虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

工作を通しての形についての発見 と1年生の算数のレッスンの様子です

2019-10-08 14:28:09 | 工作 ワークショップ

小学1年生のAちゃんのレッスンの様子です。

プリンセス好きのAちゃん。

教室に着くなり、「ラプンツェルのお城が作りたい」と言って、

持参してきたお人形を見せてくれました。

確かにラプンツェル。髪の毛のボリュームがすごいです。

ラプンツェルのお人形のサイズが大きいので、お城のサイズも大きく

なりました。

 

お城作りで、Aちゃんはこれまで何度か作ったことがある

「同じ形の面を何枚か張り合わせて

角柱の側面を作る」という

方法を使いました。

屋根を作る時も、同じ形の三角形を5枚用意して張り合わせて

作りました。

最初の形を重ねて切ると

何枚も同じ形ができるので簡単です。

工作技術もひとつひとつの体験の蓄積が

次につながっているのを感じました。

 

算数のレッスンで時計の応用問題を解きました。

<問題>

かなこさんが いえに かえってくると、とけいの

みじかい はりは 4と5の まん中を、ながいはりは

6のところをさしていました。

ところがあとで かなこさんの おとうとが、とけいのながいはりを

2かいはんたいに まわしていた ことがわかりました。

かなこさんが いえに かえってきた 正しいじこくは

なんじですか。(最レベ1年生より)

 「時計の問題は苦手」と言っていたAちゃんですが、

他の人の話をていねいに聞き取ることができる性質からか、

このややこしい問題にしっかり正解していました。

 

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このところ、家のリフォームの準備でバタバタしていたのですが、

かなり落ち着いてきましたので、ブログを書くのにもう少し時間をかけてい

こうと思います。

また算数オンライン教材を購入してくださった方々への「おまけブログ?」

(教室でしている算数遊びの内容をまとめていく

鍵付きブログを教材とリンクして購入者に無料で見ていただけるようにする

予定です。すでに購入しておられる方ももちろん見ていただけます。)

製作中です。もう少し時間がかかりますので、待っていてくださいね。

 

 

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ユースホステルで工作三昧

2019-08-20 18:18:16 | 工作 ワークショップ

小学生の男の子たちを中心にしたユースホステルでのレッスンに行ってきました。

「こんなものが作りたい」「こういう風に動かしたい」と

何度も試行錯誤しながら工作に取り組む姿がありました。

ペットボトルの周りに磁石を張り巡らせて、

ペットボトル内に辛した磁石がどの磁石を引っ付くかで

おみくじができるようにした小2のAくん。

以前も「磁石の反発する力で

押すと浮き上がるボタンが作りたい!」と、何日もかけて、

思いを実現に導いた経験があります。

 

Aくんが作ってきてくれたジオード

マグマの空洞内に成長した水晶やカルセドニー質の結晶)です。

 

小4のBくんは、宇宙と空を飛ぶ乗り物が大好きです。

以前は球を作るところから巨大な太陽を作るのに

チャレンジしたことがあります。

今回のユースでは、光のオブジェと風船を使った

飛ぶ乗り物作りをしていました。

かなり大変だったのは、風船を使った

飛ぶ乗り物作りです。

小箱の底に穴の開いた網を貼り

風船の下に取り付けたのですが、風船から出る

空気の力では重くて飛ばすことができなかったのです。

風船の口にストローを通して空気の出る量を調節していましたが、

飛ぶ気配はなし。

そこで、重さの問題を解決するために、

軽い折り紙で吊り下げる箱を作ったところ、

ちゃんと飛びました。

ただ、途中で、風船の方が下に。

Bくんは、折り紙の箱に適度なおもりをつけることに

していました。

 

てんびんやモーターで回転する扇風機を作っていたCくんとDくん。

モーターの振動で面白い絵を描く道具を作っていました。

ペンをつける場所や位置によって

描ける線が異なりました。

鎌倉時代の楠木正成の糞尿を敵にあびせるという戦術を再現して

茶色の折り紙と黄色の折り紙を丸めて戦わせていました。

汚い戦いでした。

 

