虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

とてもよい関わりをしているのに、子どもの困った行動が増えてくる時に 2

2017-10-31 19:00:29 | 日々思うこと 雑感

ブログの不具合で、記事がきちんとアップされていなかったので、

前回の続きを書いておくことにします。


(Yくんのお母さん、コメントありがとうございます。)

「Yの困った態度は、わたしの今までの接し方も原因とおっしゃっていましたが、

具体的にどういうことか、聞きそびれてしまって、

今度お聞きしたいと思っている」とあったので、

あくまでわたしの体験を通した視点ですが、

ブログ上でお伝えしたかったことを書いていこうと思います。

 

子どもを育てていると、正しい子育てをしているのに、

子どもの問題行動が増えていく場合があります。

 

それも世間一般では「正しい」と錯角されているけれど、

実際には間違っている接し方をしているのではなく、

正真正銘、子どもの成長にとって大切な関わりをしているのだけど、

子どもとの関係が年々、難しくなっていく

こともあるのです。

 

コメントをくださったYくんのお母さんの

「本人が考えて自制心を持って選択できるようになってほしい」

という思いは間違っていないし、

何をしたいのか自分で選ばせて、それに能動的に関われるように

見守るのは大切なことです。

 

わたしも教室で、子どもたちが自分の意志で決めて

物事に根気よく関われるような

環境を用意しています。

 

ただ、わたしはYくんに対しては、こうした関わり以外に

別のアプローチも必要だと感じました。

 

Yくんはいつも,自分のやりたいことをやりたいようにして

自分がやめたい時にやめて、

好き勝手に振舞うことを

自分の当然の権利だと思っているようでした。

 

それゆえ、家庭では食事時間に呼ぶのもままならない様子ですし、

学校でも頻繁に周囲を困らせるような行動を取っていると

お聞きしました。

 

Yくんは相手の話にきちんと耳を傾ける力があるし、

好きなことならねばり強くやり抜くこともできます。

 年齢相応の知力もある子です。

 なのにどうしてこんなに困った状態にあるのかというと、

おそらく決定権を誤解したまま

「いつ何をするのかを決めるのは自分」という捉え方を

徹底させてしまったようなのです。

 

決定権については前にもしょうかいした

『決定権を誤解する子 理由を言えない子』という

本にくわしく説明されています。

 

決定権を誤解したまま育つと、

「食事だから席に着きなさい」「雨が降りそうだから家に入りなさい」と

いった大人の言葉も、いちいち「意地悪で言っている」

「(自分が)嫌いだから言っている」と悪意に捉えて

本人の中で定着させてしまう可能性があります。

 

『決定権を誤解する子 理由を言えない子』にこんなことが

書かれています。

 

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子どもは、一歳後半から「~ちゃんの!」と主張しだします。

そう主張しながら、自分と他者の違いを意識していくのでしょう。

ところが、「自他の区別」が進まず、所有や役割への認識が

曖昧なままの子がいます。

それが決定権への思いもよらない誤解へと進みます。

その誤解が「わがまま」「自分勝手」

「人の話を聞かない」といった姿へとつながることがあるようです。

なお、子どもの要求はなんでも受け止めるという姿勢。

あるいは説明しても理解できるはずがないという大人の思い込み。

これらが決定権への子どもの誤解を根強いものにする

要素にもなります。


   『決定権を誤解する子 理由を言えない子』

    湯汲英史 小倉尚子 かもがわ出版

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虹色教室では子どもたちが何をやりたいのか自分で決めて

ものごとに能動的に関わる姿勢を育んでいます。

子どもたちにそうした環境を用意する一方で、

所有や役割に対する認識が十分育っていない子が、

決定権を誤解して生きづらさを抱えることがないよう

気をつけてもいます。




 

 

 

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とてもよい関わりをしているのに、子どもの困った行動が増えてくる時に

2017-10-30 08:26:03 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子
先日、ユースで初めて出会ったY太郎くんのお母さんから、こんなコメントをいただきました。
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ユースホステルでは、ありがとうございました!1年生のY太郎の母です。

