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2004年から2018年まで活動した洗足学園音楽大学・延原ゼミの活動の様子を写真を交えて紹介しています。

「奏春譜2017」個性的で楽しいエレクトーン奏者たち(2)

2017-03-29 10:17:10 | 活動報告


エレクトーンシティでは2台のアンサンブルもできます。
この日演奏した2台によるオーケストラ曲は、
カリンニコフ作曲 交響曲第2番より第4楽章です。

何ともレアな選曲です。
エレクトーン奏者におけるクラシックの選曲はレアです。
しかも適度に短くして自分流にアレンジしてしまいます。

この曲も含め民族楽派としてのロシアの作曲家は、
オーケストラとしてサーカスみたいなことをちょいちょい入れてきます。
時に金管楽器、この曲は弦楽器もすごい。
曲の終盤にそれが出てくるのですが、
この曲の最後は果たして本当に演奏できるのか!?
弾けないとか間に合わないとか言ってカットしてしまったら、
この曲を選ぶ意味があるのかな?と当日までドキドキ。



弦楽器がものすごいスピードで指を回すところがあるのですが、
そのパートを受け持っているのは上手側の奏者、伊久美里歩さん。
そこはサーカス注)が得意な昨年卒業の伊久美さん、結果は弾きました。
カットしなくてよかったです。
注)正確には「サーカスみたいな演奏」で、一輪車に乗ったりはしません。



ソロでもお得意のドビュッシー「海」より「風と海の対話」を演奏した、
今度4年生になるとてもクリエーターな大熊美子(みこ)さんです。
この「海」でも実際のオーケストラよりもクリアに聴こえる箇所があり、
選曲や音づくりそのもののイメージ(妄想)が冴えています。
特に、オーケストラ全体ではそれほど聴こえてこないこともある、
弦楽器のトレモロやピチカートがエレクトーンでは、
顕微鏡で拡大されたかのようにその効果を鮮やかに出すことができます。



伊久美さんもソロではレパートリーのプーランク、
「牝鹿」より第1曲ロンドを演奏しました。
1人で弾けるオーケストラ曲として完成度があります。注)
注)清水カメラマンはいいタイミングを逃しません。


注1)注2)注3)注4)

大熊、伊久美の二人、クリエーターなので、
演奏におけるイメージ(妄想)の完成度がいつも高いのです。
演奏している時は表向きのピュアな感じですが、
ストッパーが外れるとその反動はクリエーター特有、常軌を逸しているのでした(笑)

注1)楽しい打ち上げの様子です。
注2)大熊さんは見た目ほどそんなに飲みすぎではありません。
注3)掲載は大熊さんのたってのお願いです。
注4)伊久美さんの不敵な笑みはなかなかです。

「奏春譜2017」個性的で楽しいエレクトーン奏者たち(1)

2017-03-28 02:30:39 | 活動報告


コンサート「奏春譜2017」は自作自演が多く、
直前までどんな曲が出てくるのかわからなかったのですが、
今回は7人のそれぞれが異なるスタイルを持っていて、
やりたいこともよくわかった楽しい時間になりました!

即興的なパッセージをうまく操り、
音や奏法などで聴く人を惹きつけた田村李奈さんの「ALIVE」は、
幻想的なイントロから主部への導入も魅力的でした!
栃木県出身とちおとめパワーで圧倒しました!



多国籍な音楽で、壺からヘビでも出しそうな勢いは、
民俗楽器の音と空気を出していた清水渚沙さんで、
アラビアが語源の「Raqs Shargi」というタイトルのこの曲では、
民俗金属打楽器を叩きながら客席から入場、
その打楽器と同じ音をエレクトーンで奏して始まる、
期待どおりの楽しさを振りまいていました!



リハーサル中の清水さん、貞子とは関係ありません(笑)



清水さんは、大学の演奏会ではIT統括部の配下で、
時折演奏会の写真を撮っているとのことです。
本番中も急遽演奏中の写真を撮ってもらうことにしました。
いつもになくとてもいい写真の数々が撮れましたので、
このシリーズでできるだけ公開したいと思います。
ただ、さすがに自分の演奏中の写真が撮れないのは残念で、
清水さんの写真はこの前日のリハーサルのものしかありません。



ややお疲れ!?
大きな眼鏡がトレードマークの清水さんですが、
コンサート当日に眼鏡を外してメイクした横顔は、
美人すぎて誰かわかりませんでしたよ!残念ながら写真はありません。

まもなく「奏春譜2017」!

