虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

回転ずしごっこ と規則通り並べること

2016-03-31 13:53:00 | 3、4歳児

3,4歳の子どもたちのグループレッスンの様子です。

テレビの回転台(100円ショップ等で売っています)を使って

回転ずしごっこ。

巨大なネタのすしをにぎっては、ゲラゲラ笑っています。

 

回転ずしごっこの後で、規則どおりにおすしを並べていく

問題にチャレンジしました。

間違えそうになっています。

 

まぐろ→たまご→わさび→まぐろ→たまご→わさび→まぐろ→たまご

よくできました♪

 

お掃除ロボットカーでブロックを片付けています。

 

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100円ショップのカードゲーム つなげておでかけ

2016-03-31 07:55:23 | 連絡事項

100円ショップで売られている『つなげておでかけ』という

カードゲームの質がとてもよかったので、紹介します。

ルール通りに遊ぶのも楽しいのですが、

自分の家を中心にどんどん道路をつなげながら

自由に遊ぶのも面白いです。

 

写真は4歳のAくんとそれぞれのお家

「Aくんの家、お母さんの家、先生(わたし)の家」をつなぐ道路を

作っているところです。

自分の家を出発して誰かの家まで、ミニカーを進めています。

おみやげを買ったり、道路のつながっていない部分をなおしたりしています。

 

 

 

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年中、年長さんの遊びに文字や数字を取り入れて

2016-03-30 20:54:43 | 教育論 読者の方からのQ&A

年中や年長になると、文字や数字に対して敏感になってきます。

 

ブロックをするにしろ、ごっこをするにしろ、

文字や数字を取り入れるようにすると

遊びが盛り上がるし、文字や数字に対する親しみも湧きます。

 

遊びに取り入れる方法をいくつか教えると、子どもたちは出かける際も

駅や遊園地の料金表、レストランのメニュー、

禁止の張り紙、広告などさまざまものに興味を抱くようになります。

自分から積極的に文字や数字を遊びに取り入れるようにもなります。

 

文字や数字を書くことができない子たちには、

大人が子どもの要望に応じて書いてあげるといいです。

自分も書いてみたいと思うようになります。

 

それでは、文字や数字を遊びに取り入れるためのアイデアをいくつか紹介しますね。

 

<駅の電飾掲示版のテロップ>

紙の帯を作って文字を書いてブロックに巻くと、

簡単に電飾掲示版を作ることができます。


<映画館や博物館のチケットやお知らせ>


<パンフレット>


<お手紙><絵本>


<メニュー表>

↓の写真はメニュー表ではなく

レストランで注文を受ける機械を手作りしたものですが、

こうしたものといっしょにメニュー表も作ると楽しいです。


<絵本の世界に出てくるものを取り入れる>


<おまけ>

ついでに年中さんたちのレッスンの様子をコピペしておきますね。

年中のAくん、Bくん、Cくんの算数タイムの様子です。

 Aくんが、お弁当箱におもちゃの食材を詰めて、

「先生、けいさつのごはんって書いて!」と言ってきました。

 言われるままに「けいさつのごはん」と書くと、

Aくんは、「ぼく、『の』の字、書けるよ。」と言って、『の』と書きました。

 Bくんも、Cくんも、「ぼくも」「ぼくも」と、『の』を書きました。

 

わたしが、「けいさつの の の のごはん」とみんなの書いた『の』も

指でなぞりながら読むと、おふざけ大好きのAくんに大ヒット。

息ができているのか心配になるほど笑い転げてから、

「もっともっと、書いて!」とお願いされました。

 

ちょうど、『の』が多すぎる文章で笑った後ですから、

 次に『のぬき』の手紙……というのを書いてあげました。『の』の字だけ抜かすと、

お手紙が現れます。真剣に『の』の字にバツをしています。

どの子も文字にとても興味がある時期のようで、「ぼくにも、のぬきの手紙書いて!」

「ぼくにも」とみんな必死です

 