Yは、家に帰ってすぐ、玄関で工作を広げて、ユースでの「家」の続きを作っていました。(三階や滑り台をつけたり、住人の虫達を作ったり)

はさみを新幹線の中に忘れてきてしまい(新幹線の中でも作っていたので)、
私のはさみを借りにきたのですが、間もなく夕飯の時間だったので、奈緒美先生に教えていただいた「交換条件」をやってみることにしました。

「もうすぐ夕ご飯だけど、ご飯ができたらやめれるかな?すぐごはんに来れるなら、はさみを貸してあげる。ごはん食べ終わったらまた続きをしてもいいよ。でも、ごはんに来れなかったら、はさみは返してもらうよ。」
と言ったら、「わかった!すぐごはんに来れる!」と元気な返事。

いざ「ご飯だよ」と呼びにいくと、案の定、「ええ~~まだ、ここのところだけ作ってから!ちょっとだけ!」(といって「ちょっとだけ」で済んだためしはない)と言うので、
「じゃあ、はさみは返してもらう」と言ったら、何かにとりつかれたかのようにかんしゃくを起こしましたが、私もその圧力に負けずに、
「おまけはしない。一歩も譲らない。」という態度で臨んだら、苦痛に顔を歪めながら、私の腕にからみついたりひっぱたりしていました。

先生がおっしゃっていた「体が辛い」んだな、と思って、「ギュっとしてほしい?」と聞いたら「うん」というので、
強くギューっとしたら、切り替えて、無事、夕ご飯にすることができました。

その後は、どういうわけか突然おりこうさんになって(!)自分から「明日の学校の準備をしなくちゃ!」といつになくテキパキと「やるべきこと」をやっていました。

Yの困った態度は、私の今までの接し方も原因、とおっしゃっていましたが、具体的にどういうところか聞きそびれてしまって、今度お聞きしたいと思っているのですが、上記のやりとりを通じて、Yに「我慢できた」体験を、今までさせてなかったな、と思いました。

今までは「なぜやるべきなのか、やらないとどうなるのか」説明させたり、考えさせたりして、でもやっぱりやらない姿に私がイラ立ちつつも
「(危険なことや人の迷惑になることでなければ)本人がそれを選択するならそれで困ればいいや」とほうっておき、
結果、本人が困った状況に直面してかんしゃくを起こし、
かんしゃくを起こされるのが私はストレスで、「だから言ったのに!」と責めたり嫌味を言ったりして自分のストレス発散・・・というのを毎日年中、予定調和のように何百回と繰り返して、
でもいつか気づくだろうと半ば諦めつつ、でも、こんな対応は本当は良くないんだろうなともやもやしつつ、その状況に留まっていました。

私は、本人が考えて、自制心を持って選択できるようになってほしいと思っていたのですが、
Yは「交換条件」でギュッと圧力をかけて強制してでも、「やりたいことよりもやるべきことを優先できた」という成功体験を積ませてあげた方がよかったのだな、と思いました。
本当は、Yもその方が気分がよくて、そういう自分になりたいんだな、でも、体がついていかないんだな、と。

それからYは、奈緒美先生とのやりとりに、いたく揺さぶられたようで、帰りの新幹線の中で突然(ずっと考えていたんだと思います)
「オレは、ああいう先生は大っキライなんだよ!」と言い出したので、「どうして?」と聞いたら、
「★くん(同じ部屋で仲良くなった1年生の男の子)も同じことしてたのに、僕にだけ注意するっていうのがおかしいんだよ!それに、わたあめ作りたいって言ったのに、作らせてくれなかったから、嫌だった!」と怒り心頭、思い出し泣き。
(わたあめ製造機本体は作らせてもらっていましたが、その前にみんながやっていた、ストローで綿を巻き取るところができなかった、やりたいって言ったのに、僕のことを呼んでくれなかった!ということです)