2017-03-23 09:12:48 | 活動報告


今年も年度末、桜の咲く頃に行うコンサート、
「奏春譜」の季節になってきました。
一昨日に卒業式が終わり、卒業生にとっては、
今年度最後のコンサートになります。

そんな中、1年生(新2年生)の存在が際立って来ました。
仙台出身で幼稚園からずっと同じ学校を生きて来たという、
すごい話をする二人が、
このヴァイオリンの髙橋沙織さんとピアノの稲村彩夏さんです!
髙橋さんは何度かこのブログで紹介してきましたが、
稲村さんは次年度から延ゼミ生ということで先行露出です(笑)



二人が演奏するのは、かの名曲、
ベートーヴェンのスプリングソナタより第1楽章です。
ヴァイオリンの曲としてはたいへん演奏頻度が高いのですが、
聴いている側の春の明るさとは違って演奏する側は緩くないのです。



髙橋さんはヴァイオリンの先生から、その演奏についていみじくも、
「あんかけ焼そばみたいな演奏」とのご講評をいただき、
思わず「美味しそう〜」と思ったものの、すぐに、
「これは褒められていないな」と感じたそうです(笑)

そんな「あんかけ焼そば」から脱するべく、
今日も怒涛の練習に励む髙橋・稲村ペアでした。



新年度のことも進んでいます。
まず、新年度に入ってすぐにあるのがゼミガイダンスです。
新入生にゼミを紹介するイヴェントです。
4月4日(水)
16:20〜16:30 洗足学園音楽大学C301室

延原ゼミのガイダンスはいろいろ詰まっていて楽しいですよ。
この髙橋さんも来ます!
新入生は一見の価値ありです!会いに来て下さい!
どうぞどうぞ!

仙台復興支援公演を終えて(2)

2017-03-20 17:34:15 | 活動報告


閖上地区はその7割が津波で流されたと聞きます。
その閖上地区の甚大な被害に思いを馳せ、
ぜひ伺いたいと思いました。
この2日目に訪れたゆりあげ港朝市には鉄道やバスの交通手段がなく、
タクシーでしか行くことはできませんでした。
名取駅から高速・仙台東部道路を越えた途端に更地が広がります。
しかし、途中わずかに真新しい住宅もあります。
閖上港近くになって、震災の慰霊碑が現れました。
944名の方のご芳名が記されているそうです。

震災後にできた閖上浜に最も近い駅・美田園は、
震災前にはなかった地名で今は新築の住宅が散見できます。
綺麗な住宅はあるものの人はほとんどいない極めて静かな日曜日でした。

ただ6年が経った今、復興支援公演を行っているうちにわかったこと、
それはすでに多くの同様のコンサートがたくさん行われ、
被災地の方や関係者の方がそのコンサートを、
真に復興支援とはピュアに受け取めていないことがあることです。
復興支援と言いつつもいろいろなものがあると思います。
まして私たちは予算上一度も訪れないで公演をしようとするのですから、
どんなつもりで何が目的かはより分かりにくいでしょう。

そんな中、そこで見ている人がどんなに少なくても、
演奏する環境がどのような状態であってもできることを考えました。
今回2名の音響デザインコース生が参加し、撮影録音を行いました。
もちろん普通のコンサートではなく、結果的には編集する短い動画です。
音楽を採り入れた今の閖上を紹介できればと思うのです。

動画目的のフラッシュモブ撮影を約1時間半、
同じ曲目を何度も何度も角度を変えたり人数を変えたりしながら演奏、
それでも来るお客が変われば絶えず拍手がきたり、
興味を持って足を止めてくださる方がいらっしゃいました。



曲の最初のソロを吹いた日比野君、
そこにいらした方からしきりに何か話かけられています。
私たちが具体的に何をやっているかわからないかもしれませんが、
本気で一生懸命やっている姿を見て話しかけてくださるおばさん、
いつもどこにもいらして、やってよかったとありがたくなります。
でも、本当は何の話をしていたのでしょうか?