魚釣り遊びをする時、魚の色ごとに得点を考えてもらいました。

といっても、ある程度、釣った後で得点を考えたので、

どの子も自分が持っている色の得点を大きい数にしようとしていました。

 

 

カラスのゲーム。

このゲームでも果物の色ごとに得点を決めることにしました。

大きな数を言うのを心から楽しんでいたので、

「6点のが1つと7点のが1つと100点のがふたつ取れたよ」と報告だけ

してもらって計算をするのはやめました。

 子どもが数の何に興味を持っているのか、に応じて、ゲームのルールを調整するのは

 大切だと思っています。

 

ビー玉コースター作りやひもを引っ張ると回る回転すし、

同じしかけでバッティングマシーンなどを作りました。

 

 

 

 
 
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2匹の恐竜にとっくみあいをさせるには どうすればいいでしょう?

2016-03-30 08:15:29 | 理科 科学クラブ

同じサイズの2匹の恐竜。

向かいあわせてライトを当てると2ひきの恐竜の影。

そこで、子どもたちに問題。

 

2匹の恐竜をひっつけないで、とっくみあいをさせるにはどうすればいいでしょう?

 

ライトを左右に動かしたり、ライトを当てる角度を変えたりしても、

恐竜の影はずっと離れたまま。とっくみあいが起こるはずがありません。

 

でも上の写真のように恐竜をずらしておくと、不思議なことが起こります。

ライトを斜めから当てると、離れていた恐竜がとっくみあいを始めるのです。

 

同じような方法で、人形たちにマラソンやおいかけっこをさせるのも面白いです。

 

恐竜のとっくみあいの問題は、子どもたちと影絵遊びをしていた時、

偶然、発見したものです。

 

教室に幼い頃から通ってくれているAちゃんという小学生の女の子がいます。

この子はとても利発な子で、日常に転がっている様々な問題についても、

テストや問題集で出される問題についても、問われていることを正確に把握して、

筋道を立ててていねいに考えていき、正しい答えに行きつきます。

 

Aちゃんには、3つ違いのBちゃんという妹がいます。

Bちゃんも、幼い頃から教室の生徒です。

Bちゃんも、お姉ちゃんと同じように利発な子ですが、

興味の対象や物の考え方、活動への取り組み方などはAちゃんとずいぶん異なります。

Bちゃんは問題を解くよりも実験をするのが好きで、

じっくり何か考えていると思ったら、「~はどうしてなの?」

「~はなぜなの?」と自分の中でよく練られた疑問を口にするのです。

 

教室で、今回の

「2ひきの恐竜にとっくみあいをさせるには どうすればいいでしょう?」といった

問題を思いつくのは、教室のBちゃんタイプの子たちです。

 

お姉ちゃんのAちゃんの「答え」にたどりつくのが得意なところは、

文句なしにすばらしいことです。

でも、妹のBちゃんの「問い」を生み出すのが上手なところも、とっても魅力的だ、

と感じています。

 

青と赤の恐竜の影。

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工作を楽しくするアイデア (親子向け工作講座から)

2016-03-29 17:34:33 | 工作 ワークショップ

幼い子たちとの工作は、「さぁ、今日は何を作ろう」と構えるより、

ミニカー遊びやお人形遊び、ままごとといった

普段の遊びに、ちょこっと手づくりを足すくらいの感覚で十分だと思っています。

ミニカーで遊んでいる時、パーキングやガソリンスタンドがあると楽しめますよね。

物作りは、「こんなものがあったらいいな」をすぐに叶えてくれます。

 

一方の通路から入った車が回転して

別の通路から出てくるシステムがあると、ミニカー遊びがとても

楽しいです。

丸いチーズの空き箱や写真のような容器などの

中央と地面にする紙に穴を開けて、切ったモールを通してとめます。

車の出入り口を作ったら、できあがり。

 

ミニカー遊びがたちまち楽しくなります。

 

仕組みのある工作は、初め、シンプルであればあるほど

後から応用がききやすいです。

 