お風呂の件に関して、私が「★くんは、先生が、お風呂での大事な話をしているときに、ちゃんと先生のお顔を見て、お返事していたよ。でもYは、そっぽを向いたり別のことをしたりして、ちゃんとお返事していなかったよね?ろくに返事もしない人を信用できる?」
と言ったら、「まあ、それはそうだけどさ。」と認めつつ、「でも、僕が、お風呂で走らないって言ったのに、信じてくれないのは、バカなんだ!」と言っていました。

「それに、僕は、お風呂で走らなかったんだ。そしたら、普通、褒めてくれるよね?褒めてくれないなんておかしいんだ!」
と言い出したので、「お風呂で走らないのは、当たり前のこと。褒められるようなすごいことではないよ。」と言ったら、
「まあ、そうか」と納得していました(笑)
(Yは、「当たり前のこと」がとにかくできないので、帰ってから手を洗った、というだけのことでも、私は感動してしまって「すごい!帰ってすぐに手を洗えたなんて!すばらしいね!」と、定着させたさもあってつい褒めちぎってしまうので、そのせいで、勘違いするようになってしまったのでしょうか・・・)

それから、「先生がやることを決めるってドスドス言ってたのが嫌だった!」と夜も怒っていて、次の日の朝も、
「僕は、こういうのがいいんだよ。みんなに何やりたい?って聞いて、みんながやりたいことを言って、それで、
手をあげて一番多かったのをやる、っていうのがいい。」というので、
「そうなのね。でも、虹色教室では、先生がやることを決めるんだよ。それが嫌なんだったら、もう行けないね。」
と言ったら、「でも、僕、あの先生好きだから、また行きたい。」とのこと。

これだけ悪態をついておいて「好きだから」って、、、と目が点になってしまいますが、先生という立場の人を「好き」ということは稀なので、本当に好きなんだと思います。

「また行きたい!また行ったら、僕が嫌だったっていうことを、先生にガツンと言って、思い知らせる!そのあと、楽しむ!」と、なんだか都合の良いことを言っていました(^^;)

先生に「ガツンと言って」、そのあと、どうなるのか、Yがそれを通じて何を感じるのか、とても興味があります。

Yが変わるには「時間がかかる」ということで、ごくたまに単発で参加させていただいても、難しい、ということは私にも理解はできますが、私が奈緒美先生に相談させていただいたり、先生のYや他のお子さんへの対応を見させていただいて、私の対応が変わることで、その後の長い、Yの毎日が変わるのは、すごく違うだろうな、と感じます。

今回、私のとりとめもない沢山の相談に、温かく、辛抱強く、本当に丁寧にお答えいただいて、本当に、感謝してもしきれません。

一人一人の個性や状況に合わせたレッスンを組んでいらっしゃる中で、Yにぴったりの機会は少なくて難しいということ理解しましたが(そもそも人気で先生のお体は一つ、ということも・・・)、Yにとっても、他のメンバーのお子さんにとっても「はまる」レッスン機会がありましたら、地球の裏側からでも駆けつけて参加させていただきたい気持ちです。

長文申し訳ないのですが、先生に聞いていただきたくて・・本当にありがとうございました!
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紹介「自発的にその子の喜びを追及させてあげることが学力を伸ばす」

2017-10-29 20:42:50 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

Follow your bliss

のtamakiさんがこんな記事を書いておられます。

自発的にその子の喜びを追及させてあげることが学力を伸ばすーー共有型しつけのこと

とても共感しました。


 


 

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算数の問題にみんなで熱中 ♪

2017-10-28 21:57:19 | 算数

 

 

小学3年生~小学5年生の女の子4人の算数の学習時間の様子です。

学校で『変わり方調べ』という単元を学んでいる子がいたので、みんなで、

それをより応用させた『規則性と推理』の中学入試問題に

チャレンジすることにしました。

 

「西暦2008年2月11日は月曜日です。

西暦2007年2月11日は何曜日でしたか。」

といった問題や、

「積み木を1段目は1つ、2段目は4つ、3段目は9つと積んでいきます。

5段になったとき、使われた立方体の積み木は何個ですか」

「10段になった時、使われた積み木は何個ですか」

といった問題です。

 

