必ずではないですが、メロディが良ければいい曲かもしれません。
編曲とはそのメロディに何を着せてどのようなメイクをするか、
というようなことかもしれません。
その意味ではシンプルなメロディほど多様性があります。
さらに、スタイルをどうまとめるかが重要かもしれません。
そこがアレンジャーの腕だと思います。
例えば、ドーシーラーソというメロディがあって、
ドミソの和音で始めるか、
チャイコフスキーのようにラドミの和音で始めるか、
または他のロマン派も含めレファラドの和音で始めるか、
はたまた導音は下がっちゃダメでしょって言うかは、
スタイルが違うからでどうするかはアレンジャーのセンスです。
音楽の場合は、ファッションとは違い、
お金がないから買えないとか、あり合わせで着るとかないので、
センスがどうかはむしろわかりやすいと思います。
なんでも着こなせるとか、ありのままでいいとか、
自由な時代なのかもしれませんが、
スタイルを追求してまとめ上げることは、
衣食住、そして音楽にも共通しています。
唯一貧乏でも音楽だけは豊かになれます。
そんな「ロンドンデリー」のアレンジは6年前のこと、
ゼミ生のアレンジが続々とつくられていた頃で、
親しみやすくも振るった技術で作られました。
ヴァイオリン 関真知子
チェロ 橋本総司
ピアノ 田村真那実
溝口佳洋編曲 ロンドンデリーの歌
アレンジは、さまざまな楽器でアンサンブルをする場合に、
手頃な長さで演奏者の個性を出せる楽譜がない時にします。
世の中の編曲譜は売る目的でどうしてもシンプルなのです。
そのような理由で新しい楽譜はいつも必要です。