今回のユースでは、さまざまな単位の変換について学びました。

簡単なものからかなり難しいものまで、

しっかり使えるようになるまで学びました。

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立体駐車場をいつも眺めている子と工作を楽しみたい

2019-07-04 06:49:34 | 工作 ワークショップ

1歳3ヶ月のAくんのお母さんから、

「息子はいつも近所の立体駐車場を眺めています」とうかがいました。

そこで、Aくんが遊んでいるうちに

形への理解を深めることができるような工作のアイデアを紹介しました。

 

箱にスロープを作る時は、写真のように切り込みを入れます。簡単に

車が上っていくスロープができあがります。

 

丸い形のものの一部を切り取って、中央に穴を開けて、モールで床部分と接続すると、

車を回転させる部分ができあがります。

 

 車が持ちあがると、Aくんが目をまん丸にしてのぞきこんでいました。

 

回転を利用すると、他にも面白い駐車場ができあがります。

 

立体駐車場に取り付けるエレベーターとして回る形を利用すると面白いです。

あっという間に完成するし、遊ぶだけで子どもに考える力をつけます。

 

筒の形のお菓子の箱にペットボトルを入れただけ。適当に穴をあけます。

底が円形なので、入り口はひとつでも、様々な方向から出ることができます。

回転のなせるわざ。

 

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4年生の男の子たちの工作

2019-06-11 14:23:16 | 工作 ワークショップ

 4年生の男の子たちの工作作品を紹介します。

何も見ずにちょいちょいっと作っていたのに

上は、すごい完成度でとてもびっくりしたAくんのボクシングの試合風景。

 

下はBくんの武将と馬です。Bくんはお家でも暇さえあれば工作をしているそうです。

写真が良くないのですが、馬に乗っている武将です。力作です。

 

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ハッピーセットの空き箱のお家

2019-05-21 19:21:26 | 工作 ワークショップ

ハッピーセットの空き箱をいくつかいただきました。

それを見つけた年長のAちゃんが、「お家に似てるからお家作る」と言いました。

 

じゃばら折りで階段を作り、ベランダを作りました。

ベランダ作りで覚えた「形のまわり」を囲って側面を作るのが気に入ったAちゃんは

お庭にも囲いを作っていました。

 

 
モールを使って花壇の花を作りました。

 

チューリップなのだそうです。

 

 

 とてもかわいい二階建てのお家ができました。

一から紙で工作するのもいいけれど

こんな風にすでにある形を利用して工作するのも

楽しいです。

身の回りにあるものの形に敏感になります。

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工作と算数の世界のつながり

2019-05-13 18:28:57 | 工作 ワークショップ

小学2年生のAくんはお家で何度か割りばしと紙で作る飛行機を作ったそうですが、

うまく飛ばなかったそうです。それで、今日こそはよく飛ぶ紙飛行機を作って

飛ばそうということになりました。

さっそく教室にある飛ぶ仕組みが載っている本を調べました。

「平たい部分を上向きにカーブさせると、空気の流れがカーブしている面を押し下げる

向きに力が働いてよく飛ぶようになる」とわかりました。

Aくん、これまでは画用紙や厚紙を適当に切って飛行機を作っていたのですが、

今回はマス目のある工作用紙(厚紙です)にきちんと作図し、

カッターで切りとることにしました。

マス目のある紙に左右対称になるよう図を描くという

はじめてのチャレンジに、いきいきと取り組んでいました。

これまで自分の好きなように好きなものを作ってきたという土台が

あるからかな、とも思いました。

(こうした工作のあと、立方体の作図を楽しんだり、

線対称、点対称の図を描くことをパズル問題として面白がる子らがいます)

工作用紙はとても魅力的な素材ですが小学校2,3年生くらいになるまでは

使わない方がいいように思います。物作りは楽しいことが一番ですから。

 

今回、ネット上の見本を参考にして作りました。

 

Aくんは正確にわからない長さについて、

「この割りばしの部分は、マス目4つ分のところと同じくらいだから、4センチじゃないかな?」

とか、「マス目ふたつ分の半分よりもっと小さいから~」と

検討をつけるのに熱心でした。

それで、帰り際に、「広場で飛行機を飛ばす時、どれだけの高さ飛んだのか、どれだけの距離を飛んだのか、

測る道具がなくても、だいたいの長さを推理する方法がないか考えてみて!」というと

まじめにうなずいていました。

 

