものね)。

最上階の9階には、新宿の摩天楼(この言い方、古いよ)が見えて、夜はすっごく綺麗! 会場の準備をしてくださったMさんには、とてもお世話になり、楽しい時間を過ごさせて頂きました―――色々と実りある、東京遠征(?)でありました。


 

もうすぐ・・・できたらいいね

2016-05-22 05:43:07 | カリグラフィー+写本装飾
月一回ある「写本装飾教室」。芦屋にある「スタジオレターアーツ」へ行くには、三宮で乗りかえて、阪神線に。
この電車の車窓からみる風景が、なんということなく好きです。 阪神間の、静かな住宅街や向こうの山、青空などがくっきり見え、とても平和なムードがあるのです。

さて、この日もコツコツやってきた細密画の彩色。

あと、もう少しであります。来月で完成かな?

そして、この課題が終わったら、後は自分で自由に、好きなものを作っていいのだそう! わ~い、写本の模写がやってみた~い!

ちょっとピンボケの映像ですが、こういう金の文字の中に猫が入っている、ウィットの効いたもの、紋章が中に入っている飾り文字なども作ってみたいでござる。

今年の終わりには、この教室でも作品展が開かれます。 どんなの作ろうかな?

作品づくり

2016-05-01 12:08:55 | カリグラフィー+写本装飾

小さめの羊皮紙に、これも小さな文字を書いて、金箔張り。

金箔を張るのは、うまくいけば一回でピタッと綺麗に張れるのだけど、私の場合そうそううまくいくことはあまりなく、何回も息を吐きかけて根気よく金をのせてゆくのであります。


まだ細かい作業はすんでいないけど、こんな風に。
文章の冒頭に、二つフィリグリーの文字を(AとPね。Pの方は、金箔張ってます)。 フィリグリーの糸みたいな模様をくるくる作ってみるのは、好きだなあ。

小さな文字

2016-04-13 21:00:48 | カリグラフィー+写本装飾

ルタンダ体をクルミインクで練習。ミッチェルのNo.4を使って、3ミリの大きさに。
ミッチェルのNo.5を使って2ミリの大きさの文字も書いたけれど、あれれ? 意外にそんなに書きにくくありません。

小さなサイズの文字をびっしり書いたりなんかしたら、すぐ腱鞘炎になってしまうだろう、とおもっていたけれど。
ミッチェルとは、文字を書く際のペン先の種類の名前。他に、ブラウゼ(これは、ドイツ製)、スピードボール(これは、アメリカ)があります。

ただ、問題が一つ。練習用紙というものは、ごく書きやすくなめらかな紙なのですが、これを作品用の高級水彩紙や、羊皮紙に書くと、紙自体に癖があって、どうも練習用紙ほど綺麗な字が書けない!  う~ん、これは、私の腕の問題なのかもしれないけど。

小さい字を書くのって、嫌いじゃないなあ。 ミッチェルのペン先で一番小さいのは、No.6だけど、これで書くと、大きさは…ひょっとして1ミリ!? ああ、豆本ができそうなサイズの字であります。

それは、そうと、この夏はカリグラファーズ・ギルド展があるのでありました。ここに出展するのも、3回目。前回は、事情があり、古い作品を出してしまったので、今回は頑張りませう。

うっとり・・・

2016-02-25 20:52:42 | カリグラフィー+写本装飾

この間、頂いた本――「ヨーロッパ中世の四季」木島俊介著。中央公論社  です。
母が、「すごくいい本ねえ。よく下さったわね」と感想をもらしましたが、本当に素晴らしい美術書!
       こういう中世写本好きには、こたえられないページが並んでいる上、解説文が、深い知性と感性を感じさせ、目の前に豊饒な中世ヨーロッパへの扉が開かれたよう。
  ぅまく、画像を縦にできない()のですが、これは、中世写本の至高と名高い「ベリー公の大時禱書」の1ページ。 上部に天球図が描かれ、下には、ベリー公の生活や彼の領地での農民の生活が美しい細密画で描かれています。
このベリー公というのが、面白い。時のフランス王シャルル5世の弟ですが、政治など眼中になく、芸術のパトロンとして後世に名を遺した人物なのであります。
この時代の王族というのは、広大な領地や莫大な財産を後ろ盾に、自分のための祈りの書(時禱書を平たく言ったもの)を腕利きの画家に作らせたのですが、極めて魅力ある美の世界が誕生したのですね。
     
そして、ベリー公は自分のためのペットとして珍奇な動物を沢山飼っていたのですが、特に彼が愛したのは「熊」。この最愛のペットに「小姓」という位を与えて、旅先にも連れて行ったくらいなのですが、ベリー公のエンブレムにも、熊公が登場するのであります。そして、もう一つのシンボルは白鳥でした。


