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虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

2歳児さんの意欲を引き出す取り組み

2020-01-19 20:32:30 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

2歳児さんたちはさまざまな活動に真剣に取り組みます。

でもそうした意欲を引き出すには、「あれで遊ばせよう」

「これを教えよう」という関わり方は逆効果になります。

虹色教室でしている幼い子たちの意欲を引き出すための工夫を紹介しています。

 

2歳3か月のAくんのレッスンの様子です。

2歳の子とする工作は、子どもがやりたがる

えんぴつで自由に描くこと、はさみで切ること、セロテープを使うこと、(無駄遣いが多いですが)

紙コップの底にえんぴつで穴をあけること、などに付き合いながら、

大人も子どもといっしょに簡単な工作を楽しむのがいいかと思っています。

大人のする工作は、子どもの興味関心に合わせて、

その子にわかりやすい工作見本となるようなものだとよりいいです。

 

Aくんが紙の丸を描き、わたしが折り紙でトンネルを折りました。

ゴムをつけて、トンネルに電車を入れると飛び出すようにしています。

Aくんは、穴に物を詰め込むのが大好きなので、

穴にビー玉などを入れると、重さでコップが下に下がる

しかけを作りました。

下がったら、重りになったものを出して、ひもを引っ張ってもとに

戻します。こうしたシンプルなしかけにAくんは

興味津々です。

 

虹色算数オンライン教材のおまけブログ(鍵付きです)で

2歳児さんの意欲を引き出す取り組み

という記事を書きました。

(おまけブログとは、虹色オンライン算数教室を購入いただいた方に見ていただける鍵付きブログです。見ていただく方法については、こちらの記事で書いています。)


お母さんを困らせてコントロールするのが遊びのメインになってしまう 

2019-07-11 13:24:01 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達






「魔の2歳児」と呼ばれる第一次反抗期の2歳児さんたち。

「自分で!自分で!」「あれしたい」「これほしい」と駄々をこねて

大騒ぎする姿に手を焼いている方も多いことと思います。

2歳児さんというのは、あれもこれも自分でしたいけれど思うようにできないからと

かんしゃくを起こし、我慢が苦手で、不可能なこともすぐにもやりたがるし、

お友だちが手にしているものばかり欲しくてたまらないのに自分では貸したくない……

という時期。

そんなわがまま勝手が普通であたり前ではある2歳児さんたちとはいえ、

「こんな場合、ちょっと心配」「親子関係の軌道修正が必要では?」

「もう少し遊びの世界を豊かにしてあげるといいかも」

と感じるケースについてお話します。

 

それは、遊びが長続きしなくて、ちょっと飽きてつまらなくなると、

お母さんを叩いたり、「お母さんきらい~」といった言葉を吐いたり、

帰りたいわけではないのに「もう帰る~」といった言葉を繰り返すなどして

お母さんに自分の機嫌を取らせたり、

お母さんが困ることやイライラすることをわざとしつこくやり続けたりする子です。

つまり遊びのメインがお母さんをコントロールすることに

向けられている2歳児さんたちです。

メインとまではいかないけれど、2歳児さんらしい「自分で!」という自己主張や、

「今すぐしたい」「あれほしい、これほしい」といって騒ぐことがほとんどなく

穏やかないい子に振舞っていることが多いのに

お母さんに対してはしつこく嫌がらせのようなことをしたり、

お母さんが優しく接している時に、叩いたり、お母さんが困ることを繰り返したりする子も

注意が必要だと思っています。

 

続きを読んでくださる方はこちらに。

お母さんを困らせてコントロールするのが遊びのメインになってしまう 2

お母さんを困らせてコントロールするのが遊びのメインになってしまう 3

 

 

 


2歳児さんたちがよく考える瞬間 と 算数の学び

2019-04-16 20:27:59 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

2歳半のAくんと2歳10ヵ月のBくんのレッスンの様子です。

AくんもBくんも、うまくいかない場面にぶつかるたびに、少し待っていると、

自分なりにいい方法を思いついて、それを口して試してみる姿があります。

 