以前、科学クラブで巻き尺を手に紙飛行機を飛ばしに広場に行ったときも、子どもたちは、

紙飛行機が飛んだ高さを調べる方法にとても興味を持っていました。

でも、こうしたことは、子どもが興味がないのに、解説するように

教えても意味がありません。

「すごく高く飛んだのに、高さは巻き尺じゃ測れないな~何か測る方法はないかな」と

わいわいアイデアを出しあう中で、相似比を使った高さの求め方のようなものへも興味が生まれるんです。

 

Aくんの場合、1本の割りばし上の比率で、「だいたいこのぐらいかな?」と予想していたので、

高さを予想するにしても、目安になる木の高さを自分の背の高さを基準に推理することで、

飛行機が飛んだ高さを

予想するんじゃないかと思います。(「ぼくの背はあの木の半分の半分で、

飛行機のとんだ高さはあの木の半分くらいより少し高かったから~」と)

 

 

「 平たい部分を上向きにカーブさせる」のが、飛行距離を長くするコツと知ったので、

見本どおり、はねを15度上に傾かせるために分度器で「15度を測る道具」を作ることにしました。

分度器の使い方をしっかりマスターしたAくん。

 

 

飛行機のはねに15度ずつの傾きを作れました。

ゴムカタパルト(ゴム発射台)も作りました。

 

 

2年生になって、Aくんはさまざまなことに自発的に取り組むようになりました。

1年生の半ばくらいまで、「疲れた」「ママやって~」が口癖の

気が散りやすいタイプの子だったのです。

そういう時期はそういう時期として、

ゆったりマイペースに過ごさせてきました。

それが最近、

得意の工作だけでなく算数の学習でも

しっかり集中して、高い能力を示すようになってきました。

Aくんの成長ぶり、うれしいです。

 おまけ

『ライト兄弟はなぜ飛べたのか』紙飛行機で知る成功の秘密

土佐幸子著 は、

小学生の子と空飛ぶおもちゃを工作した時に、ぜひいっしょに楽しみたい

本です。

本業は自転車屋で、飛行機に関しては専門家でも何でもなかったライト兄弟が

なぜ世界のだれよりも早く飛行機で空を飛ぶことに成功したのか、

どんなことを工夫し、発明したのか、ワクワクする物語と、

紙があればすぐできるさまざまな実験を通して読み解いてくれる本です。

あっという間にできる工作で飛行の秘密を探る実験がたくさんできますよ。

 

 この本はとてもすばらしい本ですが、ただ本を読むだけで夢中になる子は

ごく少数だと思います。でも一度でも、「よく飛ぶ紙飛行機が作りたい」と

思って自分で工夫して工作した後には、ライト兄弟たちの決意やワクワクしていた気持ち、

どんな風に考えていたのかまで深く子どもの心に響くはずです。

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工作やブロックが好きじゃない子も工作やブロックをしなきゃいけないの? 続き

2019-05-12 08:11:38 | 工作 ワークショップ

 幼い男の子たちが車や電車のおもちゃが気に入ると、

「何が楽しいのかしら?」と呆れるほど、

来る日も来る日も、ミニカーを前に動かしたり、後ろに動かしたりしながら、

遊び続ける姿がありますよね。

 

親御さんに、「この1月ほど、どんな遊びをしていましたか?興味を抱いていたものや、

好きになったものはありますか?」とたずねると、

目の前の子が車を前後に動かす姿に視線を投げながら、

「ずっと、あればっかりです。いつも車でしか遊ばないから、別のおもちゃも……と思うんですが、

それしかしたがらないんです。ひとりで遊んでくれるし、つい楽なんで放っといちゃうんですが、

もうちょっと遊んであげた方がいいでしょうか?」

「プラレールを買ってあげたところ、毎日、レールをつないで電車が走るところを

いつまでの眺めています。それ以外の遊びがないので気になるのですが、誘ってもそれしかしたがらないのです。

いっそのこと、好きなおもちゃ類を片付けちゃった方がいいんでしょうか?」

という質問が返ってくることがよくあります。

 

 本人が好きなことを存分にしているのですから、

いいにはいいのでしょうが、

遊べば遊ぶほど、遊びの幅が狭くなって、

親御さんやお友だちがその遊びに参加する隙もなくなってしまうのは、

ちょっと気になりますよね。

 

遊びのパターンが固定されて、柔軟性が失われると、

いつも同じことが、一貫したテーマで再現されないと落ち着かなくなるし、

遊びが、外の世界を遮断する道具になってしまうこともあります。

 