               
 ジャーン! このベリー公の紋章を見よ! フランス王家を意味する青地に百合をあしらった紋章に、仲良く寄り添う熊と白鳥。とっても、可愛らしいと思いませんか?
華麗でありながら、こうしたユーモラスな魅力があるのが、中世ヨーロッパ美術の世界。 一目みたとたん、すっかりこの紋章の虜になってしまいました。

中世ヨーロッパについて書かれた専門書は何冊か持っているのですが、この本ほどわかりやすく、エッセンスがちりばめられた本は知らなかったなあ…。中世人が、書物の挿絵や教会の装飾に用いた奇妙な、想像上の動物たち。あれは、当時の人々の豊かな想像力の産物とばかり思っていたのですが、キリスト教が、未開の野蛮な種族をもあまねく教化してゆく、ということを現してもいるのだとか。

以前、パリのノートルダム寺院で、夢魔のごとくグロテスクで魅惑的な動物のガーゴイル(一種の排水パイプの頭の部分)が建物の脇から、多頭の竜のように首を突き出していたのを見たこともありました。 ヨーロッパ中世は深いのだ! 

Tさん、こんな素敵な本をありがとうございました! ずっと、大切にしますね。
             

美しき中世へ

2016-02-14 20:39:11 | カリグラフィー+写本装飾

今週半ば、届いた郵便――それを開けてみたら、こんな美しい本たちが!

送ってくださったのは、以前カリグラフィー教室で一緒だったTさん。絵がうまく、映画や小説がお好き――と多才な方なのですが、私の書いた童話の載った同人誌「松ぼっくり」を送ったら、丁寧なお手紙と共に、伝統的カリグラフィーやイルミネーション、写本を解説した本を下さったという訳ですが、いいのかなあ? こんな立派な本。

でも、私の大好きな分野の本だし、長年カリグラフィーをしているといっても、その関連の本はちょっとしか持っていない私……中を見ても、本格的で、しかも美しい! うっとりするほど綺麗な写本や細密画、飾り文字がふんだんにちりばめられています。
金箔(これが、画材店で買うと高価なのです)やTさんが以前描かれたという花の細密画の原画(金の地に、アネモネを思わせる美しい絵が描かれています)まで、同封されていて、本当にうれしく有り難く、しみじみ見てしまいました。

本屋さんに行けば、山のようにある本たち……でも、私の数少ない知人たちの中にも、読書家という人はほとんどいません。だから、同人誌も数人の方に送ったきりなのですが、達筆で丁寧に感想を書いて下さったのには、びっくり!

はやく、お礼のお返事を書かなくてはなりませんね。

ああ・・・やっちゃった

2016-01-25 15:11:34 | カリグラフィー+写本装飾
先週末、月一度の写本装飾教室へ。

教室に行く前、いつも立ち寄る「にしむら珈琲店」で、カレーセットの昼食。

今日は、細密画の続きだったけれど、いつも以上にせっかちに彩色してしまった私。 相手は、細密画だというのに、板にペンキを塗るみたいに、建物や柱をぐいぐい塗り飛ばしてしまったのでした…。


何だか、焦ってしまって――といっても、柱の影の部分を思いっきり失敗してしまい反省。どうしよう? 後から修正できれば良いのだけど。

これから、人物の顔や髪(横の紙には練習用のものが、彩色済み)、衣装などを塗っていきます。

今年初めての、カリグラフィー

2016-01-13 19:48:25 | カリグラフィー+写本装飾

今日、思い立って、カリグラフィーのカードを作りました。
といっても、これは、カリグラファー、河南美和子さんのスタジオ「アトリエ・ムーンシェル」で作成されていたのを、HPで見つけて、そのままのデザインで作らせていただいたもの。私のオリジナルなのでは、ありません。

ロンバルディックのキャピタルに、昔の写本で塗られていた技法で、彩色したもの。上の写真は、ウルトラマリンの青で彩色したやりかけ。


これが、完成したカードであります。う~ん、クラシックなカリグラフィーとか飾り文字って大好きだわ。

大阪へ

2015-12-17 17:42:07 | カリグラフィー+写本装飾

レタナウという、関西のカリグラファーの方たちのグループが、作品展をするというので、先週末、大阪へ行ってきた。
場所は、わかりやすいはず・・・なのだが、地下鉄の駅から出たとたん、迷子状態に。駅前をぐるぐる回って、やっとたどり着いたのだけど、やっぱり、作品の密度が違うのであります。金箔を一面背景に使い、そこに文字を書いたもの、東洋の書道風にくずしたもの、豪奢な写本の模写などなど・・・。

「う~ん、勉強になる」と思ってギャラリー会場をうろうろしていたら、ついこの間まで地元の教室で一緒だったSさんにあって、ビックリ!
熱心な方だなあ・・・。 でも、こんなところで会うって、凄い偶然かもしれないですね。

でも、カリグラフィーを作品にするのは、思いの外、時間がかかる。今の私は、空いている時間を、読書にあてたいので、文字を練習するのも、なかなかという有様。反省