↑のトイレットペーパーの芯にひもを貼り付けたものは、

「巻き上げ機」です。

これでエレベーターを上げることもできるし、車を移動させることもできるし、

ペットのリードにもなります。教室ではカツオの一本釣りや船の帆を上げる作業にも使います。

とにかく、くるくるひもを巻きあげる操作はやっていて爽快です。

 

1、2歳の子と工作する際に、空き箱の犬(ティッシュの空き箱に耳だけつけたものなど)に

この巻き上げ機をつかったリードをつけると大喜びします。

1、2歳の子にもわかりやすい工作です。

 

↑エレベーターがあがりました。

 

こうした簡単な「巻き上げ機」を作れるようになると、

曲がるストローのように

ハンドルがついた巻き上げ機を作ったり、

いったん巻き上げておいて、元に戻ろうとする力を使って

動く仕組みにもつながります。

 

巻き上げる道具をふたつ作って、どちらも棒などに差すと、

一方を巻くともう一方が回転する仕組みも作れます。

 

 

「巻き上げる道具をふたつ作って、どちらも棒などに差すと、

一方を巻くともう一方が回転する仕組みも作れます」と書いたところ、

「よくわからないので、どのようにしたらいいのかくわしく

知りたい」という声をいただきました。

 

 

たとえば、下の写真のように

ブロックの棒を2本立てて、

筒状の芯(トイレットペーパーの芯だとブロックの棒に差すと

穴が小さいのでペーパータオルの芯を使っています。なければ、紙を丸めると

自在に筒を作ることができます。

↑の写真のようにブロックの棒に筒状のものに

ひもを貼ったものふたつの一方をくるくる回すと、もう一方もくるくる回ります。

筒の一方に紙皿を貼って「回転すし」の仕組みなどが

作れます。

 

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ひとりひとりの子の作品から、みんなで学ぶ 1

2016-03-29 08:33:13 | 工作 ワークショップ
 
 
お友だちの工作作品を観察するとき、
どこがすぐれているか、具体的に説明してあげる大人の力は
必要です。

画用紙だけで作られた作品は、よく見ると、
サイコロ状の箱を、紙だけで作る工夫がしてありました。
(写真では見えにくいですが、下の段の部分です)
また、線対称な形をくり抜く、
紙を折って、立体にするという、
誰にも教わっていないけど、自分でやってみる中で生まれた作り方のアイデア
がいっぱいでした。

「ほらっ、箱がないのに、箱を作った子がいるよ。
紙だけですごいものができるね」と言うと、
子どもたちは感心して覗き込んでいました。

大人が作品としての出来栄えばかりにとらわれると、
こうした作品を作り出す子の独創性や
数学的センスは失われてしまいます。

ひとりひとりの作品から、たくさん学ぶことがありますね。
 
ふみきりを作ってくれた男の子。
みんなの注目が集まって、うれしくてたまらない様子でした。
「どうして、ふみきりが動くのでしょうか?」と集まった子どもたちに質問すると、
「穴があいているから!」「穴があいてて、それで、棒が、こうなってこうなって、こうなるから~」と、観察しながら、懸命に考えてくれました。

「まちがってもいいし、自分で思った意見を言ってもいいんだよ」

という雰囲気が、幼稚園にも学校にも習い事の場にも、
少なすぎる気がしています。
自分で自由に発言しても、ダメ出しされたり、正しい正しくないと評価されたりしなければ、
子どもは真剣に頭を絞るようになるんです。

でも、教室外で見かける多くの小学生は、
自分の考えはバカにされると思って、他人から聞いたことしか
話しません。また、まちがうと笑われると思って、
消極的です。

子どもが自分で考えることをストップさせるような環境が
減れば、どの子も大きく成長するはずです。

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3歳の女の子の作品です。
作るうちにだんだんアイデアが広がって、空を飛ばすことになりました。