次のコンサート「奏春譜2017」が迫ってきました。
YAMAHAエレクトーンシティ渋谷で24日16時開演の、
エレクトーンと生楽器の聴き比べができるコンサートです。
昨年で閉鎖されるはずのこの会場での最後のコンサートです。
入場料500円ですが、当日券もあります。

1.カリンニコフ作曲 交響曲第2番イ長調 より第4楽章
 エレクトーン 伊久美里歩、大熊美子

2.田村李奈作曲 ALIVE
 エレクトーン 田村李奈

3.高嶋圭子作曲 春を呼ぶ声を聞く より第3曲「桜」
 トロンボーン 日比野龍人、荒谷悠斗 ピアノ 佐藤文香

4.清水渚沙作曲 Raqs Shargi
 エレクトーン 清水渚沙

5.ドビュッシー作曲 交響詩「海」より「風と海の対話」
 エレクトーン 大熊美子

6.ベートーヴェン作曲 ヴァイオリンソナタ第5番 へ長調作品24より第1楽章
 ヴァイオリン 髙橋沙織 ピアノ 稲村彩夏

7.菅田良奈作曲 sunflower
 エレクトーン 菅田良奈

8.佐藤梨乃作曲 Flap winds
 エレクトーン 佐藤梨乃

9.グラズノフ作曲 アルトサクソフォーンと弦楽のための協奏曲
 サクソフォン 金子葵 エレクトーン 大熊美子、田村李奈

10.ベダール作曲 ファンタジー
 サクソフォン 西村麻衣 ピアノ 加藤直子

11.ハインツ・フォン・ヘルマン作曲 Last Friends
 エレクトーン 髙橋里子

12.プーランク作曲 バレエ音楽「牝鹿」より第1曲「ロンド」第5曲「フィナーレ」
 エレクトーン 伊久美里歩

13.ゴーベール作曲 交響的小品
 トロンボーン 奥津すなお(NOBU-ZEMI DIPLÔMÉ) ピアノ 田中亮平

14.ベルガモ作曲 答のない質問
 サクソフォン 田中愛希(NOBU-ZEMI DIPLÔMÉ)
 ピアノ 末次実玲(NOBU-ZEMI DIPLÔMÉ)

仙台復興支援公演を終えて(1)

2017-03-17 10:25:56 | 活動報告


コンサートを数やっているうちに、
アクシデントに見舞われることがあります。
今回は行く前から帰ってきてからもアクシデント続きでたいへんでした。
すべて外的な要素でしたが、実施するべきかどうか問われました。

とは言え、私たちはいつもどおりに準備を行い、
予定どおりの行程を終えられました。
エル・パーク仙台は仙台三越の上にあるホールです。
ギャラリーホールは寒く、暗いイメージがありましたが、
お客さまにはとても励まされました!



そんな中、二日目の撮影では機材を持ち出し、
動画の音声を担当した音楽音響デザインの大津瑳里奈さん、
昨日も前田ホールにおける大学院スペシャルコンサートの録音を担当していました。
今回よく頑張ってくれました!
いい動画を期待しています!



新幹線は1列が2席2席の4席が特徴の、
秋田新幹線「こまち」で往復しました。
行きも帰りも乗ったら駅弁です。
今回はやっと1,000円以上の予算で、
「牛肉どまんなか」と「まぐろいくら弁当」の2択。
「まぐろいくら弁当」をご満悦の愛菜さんです。

【アンケート結果】
●本日の演奏・曲目で良かったものは何でしょうか。
1.村松崇継作曲 延原正生編曲 彼方の光 11
2.ベダール作曲 ファンタジー 9
3.イウェイゼン作曲 トロンボーンとピアノのためのソナタより第1楽章 10
4.ヘス作曲 延原正生編曲 ファンタジー 9
5.プーランク作曲 オーボエとピアノのためのソナタ 9
6.延原正生作曲 復興応援ソング「これがわたしのすべきこと」 10
7.となりのトトロメドレー 10
8.ハナミズキ 10
9.サウンド・オブ・ミュージックメドレー 14
10.ボザ作曲 アンダンテとスケルツォ 9
11.花は咲く 9

