虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

ティム・バートンのコープスブライド (2005/アメリカ)

2005年11月03日 | 映画感想た行
CORPSE BRIDE
監督: ティム・バートン 
マイク・ジョンソン
声の出演: ジョニー・デップ    ビクター
     ヘレナ・ボナム=カーター    コープス・ブライド
     エミリー・ワトソン    ビクトリア
     トレイシー・ウルマン  
     アルバート・フィニー  
     クリストファー・リー 

 落ちぶれ貴族の娘ビクトリアと、成り上がり金持ちの息子ビクター。家同士の都合で婚約整った二人だが、出合った時からお互いに通じるものを感じる。しかし、森の中で結婚式の練習をしていたビクターが木の枝だ思って指輪をはめたのは、なんと恋人に裏切られ、死者となっても苦しむ娘の指だった。

 帰りに映画見た幸せにほんわかして帰ることの出来た映画でした。
 私は「チャーリーとチョコレート工場」よりもこちらのほうが好きです。チョコレート工場は原作に個人的な思い入れが強いので、目の前に見せられる「あのシーンの映像化」と、自分のイメージのずれを感じながらでなくては見られなかったけど、これは素直にバートンワールドに浸っていられました。
 やっぱりエミリーが美しく見えたのが嬉しい。
 ティム・バートンは、原作があるものより、オリジナル世界を構築していったほうが、少なくとも私にはしっくり来る映画になる。
 エルフマンの音楽も楽しかったけど、一度聞いただけで耳にこびりついたのは今回は無し。

 寒々しい画面で即物的で打算的な会話の生者の世界と、色彩に富んだ、交わされる言葉も温かい死者の世界。
 両方の世界の一時的な交わり。この映画のオープニングも蝶が放たれるシーンだった。ビクター、ビクトリアにしろ、エミリーにしろ閉じ込められた場からの開放を願う魂の象徴のようで、ラストシーンでは、開放感を実感した。
 
 これまたDVD買っちゃうなあ、という映画だったのですが、注文が一つ。ピクサーアニメを連想させるキャラ造形、もっと少なくしてくれないかな。