車の好きな子には思う存分、車で遊ばせてあげたいけれど、

遊び道具や遊び方の一部に、

創造的に変化させたり、

自分の思いを表現できるような柔軟性のある素材や方法を取り入れるようにするといいな、

と考えています。

 

 

ひとつのおもちゃやひとつの遊び方にこだわりが強くなると、

お友だちが近づこうものなら、「自分の遊びを邪魔される」「自分のおもちゃを奪われる」と

身構えたり、威嚇したり、人を避けたり、不安のあまり放心したようにボーツとなってしまう子がいます。

 

お友だちからお気に入りのおもちゃを奪われないかと緊迫した様子で遊ぶ子は、

お友だちが持っているおもちゃが目に付くと、

「それを自分のものにできないんだったらこの世の終わり」とでも

言いたげな態度に転じることがよくあります。

 

お友だちと過ごしている間中、

「自分のおもちゃを触られたくない」という気持ちと、

「他の子の持っているおもちゃが欲しい」という気持ちの間を行き来していて

その中間がないのです。   

すると遊びがいつまでも発展しないし、

遊びが発展しないということは、精神的な成長が停滞することにだってつながります。

 

虹色教室では、子どもの遊びの世界が、外の世界のあり様を受け入れやすい状態を保つよう、

また遊びが身の回りの環境への開かれた窓の役割を担うように……という意味もあって、

1歳、2歳という幼いうちから、遊びに物作りを取り入れています。

 

具体的な例を挙げると、たとえば、電車でひとり遊びをしている子がいれば、

ブロックで隙間を作ってもいいし、空き箱に穴を開けてもいいし、椅子の隙間をそのまま利用してもいいのですが、

それを切符の券売機に見立てて、切符が出てくる遊びを加えるようにするのです。

 

工作といっても、紙を乱雑にチョキチョキするのが楽しい時期の子もいるでしょうし、

細い紙を用意してあげて、一回、はさみを開閉するだけで

チョキンチョキンと切符ができていくのを喜ぶ時期の子もいるでしょう。

お母さんに切ってもらいながら、紙だったものが自分の見立てる力で切符に様変わりしてしまう

魔法に夢中になる子もいます。

「切符!切符!」と遊んでおきながら、ふいに紙をパラパラ散らして、

「雪!」と命名して笑みを浮かべる子もいます。

 

そのように物作りを遊びに取り入れたとたん、

自分の頭の使い道が広がり、「今日、駅で~した」と自分の体験をもっと遊びに入れてみようとしたり、

「切符だけじゃなくて、お金もいるよ」と知恵を披露してみたり、

「ジュースが出てくる機械とアイスが出てくる機械とトーマスの出てくるガチャポンも作る!(作って!)」

と創作することと想像力を使うことで、たちまち億万長者なみに自分の欲するものが手に入る喜びに浸る子も

いるのです。

 

 

↑の写真はビー玉をセロファンで包んで信号機を作っている様子です。(色の順番は

間違っていますが、本人の好きなように)

駅で信号機を発見した男の子の感動を、遊びの中で再現しているところです。

100円ショップのプッシュライトを当てると、信号を順番に光らせて遊べます。

 

こんな風に、遊びにいつでも物作りを取り入れられるようにしていると、

「駅に信号があった!」という子どもの感動が、光の性質や信号機の仕組みといった

ものに広がっていくきっかけにもなるのです。

また物作りを遊びの世界に取り入れると、「お手本をよく見て真似る」

という学びの姿勢を身につけさせる機会が増えます。

 

できるようになったことを、お友だちに教えてあげるようにも

なります。

 

そのように物に固執しなくても、さまざまな心を満たしてくれるものがあることを

知るにつれ、子どもたちはお友だちと過ごすのが楽しくなり、

上手に遊べるようになってきます。

既成の完成されたおもちゃには、たいてい子どものアイデアや想像が入る余地がありません。

 

↑の写真はブロックでケーキを作った子の作品。これから、お友だちとそれぞれ作ったケーキを持ち寄って

パーテーをする予定です。プレゼントを包み、ろうそくを立ててご機嫌の女の子。

急に思いついたように、

赤い部分をはずして、「火が危ないから、ろうそくを消しておくわ」と言いました。

自分が今、思いついたこと、知っている知識、想像したこと、願い事、自分の中に生まれた物語……

そうしたものを、遊びの世界にリアルタイムに活かしていくには、

自由に作り変え、自由に見立てることができる素材が必要ですよね。

 