●司会者(日比野龍人君)やスタッフ、進行につきましてひと言お願い致します。
良かったです。
年度末の忙しい中、コンサート設営ご苦労様でした。
1年生の司会も良かったです。
全体的に良かったです。これからも頑張って下さいね。
時期の関係もあるのか参加者が少なくてとても残念でした。
皆さん丁寧で良かったです。
とても良かったです。わかりやすかったです。
司会者が初々しかったです。
1年生の司会者さんは落ち着いて司会されてとても良かった。
司会は歯切れよく聞き易かったです。
次の出演者がステージ横に出て待っているのが良かった。
流れがスムーズにいくし、次の出演者や曲、楽器に期待が持てます。
落ち着いてわかりやすくて良かったです。ありがとうございました。
心のこもったコンサートをありがとうございました。
遠方からおいで下さりありがとうございました。

●コンサートの趣旨やこのような開催について、
どのようにお感じになりましたか?
素敵です。
お忙しいところコンサートを聴かせて下さいましたこと、ありがとうございました。
全員合唱(応援歌)の歌詞は心に響く曲でした。
サックスだけでの演奏を初めて聴きました。素晴らしいですね。
仙台でのコンサートより、海の近くの方が復興になるのでは?
素敵な演奏なのに観客が少なくもったいないです。
会場や共催団体にもうひと工夫あれば良かった。
ピアノ連弾もあると良いと思います。
とても良かった。もっと宣伝して皆に聴いて欲しい。
年2・3回仙台に来ていただきたいです。
みなさんの復興支援に感謝致します。
素晴らしい。元気付けられると思う。
ボザは圧巻でした!!素晴らしい。
とても良いことだと思う。どんどん続けて欲しい!
後半はサックスの音色を存分に楽しめました。素晴らしかったです。
最後、皆で合唱、出演者とお客様が一体となりとても良かった。
司会者、礼儀正しくてともて良かったです。
とても良かったです。穏やかな気持ちで震災を思いながら聴いていました。
楽しいひとときでした。ありがとうございました。
生演奏で、管楽器のソロコンサートは初めてでした。
地元の中高生ブラスバンドの方にも聴かせてあげたいと思いました。

いらして下さった方は本当に温かい言葉を寄せて下さいました。
ありがとうございました!

いよいよ明日、仙台!

2017-03-03 03:12:56 | 活動報告


もう3月に入り、準備は進めてきましたが、
私たちの音楽が大都会・仙台でどこまで通用するか…。
そんなドキドキもありながら、今日もリハーサルでした。

復興は道半ばと被災地で囁かれることもあり
コンサートの最初は「彼方の光」が定着してきました。
毎回楽器編成が変わりますが、今回はサックスがメインのこともあり、
アルトサックス、バリトンサックス、ピアノで演奏します。

このコントラストのある3人、実は皆仙台に実家があります。
ゆかりのあるアルトサックス・北野原由依、
バリトンサックス・中村紀仁、ピアノ・遠藤龍軌で、
それぞれに華(ソロ)のあるオープニングです。

そんな復興支援コンサートは、
エル・パーク仙台ギャラリーホールで4日(土)14時開演です!
もちろん入場無料ですのでぜひお立ち寄り下さい!


やや真面目な感じのショット(笑)

今年度はまだ仙台で2公演、渋谷で1公演と盛りだくさんですが、
来年度の予定も徐々に見えてきました!
まもなくお披露目できそうですが、もう少しお待ち下さい!

3月24日(金)のエレクトーンシティ渋谷のチラシができました。
ここまでの道のりに時間がかかりましたが、
一つ一つを着実に!行った結果なのです。
コンサートは最初の構成が大事で、それで決まってしまいます。

そんな中、自作編曲が中心のエレクトーン曲に対して、
聴き応えのある生楽器のエントリーがあり、
対照的な演奏比較ができると思われます。
ぜひ、最後のエレクトーンシティ渋谷のコンサートをご一聴下さい!