虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

真珠の耳飾の少女(2003/英・ルクセンブルグ)

2004年04月28日 | 映画感想さ行
夜、見てきました。ともかく美しい映画。

17世紀オランダのデルフト。天才画家フェルメールの家に使用人としてやってきた少女グリートは、下働きだったが、モデルとなる。主人と使用人としての関係ながら、お互いを意識する二人…

光の画家、フェルメールの絵が題材ということもあるのだろう、
とても美しい絵だった。
ヨーロッパの家屋の中の暗さに、さし込む日差しが浮かび上がる。
街の歩道の色、頭巾の繊維の色、顔料の色とりどりの、でも浮かない鮮やかさ。
一枚の絵からよくこれだけの物語を紡ぎだしたものである。
確かにそれだけの魔力を持った絵であると思う。私には一番魅力的に見える彼女のその唇からこぼれる言葉はどんなものなのだろう?

運命に許されていない人に、魂が響きあってしまった二人のその幸福と不幸。それは一体のものでもある。
そして自分の入れない世界を持った二人に気づいてしまう3世代の母と娘。グリートとの、またそれぞれの間の葛藤の緊張感も凄まじい。
フェルメールのパトロンの蛮行も、彼がその世界を感知するだけのアンテナを持ってしまった故なのではないかとも思わせる。

スカーレット・ヨハンソン、押し殺した激しさと危うさを確かに演じていると思う。
「ロスト・イン・トランスレーション」見たいなあ!!!

GIRL WITH A PEARL EARRING
監督:ピーター・ウェーバー
出演:スカーレット・ヨハンソン、コリン・ファース
movie diary


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2 コメント

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Unknown (ウサコレ)
2005-01-30 21:26:16
こんには、はじめまして。

何か2人だけが解り合える世界を感じてしまう映画でしたね。

フェルメールの絵が色んな物語を産まれさせるのでしょうか
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こんにちは (ningyo)
2005-01-31 08:47:48
コメント、TBありがとうございます。

本当に、もとの絵自体も

何かを語りだしそうですが

こんな物語を引き出してしまう

パワーを持った傑作ですね。
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