虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

シャドウ・オブ・ヴァンパイア (2000/米)

2004年11月06日 | 映画感想さ行
SHADOW OF THE VAMPIRE
監督: E・エリアス・マーヒッジ
製作: ニコラス・ケイジ ノーマン・ゴライトリー ジェフ・レヴァイン
出演: ジョン・マルコヴィッチ ウィレム・デフォー ウド・キア キャサリン・マコーマック

 1922年の吸血鬼映画の傑作「吸血鬼ノスフェラトゥ」。吸血鬼役マックス・シュレックには、その迫力から公開当時、本物の吸血鬼ではないか、との噂がたつほどだった。そのシュレックが実は本当の吸血鬼だった、との設定で作られた異色ホラー。

 これはジョン・マルコヴィッチとウィレム・デフォーの怪演競演が見所の映画なんだそうです。ゴシック・ホラーといっても全然怖くありません。
 リアリズムを追求するあまりに、本物の吸血鬼をキャスティングするマルコヴィッチの、カメラが回ってる間は普通の人間やめちゃうムルナウ監督役も眼が完全にいっちゃってます。
 しかし、おどろおどろしくあざとく吸血鬼を演ずるデフォーの楽しそうなことといったら!デフォー登場以降は引きつりながらのくすくす笑いが止まりません。

 あまりにも死屍累々で、これで本当の話だったらたまったもんじゃありませんが、夢中になったらほかの事は眼に入らないオタク的監督像やら、稀代のホラー役者を本物のモンスターに仕立ててしまってこんな映画を作っちゃって、いえ、製作側の映画オタク振りが笑えるカルトな映画でした。
 今度、ご本家の「吸血鬼ノスフェラトゥ」借りてこなくちゃ。(未見が残念だった)