線路のマスキングテープを貼った細い板は、電車好きくんたちの

お気に入りのおもちゃです。

線路をどんどんつないでいった先に段差があって、これ以上つなげることがでいないという

場所に遭遇しました。「どうするのかな?」とみていると、

ゆっくりとうまくいかない状況を味わってから、線路を横につないで、

「こうやって、こっち向きにつないだらいいよ」と言って、自分の考えに大満足の様子でした。

そうして線路を曲げてつなぐことに成功したBくんは、どんどん線路をつないでいきました。

Aくんは横から、「もしもそうやってつないだら、電車が落ちちゃうよ」とか、

「こうしたらいいよ絶対に」といった流ちょうになったおしゃべりでいろいろな

コメントを入れていました。

そうして線路をひとめぐりさせた後で、「でもね、ここがひっついてない」と

線路と線路のつなぎめに隙間ができることに不満そうでした。

そこで、コンパスで線路の板の幅の半径を測って円を描き、

隙間に入れる扇形を切り取るとってあげると、興味津々で手順を

観察していました。

トンネルを作りたいBくん。

でも、どんどん高くなるばかりでなかなか横に屋根を取り付けることができません。

でも、しまいに、小さなパーツをちょっとずつ加えていく自分なりの

方法で、屋根をつけようとしていました。何度も失敗しても

屈せずにいろいろな方法で取り組んで、しまいに、ちょっと無理やりな形とはいえ、

自己流のトンネルが完成しました。

AくんもBくんも簡単なすごろく風の

ゲームで最後まで遊べるようになってきました。

Aくんはまだルールがきちんとわかっていないのですが、Bくんは

ルールの理解がずいぶん進んできました。

算数タイムに犬のぬいぐるみたちに、「2個ずつお菓子を配ってあげてね!」と

お願いしたところ、

最初は、1個ずつ配っていたBくんは、「あれ、足りないねぇ。」と1個であることを意識させると、

もうひとつ犬の前に置き、それから2,3度、試行錯誤をした後で、

「2個ずつ」の意味をきちんと理解して、1匹に2個ずつ置いていき満面の笑みでした。

Aくんは「1,2,3」と上機嫌で数えながら、配る遊びを楽しんでいました。

 


幼い頃に見えるその子の本質

2019-03-24 19:51:38 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

人の本質というのは、そうそう変わるものではなくて、

一粒の種子が人生の全てを包むような核心を成しているのに似ているという

話を目にしたことがあります。

<特に子どもというのは、小さいがゆえに経験より想像力に頼るため、

その時期に「何を作りだし、何を垣間見たのか」が、

良くも悪くも深くその人の本質を形成してしまうのです。>

としめくくられていました。

 幼児と接していると、特に3歳以下の幼い子らといっしょにすごすと、

もうすでにその子にしかない個性のきらめきがあって、

心を打たれます。

そうしたその子らしさの芽を大事に見守っていると、

最初は欠点にしか見えなかったものや、誰にも気づかれない目立たないもので

あっても、その子にしかない核となるものがどんなに面白く

魅力的に展開していくのか、毎回驚かされます。

 

写真は2歳児さんふたりのレッスンの様子です。

2歳7か月のAくんは、教室に動物園のパンフレットを持ってきて、

うれしそうに見せてくれました。

そこでいっしょに紙コップで動物園を作って遊ぶことにしました。

Aくんは元気よく紙コップを切っていました。折り上げて、名前を書くと、

動物たちの家ができました。

Aくんのはお出かけ先のパンフレットを大事にしていて、何度も見ているようです。

これまでも教室にそうしたタイプの子がいたのですが、

そうした子は現実に見聞きしたことを、図鑑や本で確かめたり、

自分でも本や新聞を作ってみたり、地図を見ながら宝さがしをしたり、

説明書を見ながら何か作ったりするのが大好きな子に成長していました。

もっと大きくなると、自分の未来を思い描いて、「外国に行きたいからその国の言葉を勉強しよう」と

自発的に勉強をしはじめたり、自分の経験を振り返って、じっくり考えて言語化しようとしたり

する姿がありました。

この日、Aくんがやりたがったのは、ちょっとお兄ちゃん向けの教具でした。

以前、年上の子らが遊ぶ姿を見て、自分もしてみたいと思っていたようです。

 