以前、参加してもらった「絵本大好き」のイベント以来、
毎日、工作してくれているそうです。

お友だちの作品からアイデアをもらう様子、
自分の作品を説明する様子が、とてもしっかりしてきています。

お人形の簡単な作り方を説明するとき、
多くの子どもたちが、一生懸命、作り方を聞いていました。

幼い子たちは、こうしたイベントの場で、
作るのはお父さんお母さん、考えるのもお父さんお母さん、と
思い込んでしまう場合があります。

下手でも、めちゃくちゃでも子どもにさせる。
子ども自身が、他の子や先生の話から学べるように
そっとフォローする。

という、過保護、過干渉を控えた態度で接していただくと、
2、3歳の子でも、
「これは何でできていると思いますか?」と聞けば、
「はい、牛乳パックです!」と答える姿がありました。
自分がお客さんではなく、ちゃんと参加している意識があるのです。
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子どもの成長を感じる瞬間

2016-03-28 20:20:20 | 子どもの個性と学習タイプ

もうすぐ年長になるAちゃんのお母さんから、うれしい報告をいただきました。

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Aはお風呂で遊ぶことが好きで、普段から計量カップや氷、泡などで

あれこれしてますが、

先日お風呂に入ってたときに、浴槽のお湯に、水道の冷たい水を混ぜたら

甘いにおいがすることに気づいたそうです。

私にはそんな匂いはしなかったですが、本人は真剣で、洗面器やコップ、

石けんの入れ物などあらゆるものに同じ条件の水を作って、

さらに洗面器で覆い隠して密閉させたものや、脱衣所に置いておくものなど、

いろんな状況も考えて、さながら実験のようでした。

明日の朝までちゃんと置いててな!と言って、翌朝はすっかりそのことは忘れてた

みたいですが、Aが奈緒美先生のところで、通常レッスンや科学クラブで

お世話になってから1年が過ぎ、先生が個性を大事に、丁寧に育てて下さって、

本人のなかにしっかり何かが根付いていることを目の当たりにしたように思いました。 

実験ぽいことをしたから嬉しいとか、賢くなったんじゃないか、という気持ちではなく、

虹色教室に出会えて、Aは幸せ者だなあと思ったのと、

本人の個性を決めつけたり思い込んだりしないで、私もその都度、

本人の様子をみながら一緒に楽しんだり、考えてみたりしたらよいのかなあ、

とふと肩の力が抜けた出来事でした。

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このAちゃん、先日の春休みのユースホステルのレッスンにも

(今回は小学生向けのユースだったのですが、新年長の妹さんの参加があったので、

妹さんの友だちのAちゃんもお誘いしました)参加してくれました。

ユースホステルに泊る前日、Aちゃんはお母さんに参加する子どもの人数をたずねて、

折り紙でツノ箱をもくもくと折りだしたそうです。ずいぶん折ってから、

お母さんにも助けを求めて、「くじびきを作りたいねん」と言ったそうです。

ツノ箱には、キャンディーをふたつずつ入れ、番号を打っていました。

 

お母さんの話では、Aちゃんが急にこんなことを思いついたのは、

前回のユースホステルで小学生のお姉ちゃんたちが

『将来の職業がわかるおみくじ』を作って、紙コップに入れて配っている姿を

目にしたからのようです。

その時は、さほど喜ぶ様子もなくおみくじを手にしていたそうなのですが、

心中は好奇心や自分をやってみたい気持ちが渦巻いていたようです。

Aちゃんのくじびきは、それはそれは大盛況でした。

 

Aちゃんのくじびきに影響されてか、おみくじを作って

ベッドの上で、配っている子がいました。

あまりの人気に人員整理役の子が必要だったほどで、

 「順番に並んでください。1人ずつ部屋に入ってください」という指示のもと、

子どもの行列ができていました。

 