工作やブロックのように自由度の高い遊びは、

子どもの頭と心の可動領域を広げます。

子どもの内面世界を目で見て触ることができるスペースを作りだします。

 

前回の記事で、1、2歳の幼い子たちの遊びの場でも

物作りを取り入れていることを書きました。

そうしていると、次のような良い効果も生まれます。

 

物作りに親しんでいると、お友だちとのトラブルが起こった時に

気持ちを切りかえたり、

問題を解決するのが上手になるのです。

 

幼い子たちはとにかく自分の物は貸したくないし、

他の子の持っている物が欲しいものです。

大人が間に入ってトラブルを解決してあげる場合、「ちゃんとお口で、貸して!って言ってごらん」

「ほら、○ちゃん、いいよ、でしょ」と、貸したくない側の子がおとなしくて聞き分けのいい子の場合、

その子の気持ちはそっちのけで、

物が行き来しておしまい、ということになりがちです。

 

そうして、大人の指示に素直に従う子は、幼い頃は、「えらいね、かしこいね」とほめられるのだけど、

自分の気持ちを上から抑え込んで我慢しているだけですから、

成長して意志がはっきりしてくるにつれ、意地でも自分の物を貸そうとしなかったり、

成長して意志がはっきりしてくるような年齢になっても、決めごとは何でも大人に頼ろうとしたり

するようになったりしがちです。

 

その一方で、人と関わりながら創造性を発達させていった子が、

年中さんや年長さんくらいになると、

こんなうれしい姿もよく目にします。

 

お友だち間でおもちゃや物の奪い合いが起こると、

「それなら、同じ物を作ればいいんだよ」と提案する子がいるのです。「作り方を知っているから教えてあげる」

「作るの手伝ってあげる」という子もいます。

「ふたりでいっしょに使おうよ。○くんが何の役するかと、ぼくが何の役するかを

決めたら、そのおもちゃは1個でも、大丈夫だよ」

「じゃあ、じゃんけんするか、何分ずつ使うか決めようよ。★くんはどういう風にしたいの?」

と遊び方の解決法を示す子もいます。

 

物作りは必ずしも、物を作ることに終始するのではなくて、

アイデアを作る、考えを作る、ルールを作る、ということにもつながっていくのです。

子どもたちは主体的に自発的に創造的に

自分の現実と向き合うことを、

自分で何かを作りだす作業を通して身につけていくのです。

 

工作の魅力的な材料が人数分足りない時なども、

「わたしはそのひもがなくても、モールを編んだら

きっと同じくらいきれいになるからいいのよ」とか

「その箱は最初から形が面白いけど、

でも普通の箱でも、いろんなところを切ったり、色紙を貼ったりした方がきっと自分の好きなものが

作れるからいいよ」

 

 

  

 ↑の写真は、科学クラブの小学生たちが協力して元素の周期表を作っているところです。

子どもたちの中から「やってみたい」と始まった作業ですが、

これまでも物作りをしながら関わる体験を積んでいるので、

思い通りにならない部分があるほど、一致団結してがんばりだして、

それぞれが自分のやるべきことを考えて、上手く役割分担して仕上げていました。

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工作やブロックが好きじゃない子も工作やブロックをしなきゃいけないの? はじめに

2019-05-12 08:09:41 | 工作 ワークショップ

連休中に遊びに来てくれた教室の卒業生で現在高校生のAくんのお母さんから、

虹色教室のこと「自分の居場所として心のよりどころになっているように感じられた」という

お手紙をいただきました。

現在、医学部を目指して真剣に自分の人生と向き合っているAくん。

教室に通っていたころは、物作りが何より好きなやんちゃくんでした。

何でも手で触れて、自分で体験して、作ってみないとすまない子でした。

教室に車でに駅で乗った両開きのエレベーターをブロックで作り、作りながら、

ふたつの方向にドアが開く理由について、「2階はこっち側が駅だから、乗ったのと反対側に

降りるから、こっちにドアがついてるんでしょ」と、深く感じ入っていた姿を思い出します。

 

 

虹色教室通信では子どもたちが工作やブロック遊びといった物作りを楽しんでいる姿を紹介しています。

そうした画像を見るうちに、

「うちの子は工作やブロックが好きじゃないけど、好きじゃない子にもやらせなきゃいけないの?」

と悩む方がいるようです。

 