Aくんは全ての面をひとりで埋めきってとても満足そうでした。

いっしょにレッスンしていた2歳3か月のBくんは

模倣が上手で要領がいい子です。

小学生のお兄ちゃんが立方体の展開図の学習でつまずいていたので、

お母さんがアドバイスをしていたところ、Bくんがすっかり覚えてしまって

先生気取りで解説していた姿に笑いました。はさみなどの道具も

大人が使う姿を見ていて、上手に扱っていました。

そうした姿の中で、Bくんらしさというのは、

ただ真似するのではなくて、物事の大事な要の部分を

ちゃっかりつかんで真似するところだな、と感じました。

おそらく、これから先、大きくなるにつれて、Bくんにとって、「あこがれる」ということが、

とても強いモチベーションになっていくんだろうな、と感じました。

 


1歳児さん、2歳児さんと工作を楽しむコツ

2019-03-22 22:09:07 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

1歳児さんや2歳児さんと工作を楽しむコツを紹介します。

 

1歳児さんや2歳児さんと工作をする時は、

① テーマ選び

② 道具と材料の工夫

③ 子どもが「自分で作れそう」と思えるレベルのわかりやすい手本を示す

の3つが大切です。

 

テーマは、「最近、子どもが夢中になって見ていたもの。触りたがっていたもの。」

にするのがいいです。その子の個性と好みについて、日頃からよく観察して理解しておくと

関わりやすいです。

完成度の高いものより、できれば一部分だけを再現したようなものが

最適です。

 

散髪屋さんのくるくるまわるポールが気に入っていたら、

「トイレットペーパーの芯を棒などに通してくるくる回るようにするだけ」など。

 

紙箱を「連結」「連結」と言いながら、

布テープで貼っていくのも喜びます。

 

一部分だけ、本人が納得するような作りになるように手伝ってあげたら、

後はどんな塗り方をしようと、切り刻もうと

自由に作らせてあげます。

 

 

 

子どもが素材と触れ合うのを楽しめるような材料を用意します。

ねんど、小石、ビー玉、濡らした紙、シール、ストロー、輪ゴムなど。

紙コップ、トイレットペーパーの芯、ティッシュ箱は作りやすい材料です。

描く道具やはさみやテープは、扱いやすいものにします。

 

↑の写真は100円ショップで売られているつるつるした小石です。

冷たくて適度に重たいので幼い子たちがとても喜びます。

 

紙コップに穴をあける時は、鉛筆のようなもので強く押してあけるようにすると、

「力を込めて穴をあける」という行為が

自分でできることをとても喜ぶ子は多いです。

穴の中に小石やビー玉などを入れていって

楽器や下から出てくるおもちゃなどを作ります。

 

セロテープも子どもが大好きな材料です。

「何から何までテープで貼りまくりたい」という時には、思う存分、貼らせてあげます。

物を貼りつける時に、子どもの力でもはずれないような

作品を作るのにはガムテープが便利です。

 

輪ゴムを貼るだけでカスタネットのような楽器ができます。

 

 

子どもはコロコロ坂道を転がってくる小石やビー玉が大好きです。

トイレットペーパーを貼っただけのトンネルや

紙で坂を表現しただけの滑り台なども、

子どもに自分で作ったという満足感を抱かせて、「次は、おすな(砂場)つくる~」

といった意欲につながることもあります。

ヨーグルトなどのコップを空き箱に貼って、

『ポケット』といった工作も1,2歳児さんにとって

魅力的でわかりやすい作品作りです。

 

工作遊びでは、たとえ本人が作らなかったとしても、

大人が物作りをする様子を観察して、

「手本を見る」ことを学ぶのも大事です。

「かんかんかん、作って!」と、自分が作ってほしいものをイメージする力を

育むのも大事です。

物を作る時間を楽しみ、自分のお気に入りがなくなっても、

新しく作ることができることを見せていると、情緒が落ち着いてきます。

 

「自分で」できた時に自信がついてくるので、

きれいな作品作りを目指すのではなく、

たとえぐちゃぐちゃになって終わっても、本人が「できた」「自分でやった」という

満足を得るような工作の時間にします。

作ったものをビリビリぐちゃぐちゃしはじめたら、思い切りビリビリぐちゃぐちゃさせてあげて、

「どろんこね」「雨」「ビリビリさん」「ゆきだるま」など本人が知っている言葉を

かけて、見立てるのを楽しみます。


100円ショップのイースターの卵

2019-03-05 14:29:27 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

2歳児さんは手指を使った活動がたっぷりできるおもちゃが大好きです。

100円ショップで手に入れたイースターの卵に

おはじきを入れて遊んでいます。

集中して熱心に卵作り中。

できあがった卵をこんこん叩いて、上手に割る真似をしていました。

 