意欲的に取り組みじっくり考える姿、パッと見たところ、尻込みしてしまいそうな

抽象的な内容であっても、「ああ、そうか」「わかった」と理解していく姿に

これまで蓄積してきた経験や培った知恵の痕跡を感じました。

 

子どもが間違った問題は、具体物を操作しながら、

みんなでアイデアを出しあって解いていきます。

いったん、こうした時間を楽しめるようになると、

 「ええ、どうしてうまくいかないの?」とひとりで解く時はイライラしたり

不安になったりする展開も、

「どうして?」「なんでかな?」という笑いが漏れたり、

我こそは正解に近づいてみせると極限まで集中力を発揮したり

する機会となります。

 

今回、4人が頭をひねっていたのは、

こんな問題でした。

 

ある缶入りジュースは、空きかん6本で、新しい1本と交かんしてもらえます。

次の問いに答えなさい。 <金蘭千里中>

①60本買えば、最高で何本飲めますか。

②300本飲むには最低で何本買えばよいですか。


 

60÷6=10 60+10=70 70本とした

Bちゃん。

「間違っているよ」といわれても、どう間違っているのか

ピンときませんでした。

そこで、60個の積み木を用意して、

ジュースを飲んだということにして、6本ごとに1本のジュースと

交換していきました。

他の子らも、ジュースの交換に大はしゃぎで参加していました。

60本全部飲み終えたとして、それをすべて交換すると、10本分のジュースを

もらえるから、合わせて70本。

それのどこが間違っているのか、納得できない様子で

考え込んでいた4人は、

じばらくして、「あー!!」「ああー!」と「わかった!」とうれしそうな

声をあげはじめました。

「交換して、もらった10本のジュースのうち、6本分をもう一度交換できるね」

と。「71本!」とのことでした。

 

 見たことのない記号の規則を推理して、計算していく問題や、

ご石の数を推理する関西学院中の問題もとても面白かったです。

 

トップクラス問題集4年生の178ページ、179ページの

問題です。算数が好きな子なら3~6年生のどの学年の子も

楽しく解くことができる問題なので、おはじきなどの小道具を用意して、

家族でチャレンジしてみてくださいね。

こうしたパズルに大人と子どもが楽しみながらチャレンジすると、

初めは、小道具を使って考えさせて、

次第に紙に絵図を描きながら考えていく作業に親しめるよう

導いていくことができます。

 

下の写真は、絵図を描きながら算数の解き方を相談する他のグループの子たちの写真です。

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考える力を育むブロック遊び

2017-10-27 21:15:31 | デュプロブロック

 

ブロック講座でのひとこま。

2歳児の親御さんたちのグループで、

穴を利用して、さまざまなしかけを作る方法を学んでいた時のこと。

 

「『穴を棒でふさいで、棒を動かすことで小物が下に落ちる』というシンプルな

しかけで子どもが熱心に遊びだしたら、次はどうしますか?」とたずねました。

すると、参加しておられたパパさんが、こんな面白いおもちゃを作っていました。

さまざまな方向から差し込まれた棒を

上から順番に引きぬくと、ビー玉がだんだん下におりてきます。

そこの娘ちゃんが、不思議そうにしかけを覗きこみながら遊んでいると、

赤ちゃんが興味しんしんに近づいてきて、引っ込んだり出てきたりするブロックの棒

を触りだしました。

棒が引っ込むと、穴に指を入れて取り出そうとする姿に

一同、大笑い。

 

 

こちらは2歳のBくんとお母さんの作品。

棒を入れる穴のサイズが少し大きいだけで、

それまでにない面白い動きが生まれていました。

お母さんが上の穴からあひるを入れると、

Bくんが棒を押す時に、あひるが棒に乗って出てくるのです。

このしかけで『ハト時計』を作ることができるかもしれませんね。

 