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ブロックの世界に理科実験を取り入れるアイデア

2016-03-28 08:09:48 | 理科 科学クラブ

子どもたちと今日したいことを話しあうと、Nゲージやブロックで遊びたいという

ことでした。そこで、ブロックで駅を作ることから、遊びをスタートしました。

ブロックの傍らに、科学遊びに使うさまざまな小道具を出してあげると、

子どもたちがめいめい気に入ったものを手にして、

「いいこと考えた!こうしたら?」「これは信号になる」などアイデアを

出し合っていました。

 

アイデア 1 <駅の冷房装置>

100円ショップのミニ扇風機が気に入った★くん。

「駅をこれで涼しくしたい」ということでした。

そこで、窓枠のブロックパーツに氷を置いて、

そこにミニ扇風機の風を当てるアイデアを提案すると、大喜びでした。

氷に当てた風は本当にひんやりしていて、子どもたちめいめいが手をかざしては

感激していました。

 

アイデア 2 <信号機>

色の変わるライトを、信号機として使いたいという○くんのアイデア。

 

アイデア 3 <発掘現場>

恐竜の骨のフィギュアをブロックの山に隠して発掘現場作り。

恐竜の世界を作りました。

 

アイデア 4 <海の中>

ヒトデの化石や貝殻を並べて海の中を表現しました。

 

アイデア 5 <火山の噴火>

恐竜の世界の火山を噴火させるために、発泡入浴剤作りをしました。

 

アイデア6 <水を運ぶシステム>

ユースホステルのレッスンで、年上の子らが水を移動させる道具を作るのを

見てきた☆くんが、火山の噴火に使う水を注ぐために道具を作っていました。

(この記事の最初の写真)

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食べ物を使った 理科の実験

2016-03-28 08:07:02 | 理科 科学クラブ

小2の☆ちゃんと、食べ物を使った理科の実験を楽しみました。




にんじんの中央にスプーンで少し穴を掘って、塩を詰めます。


2~3時間の間にどんどん水が出て、にんじんがしわしわになっていきます。

簡単な実験ですが、作業が楽しくて、

子どもからさまざまな気持ちや疑問を引き出す実験です。

これまで、この実験では、子どもたちから、野菜には水が含まれているのか……。

塩が水を吸って湿ってくるのが面白い。

にんじんが汗をかいたり、おしっこしたりしているみたい……。

といった感想がありました。


野菜からでんぷんを取り出す実験もしました。


牛乳に柑橘類の汁を入れて、ヨーグルト状に固める実験もしました。

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アスペルガー症候群の子 の 高学年の算数のつまずきを減らす方法

2016-03-27 18:31:56 | 算数

一般的な子たちも五年生になって『割合』の学習に入ると、つまずく子が続出します。

発達障害のある子の場合、学べば学ぶほど、わけがわからなくなる……

ちんぷんかんぷんになっていく……ということも起こりがちです。

 

そこで親御さんが教科書を片手に教えていこうとすると、

「自分が解くのでいっぱいいっぱいで、わかるように教えられそうにない」と

いう話をうかがいます。

 

アスペルガー症候群の5年生の★ちゃんも、この『割合』でつまずいていました。

 

最初のうち、わたしも教科書に添って教えていたのですが、教科書の説明の順序や

説明のあり方が★ちゃんを混乱させるもとになっているのに気づいたので、

 

★ちゃんがわかる順序で、

★ちゃんが理解できる概念で、

『割合』というややこしい単元を学んでいってもらうことにしました。

 

教科書で学ぶ『割合』がなぜ難しいのかというと、

 

★割合=比べる量÷もとにする量

 

と覚えたところで、

たとえば、学校のクラブ活動の「定員数」と「希望者数」を整理した表を見て、

もとにする量は「定員数」の方で、

比べる量というのが「希望者数」のほうだな、とることがまず難しい、

ということなのです。

 

発達障害のある子たちは、

 「定って漢字がついているのが、もとになる数だ」とか、

「比べる量÷もとにする量っていうのは、小さな数字から大きい数字のやつを

割ればいいんだな」なんて

 細部の違いに注目する自己流の無茶苦茶な解き方を編みだしがちですから。

 