まだ本格的なルールで遊びのは難しいけれど、順番にピザのピースをめくって

自分のピザを作るゲームことに集中していました。

笑顔、笑顔です。

 


後々まで影響する時期ごとの接し方 

2019-01-18 13:11:02 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

 

 

 子どもの月齢や発達の時期によって、後々まで影響を及ぼすような大事な接し方があると

感じています。

3歳の子たちは、いろいろな形で自分の頭を使いはじめるものの、

常識の伴わないでたらめともいえる考え方をします。

人は、「重要そうに見えて正しいこと」は、尊重するけれど、

「無意味に見えること」「どうでもいいような思いつき」「つじつまがあわない考え」

などは、軽んじたり、適当に受け流したりしがちです。

また、3歳の子が口にすることよりも、

世間一般で良いとされていることや大人にとって価値があることを

優先することが多々あります。

 

でも、この時期は、無意味に見え、どうでもいいことばかりで、つじつまのあわない考え方をするからこそ、

まだ生まれたばかりの思考の芽として、その弱さを守ってあげなくてはならないと

実感しています。

大人が軽んじて無視すれば、子どもは自分が考えようとしていたことすら忘れて、

大人の思考の誘導に従ってしまうからです。大人が否定すれば、

ただイライラする感情だけが残って、ぐずってイヤイヤいうことに終始するかもしれません。

3歳の子たちの知恵がどのようなもので、どうやってそれを守るのか(これまでも何度も書いてきていますが)は、

次の機会に書くことにして、

今回は、4歳の子たちに大事だと思う接し方について書こうと思っています。

 

上の写真は、もうすぐ年中になる子たち、4歳になってまだ日が浅い子たちの

工作風景です。

この時期の子と接していると、模倣が新しい段階に入ったのを感じます。

それまね大人や友達の真似をしてきた経験の蓄積ゆえか、多くの子が、

相手の行動を見るだけで、それは自分にできそうか、理解できるレベルの活動かを

判断するようになるのです。

この時期に、技術面や理解の面で、その子の能力の許容量(キャパシティ)を

超えるものをたくさん目にすると、

「できない」「ママ、やって」「先生、やって」とすぐに大人を頼るように

なることがよくあるのです。

そこで、お手本を見せる時は、子どもがわかるレベルで、できそうだと感じ、

やってみたいという気持ちがそそられるように気をつけています。

 

3歳が頭を使い始める時期だとすると、4歳は頭と体の両方を使う活動を始める時期と

いっていいかもしれません。

 

 

自分で、「こういうことをやってみよう」と思ってやりはじめて、

それに考えを乗せていきます。

行動こそ似ているようでも、それまでは、絵を描きだしたら、描く作業に

気を取られてそれだけで終わるか、「こうしたい」「こうだよ」とアイデアを出す時は、

しゃべることに夢中で、大人の手助けがないと、何をしらいいのか思いつかなくなる子が

ほとんどなのです。

でも、4歳の子らは、自分の「やりたい」に何が必要なのか、どんな手順で何をしていけばいいのか

手本を見ながら読み取るようになります。

といっても、体と頭を統合させる活動をしはじめる時期ですから、

それも身近な人が気遣ってあげないと、まだそれは簡単に摘み取られてしまう

新芽の段階です。

上のしゃしんは、4歳の子がうずまきを描いて、「ぺろぺろキャンディー」を作っていた

時の写真です。切り取った「ぺろぺろキャンディー」をお家の階段の横に

貼り付けて、

「ぺろぺろキャンディーみたいだったけど、ぺろぺろキャンディーの

すべりだいみたいになった」と言っていました。

 

 

 

 

 

上の写真は1歳3ヵ月のAちゃんの写真です。

1年生のお兄ちゃんがいるので、写真のクラッシュアイスゲームを購入したところ、

お兄ちゃんとお母さんがピースをはめて氷面をセッティングして、

Aちゃんが氷面を一撃で壊すという関係が繰りかえされているそうです。

教室でお家と同じクラッシュアアイスゲームを見つけたAちゃんは、

氷のピースをお母さんとわたしに手渡しては、早く氷面を完成させるよう

催促していました。

 