もちろんやりたがらないものを無理にやらせる必要はないはずです。

 

ただ、「やりたがらない」の背後にあるものを、

安易に、好き嫌いの問題とだけ捉えて、

「うちの子にはあってないようだから、させなくていいわ」と白黒つけちゃうのは

どうかな、と思っています。

 

別に工作じゃなくてもいいし、ブロックじゃなくてもいいけれど、

子どもには、おもちゃに遊んでもらうんじゃなくて、

自分で遊びを作りだしていくようなシンプルな素材との付き合いが必ず必要だと思っているのです。

 

わたしが子どもの頃は、地面や草木や外の世界にあるありとあらゆるものが

子ども自身が創造的に遊びを生み出していくための素材として利用されていました。

 

「子ども時代、工作もブロックもしたことがない」という方も、

地面に円を描いて石けり遊びをしたり、線を引いてドッチボールをしたり、階段を上り下りしながら、じゃんけん遊びをしたり、

どろだんごを作ったり、草花でままごとの料理を作ったり、フェンスを上って新しい道を開拓したりした覚えはある

ことと思います。

そうした自ら作りだしていく遊びの場では、子どもから子どもへ、伝承されていく学び合いが

常に行われていたし、自分の気持ちを表現したり、

自分の考えを伝えたり、黙々と素材の感触と触れ合うゆったりした時間が

ありました。

 

「こういう風に遊びなさい」と大人に遊びを決められたり、「こういう遊び方しかない」とおもちゃに遊び方を

限定されたすることなく、

その日の気分と自分という個性とひらめきや想像の

全てをオールマイティーに受け入れて、さらなる発展をうながしてくれるような遊びの世界は、

今の時代、大人が意識して環境を整えてあげないと

存続できないようなところがあります。

 

もちろん現代の子どもの周りにも土や草花やフェンスや階段はあります。

でも、それらに自由に働きかけることは

今の子に許されていないし、そうした遊びの手本もありません。

 

異年齢の子どもたちが自由に外遊びをする姿が減り、兄弟姉妹が減り、

遊び時間が減り、

遊びを伝承する子どもの文化が衰退し、

子どもの世界に大人が良かれと思うあれやこれやが侵入しているのが、

今の子の現実です。

 

自分で判断したり、考えたり、工夫したり、

「わたしはこういう子だ」とか

「今はこういう気持ち」というものを表現したりするもの。

 

「やーめた、やっぱりこうしよう」と自分の意のままに変更したり、

破壊したり、塗りたくったり、ちまちました作業に没頭したり、巨大なものを完成させる夢を抱いたり

できるもの、していいもの。

 

物と物を会話させたり、他の子のすることに興味を持ったり、感動したり、

自分の作り上げたものに感激したり、称賛されたりするような

人と人とをつなぐ役割を果たしてもくれるもの。

 

そうした変幻自在に子どもの力で創り上げていく遊びは、どの子にとっても大切なもの、重要なものだと感じています。

 

もちろんそれを「工作」や「ブロック」に限らなくてもいいのです。

 

でも子どもにはそういう遊びの経験がいる、ということは現代の子育てでも

心に留めておく必要があるのではないでしょうか。

 

もし「工作」や「ブロック」に興味がない子なら、「知育玩具」や「パズル」や「絵本」でいい……

というのではなく、

やはり「工作」や「ブロック」ぐらい自由度が高く、能動的に働きかけられるような

「ごっこ遊び」「劇遊び」「お姫様ごっこ」とか「秘密基地作り」とか「冒険遊び」

などが楽しめるような環境を用意してあげることが大事かな、と思っています。

 

以前、近所の児童館で工作教室をしていた時のこと、児童館の館長さんから、

「とにかく遊びというと、物を破壊したり、投げたり、足蹴りしたりすることだけ

で終始する子があまりに多いので、どうしたものかと思っています」

という相談をいただいたことがあります。

 

児童館には毎日、大勢の幼児や小学生が集まっていたのですが、

どの子も成長して子ども同士で遊ぶようになったとたん、

おもちゃを破壊して遊ぶことしか興味を示さない……ということを危惧しておられたのです。

「破壊が創造の第一歩ということはわかります。

子どもだってストレスもあるでしょうし。

でも、破壊しかしなくて、遊びが生まれないというのはどうしたものか……」

館長さんは、そう言って、ため息をつかれました。

 