★ちゃんに、教科書に出てくる問題の

どれがもとになる量で、どれが比べる量なのか

言い当てていってもらったところ、毎回のように間違えていました。

 

★ちゃんにすると、1つ目の問題で、もとにする量が定員数で、

比べる量が希望者数だったとなると、

次の問題が大豆の中のたんぱく質の量の問題だろうと、

おもちゃやの値引きの問題だろうと、

「定員」という言葉や「希望者」という言葉を探していて、

「定員も希望者も書いていないから、もとにする数も比べる数もない」と

いうことになってしまうのです。

そこから先は当てずっぽうで、式を書いていってしまいます。

 

こうした類推を必要とする作業に困難を持っているからです。

 

また「もとにする」というイメージ、

何かを1と置いてみるイメージを

言葉ですることに無理があるようです。

 

アスペルガー症候群の子は見えないものを言葉だけで想像するのが

苦手な子が多いのです。

 

それこそ、教科書で、「割合=比べる量÷もとにする量」の例題をあれこれした上で、

「おもちゃ屋では、定価2500円の模型を、30%引きで売っていました。

代金は何円ですか」という章末の問題を解けと言われても、

「比べる量からもとにする量を割るんだったけど、どの数からどの数を割るのかな?」

という捉え方で考えれば考えるほどちんぷんかんぷんになってしまうのです。

 

そこで、教科書のリードに従って、段階的に理解していくのをやめて、

「最終的にこういう問題が解けるようにならないと……」という

まとめの課題を、

★ちゃんが得意な視覚的な判断で解いていくように導き、

「解ける」「わかる」という身体でマスターさせたものに、

 抽象的であいまいな言葉を重ねていくように努めました。

 

そうして学習する順序を変えると、

★ちゃんは徐々にですが、理解しはじめました。

 

どういうことかというと、「もとにする量」をシンプルな1本の帯で表して、

「○割」

「○%」

を視覚で捉えて、計算で解けることを最初に目指し、この作業が定着した時点で、

どちらがもとにする量で、どちらが比べる量にあたるのか、

目で判別できるように導くのです。

 

先ほどのおもちゃ屋の30%引きの問題にしても、

1本の帯で定価を表し、30%引きとは70%のことといっしょと

目でわかるように整理します。

 

計算するとなると、★ちゃんは小数の方が解きやすいようでした。

でもいったん分数で表しているのは、

いちいち、「%だからね。100個に切るよ。トントントン……

その切ったのの30個分」と具体的に作業で表現して、解く回数を重ねるうちに

割合の意味の理解していけるように、そうした書き方をしています。

 

割合の問題は、小さい数から大きな数を割ることがよくあるため、

大きな数の割り算や小数点のある割り算があいまいなままだと

解けないことがよくあります。勉強を投げだす原因にもなりがちです。

ノートにしろ紙にしろ、1枚に1問だけ解くくらいたっぷりとスペースを設けて、

正確に解けるようになるまでサポートしてあげることが大切だと思っています。

 

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アスペルガー症候群の子 の 高学年の算数のつまずきを減らすためには、

「本質的なことを理解しなまま細部の記憶に振り回されて、学べば学ぶほど

わけがわからなくなりやすい」

「類推が苦手」

「言葉だけで見えないものをイメージするのが難しい」

 といった特性に配慮した教え方をするのが大事だと感じました。

そのためには、問題ごとにころころ変わらない「基本の型」のようなものを設定し、

どんな問い方をされてもそれに当てはめていけば何とかなるような

マニュアルを作ってあげる必要を感じました。

教科書のようなだらだらと長引く説明は、何度読み返させても混乱を招くだけですから。

 

先に「できる問題」「解ける問題」を作って、それを解くのに慣れたところで、

抽象的な言葉が、すでにできるようになったことのどれにあたるのか、

指摘するようにすると、教える順番を変えるだけで理解する力が大幅に伸びます。

 
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