1歳の子たちは、「はい、どうぞ」とお母さんや身近な大人に何かを手渡すこと

1歳ちょうどの子たちは、自分の持っていたものを相手の手に落としていくか、押し付けていくような感じですが、

1歳3ヵ月くらいになると、はいどうぞ」と手渡すと、相手がそれをどう扱うかよく知っていて、

それを期待して渡すようになります。

Aちゃんの場合、「いくつもいくつもピースを渡すうちに

お母さんが順番にそれをはめていくので、

最終的に氷の面ができがって自分がそれをたたいて遊べるな」とかなり先のことまで見通した上で

遊んでいます。

Aちゃんのように相手からフィードバックを期待して働きかけるようになる時期、

子どもが何を期待しているのか、こちらの行動から何を読み取っているのかに

思いをはせながらていねいに接していると、

その後の他者から学ぶ力に大きな影響を与えるのを感じています。

 

 

上の写真は、1歳1か月のBちゃんが

自分の靴下をくつの中に入れようとしているところです。

Bちゃんのお姉ちゃんのひとりが、いったん脱いだ靴下を、なくならないように靴の中に入れておく

習慣があるそうなのです。

それで、Bちゃんも自分の靴下を手にすると、玄関の靴に向かっていくのです。

こうした真似っこは、繰り返すうちに、次第に真似する相手の意図を読み取りつつ模倣する

という一ステップ進歩したものへ変化していきます。

 

↑えんぴつでらくがき。

 

1歳前半の子たちは、小さいものをつまんで、ひっぱるのが大好きです。

↑の写真は、Bちゃんのために作った「ひっぱるおもちゃ」で遊ぶ

Bちゃんとお母さんの姿です。

こういういたずらのような遊びは、「遊んでいるな」と、

ただ見守る場合が多いと思うのですが、大人が返すフィードバックと環境(主に情報を減らして、

子どもが違いや用途に気づくようにすることです)

をわかりやすいものにすると、

1歳児さんたちは、大人とのやり取りに興じながら、相手の考えていることに

関心を寄せ始めます。

「こっちは長い」「こっちは短い」「こっちはストローをさしておいて引き抜く。なぜなら、そういう形だから」

「こっちは指で押さえる。」といったことを、模倣しながら理解していくだけでなく、

相手の行動と理由の結びつきに敏感になっていきます。

子どもたちの育ちを観察していると、

この時期の関わり方が、3歳頃の理由への関心や問題解決能力に影響を及ぼしている

のではないかと感じています。

 


2歳児さんたちの数の敏感期のおしゃべり、遊び方。

2018-11-01 09:15:54 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

2歳になったばかりのAくんと2歳4か月のBくん。

言葉が爆発的に出始めたAくん。とにかくしゃべりたくてたまらない様子です。

AくんもBくんも2歳のお誕生日を迎えて、サイズと数にとても敏感になっている数の敏感期特有の遊び方が目立ちました。

道路の板の上にミニカーや電車を走らせていたので、ブロックでトンネルを作ってあげたところ、

Aくんが2度車をくぐらせてから、大きな車をくぐらせようとしました。

すると、トンネルの天井にぶつかってしまいました。

すると、Aくん。

「できるよ。こうすればいいんだね」といって、ブロックをつぎたそうとしました。

ところが天井部を高くしてしまいうまくいかない模様。

でも、サイズが合わない時に、大人がサイズを調整する姿を見てきて、自分でも真似して

調整しようとしたようです。

AくんもBくんもお兄ちゃんたちの遊ぶビ―玉転がしのおもちゃで遊びたくてたまりません。

大きな玉をレールに乗せようとして、「ちがうね。大きいね」とAくん。

よくわかっています。

レールの隙間に緑色の毛糸のボールが詰まっていました。誰かがいたずらして詰めたようです。

二人が気にするので、ピンセットを用意してあげると上手につまんで取っていました。

「ピンセット」という言葉も真似てうれしそうでした。

 

 