児童館の館長さんの心配は

ある地域の限られた子どもたちの姿ではなくて、

ごく普通の大多数の子らが大人の管理を離れて、

自由な遊び時間を手にした時に陥る姿だと思います。

 

虹色教室では、子どもの創造的な活動に対する意欲が生まれやすいように、

お友だち間の学び合いや協力が起こりやすいように

さまざまな工夫を凝らしています。

 

物作りの技術を身につけつつ、

人と響き合う楽しさ、アイデアを出し合う面白さ、

自分の全エネルギーを無駄にも思えるような何かに投入してみる満足感、

問題を解決した時のスカッとする気持ちなどを味わうことができるような

環境を物の面でも人の面でも整えるようにしているのです。

そうした種まきや地道に心を耕す過程があってこそ、

子どもたちが主体的に遊びを生み出して、お互いの心を共鳴させあいながら

楽しい時間を作りだすことができているのです。

また遊びがそのまま学びの好奇心になり、学ぶ時の姿勢になり、学習動機や意欲にも

つながっているのです。

 

子どもたちはみんな現代っ子ですから、もともと想像力や創造力が豊かで、

自分で考えて遊びを作りだし、お友だちと協調して遊び、問題が起これば解決することができる子というのは

ごくわずかです。

 

教室に来ている小学生にしても、こちらが遊びを豊かにする方法を伝え、

子どもの心に「豊かさのある面白い遊び」という火を灯さなければ、

それぞれ好き勝手に自分で完結する遊びをしようとしたり、

遊びもしないのに教室を散らかしてまわったり、室内でボール投げをしたりして

ゲラゲラ笑い転げる……という児童館の先生が嘆いておられた「破壊する遊び」だけに興じるところがあります。

それが幼児期に聞き分けよく育ってきた小学生たちが好む遊びだからです。

 

そんな子どもの遊びの世界の質の低下を目にすると、大人たちは教育のことばかり語り合っていていいのかな、

と疑問を抱きます。

子どもの遊び世界とはそのまんま子どもたちの内面世界の現れではないか、

と感じるのです。また、子どもの生きている世界の投影でもあると思われるからです。

 

子どもの遊びの世界が衰退し、瀕死の状態にあるということは、

子どもの内面世界が枯渇し、子どもを取り巻く環境が寂しいものとなっていることを

伝えるSOS信号とも受け取れるからです。

 

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真似と個性

2019-03-27 22:36:16 | 工作 ワークショップ

少し前に、年長のAちゃんがDVDの裏面にねんどのゆきだるまの人形を貼って

『虹を作る道具』を作った子がいました。

その後、年長のBくんと小2のCちゃんが、同じ材料で作り方を真似して

『虹を作る道具』を作りました。

それぞれ、Aちゃんの模倣とはいえ、その子らしい個性が加わって

とても魅力的なできばえでした。

Bくんのツタンカーメンです。

Bくんは3歳の頃からピラミッドが好きで、ブロックや工作で

何度もピラミッドを作っています。

 

Cちゃんの作品です。

Cちゃんは動くしかけをイメージするのがとても上手です。

最初はDVDの(角度が)いろいろ変わるようにして、光のあたり方が変化するように

したいと言っていました。私と話しあった結果、DVDを前後に動かすと、光が当たる面のサイズが変化する

ようにしました。そうすると虹のでき方が変わります。

 

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「虹を作りたい!」

2019-03-20 21:14:01 | 工作 ワークショップ

年長のAちゃんが、教室に来るなり「虹を作りたい!」と言いました。

そこで、光を使った実験の道具や材料が入っている箱を開けて

いっしょにいろいろ試しました。

いらないDVDの裏に懐中電灯の光をあてて

虹を作る方法が気に入ったAちゃん。

丸いチーズの空き箱にDVDを貼って、ねんどで作ったゆきだるまをつけました。

実際の虹は写真の何倍もきれいです。

 

ごっこ遊びが何より好きだったAちゃんですが、年中の半ばごろから

ボードゲームやカードゲームで遊ぶのも大好きになってきました。

今日はポーション・エクスプロ―ジョンで遊びました。

得点計算でははりきってたくさんの数を数えていました。

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