「指は10本」と動物の小物を指先に置く遊びが気に入っていたので、積み木を10個並べると、

熱心に動物のおもちゃをひとつずつ乗せていました。

工作では「くつやさん」と「ぼうしやさん」をしました。

足形を取って、切り抜き、細く切った紙を足のサイズに渡して、サンダルを作るのです。

これはBくんがそれは気に入っていました。

Aくんの足形も自分で取っていました。

Bくんが4ピースの猫のパズルをした後で、次に6ピースの犬のパズルをしたがりました。

それが、この犬のパズルの表面をめくってしまった子がいて、1枚だけピースの絵がなかったんです。

それで、「このパズルはもう捨てておくね。別のパズルを用意してあげるね」とBくんに言ったところ、

真剣な訴える顔でじっと私を見ていたBくんが、

「なおして!」と言いました。

「そうだったね。捨てたらいけないね。なおそうね」と謝って、ピースに足りない絵を描くことにしました。

すると、Bくんも大好きな黄色の色のマジックを持って絵を描くのを手伝いました。

そうしてできあがったパズルを完成させて大満足のBくん。

2歳児さんたちも、いろいろな自分なりの思いを抱いているんだと感じました。

 

2歳のCちゃん。犬のぬいぐるみたちの服を着せたりぬがせたり。お世話でおおいそがしです。

いっしょに犬を運ぶかごをおりがみで作りました。

せっせせっせと椅子を移動させるのが楽しくてたまらないCちゃん。

がんばったお仕事と記念撮影。

こうして自分のやりたいことをいっぱいした後は、急に難しいことにチャレンジしたくなるようです。

お姉ちゃんたち用のゲームやパズルも出して遊んでいました。

 


ケンカの仲裁 (トラックの取りあいの後で)

2017-11-29 21:15:27 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

ひとつしかないものの物の取り合いが起こると

「それなら、作ろうか?」とたずねるのが虹色教室のお約束となっています。

幼い頃から通っている子らは、友だちがおもちゃの取り合いを始めると、

「そんなの作ればいいじゃん!作った方が面白いよ」と仲を取り持つ子らもいます。

 

先日、子鉄くんたちのレッスンで、教室の佐川急便のトラックの取り合い勃発。

 

そこで、友だちのトラックを欲しがってかんしゃくを起こしかけている子に

「そのトラック作る?」とたずねると、すなおにうなずきました。

 

適当にあるもので。

 

アルミ箔の空き箱にプリンターのインクの空き箱を貼り付けたらできあがり。

アルミ箔の箱は刃の部分をはずし、後ろを両開きの扉にしています。

箱の底に輪ゴムを貼り付けているので、ブロックの車に簡単に装着できます。

 

このトラック、見栄えは悪いけれど、とても魅力的な使い道がありました。

 

教室にあるNゲージの新幹線がきれいに収まるのです。

新幹線輸送トラックです。

この日、トラックの取り合いを遠巻きに眺めていた2歳の○くんのお母さんから

こんなコメントをいただきました。

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電車の乗れるトラックのドアがお家で早速つくってみらた大ヒットでした。

虹色教室で、★くんの作っていたトラックなのに、

「せんせいのところでそうちゃんつくったねぇーー」と自分が作ったことに

なっていました。

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物の取り合いのけんかとも

トラック作りとも関係なかった(その場に居ただけ)の○くんですが、

○くんの記憶では自分が作ったこととして、いい思い出になっていたようです。


幼い子の創造力や思考力を引き出す手作りおもちゃ

2017-10-23 21:49:30 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

乗り物好きの子と遊ぶ時、段ボール箱がひとつあると、

遊びの世界が豊かに広がります。

段ボールの側面に穴を開けるだけで、子どもは

ミニカーや列車のおもちゃを出し入れして遊びます。

天井面に穴を開けて、

ペットボトルと切ったものを刺し込むと、

そこから入れたビー玉やおはじきをトラックにつぎ込む

ことができます。

 

サランラップの箱のふたを切って、(ギザギザの刃は取り除きます)

段ボールの横に貼ると、車用のスロープになります。

 

こうしたおもちゃは幼い子の創造力や思考力を引き出します。

さまざまな方向から物を眺めたり、

自分で穴を開ける位置を考えたりできます。

箱をもう一段加えて、箱にひもを取り付けただけの

簡易エレベーターを取り付けて遊ぶのも

面白いです。