最初のシンプルなアイデアを、知恵を絞って

少しだけ発展させるようにして遊ぶと、子どももいっしょになって

考えるようになっていきます。

ちょっとしたアクシデントも知恵を使う好機です。

上の写真は、最初、開閉する扉がついた

駐車場だったのですが、Cくんが入口を黄色いブロックで埋めてしまいました。

これでは車を入れることができません。

でも、これを見た時、わたしは面白いアイデアを思いつきました。

先っぽにCくんが埋めた黄色いブロックの形をつけた

鍵を作ると、「鍵をしめると、ドアが開閉できない」「鍵を開けると、扉が動くようになる」

という遊びができるな……と。

こんな風に、「中に入れない」という困った状況も、創造的に解決する姿を見せると、

子どもは子どもで、新たなアイデアを試してみようとします。

 

ブロック遊びをする時は、「子どもに作り方を教える」のではなく、

「子どもといっしょに知恵を絞ることや問題を解決することを楽しもう」という気持ちで

関わるのがいいかもしれません。

平たいブロックの板も、板に乗せる向きによって

たちまち立体的な作品になります。

階段をつけたり、エレベーターをつけたりすると、

子どもは空間を自在に使って遊びだします。

荷物を引きあげる道具も取り付けました。

 

「3階から2階に下りるのはどうすればいいでしょう?」と相談をいただいたので、

らせん状の階段を作る方法を見ていただくと、

思わぬ解決法があるもの……ととても面白がっていただきました。

空間を複雑に使った作品は、遊びをわくわくするものにしてくれます。

子どもは自然に階段や家具や入口などを付け加えるように

なると思います。

 

考える力を育むブロック遊び 2

 

考える力を育むブロック遊び 3

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「なぜ?どうして?」と問うことが少ないので心配です。

2017-10-26 19:45:55 | 幼児教育の基本

過去記事です。

 

コメント欄で次のような質問をいただきました。

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こんにちは。子供について心配なことがあります。

それはあまり「何故?」「どうして?」と小さい頃から問わないことです。

私もそうだった気がします。そういうものだと受け入れてしまうのです。

これでは思考することが苦手になるように思います。

親がどのように導けばよいでしょうか?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「びっくりした」「ふしぎだな」「面白いな」 と感動する体験がたくさんあるほど、

子どもは、「どうして?」「なぜ?」と問うようになるように思います。

 

また、親子で「どうなるかな?」「こうなるんじゃない」「次は?」と予測したり

推測したりするおしゃべりが多いと、

「えっ?どうして?」という気持ちが生じやすいです。

 

たとえば、「今日、○ちゃんと夜ごはん食べてる時、お空にお月様来てるかな?

あそこらへんかな?」など話していたとすると、子どもは「お月様、空にいるよ。

夜だからいるよ、きっと」と答えるかもしれませんよね。

でも、実際、夜になって空を見上げると、月が見えなかった時には、

「どうしてお月様いないの?」

「今日は、曇ってて雲がたくさんあるから隠れているのかな?」

「どうして隠れているの?かくれんぼしているの?}

「どうしてかな?」といったおしゃべりにつながるかもしれませんし、

しょっちゅう夜空を気にかけるようになると、

「どうしてお月様の形はいろいろなの?」「だれか食べたの?」

「ごっつんってして、へっこんだの?どうして?」といった質問が

出てくるかもしれませんよね。

 

下の写真のような電車や駅を作って遊んでいる場合にも、

子どもが電車の上に人形を乗せた時には、トンネルにぶつかるかな?

ゴツンってするかな?」などと言うと、ヒヤヒヤしながらそれを見守ったあとで、

「あれ、ぶつからなかった~どうして?どうして?」と

親御さんが不思議そうにしていると、

子どもが「きっと、(トンネルが)高いから」などと答えることでしょう。

そんなふうに「どうして?」を口にして遊ぶことが多いと、

子どもから「どうして?」という疑問もよく出てくるようになると思います。

 

 

↑ ひもをひっぱると、あんぱんまんがぴょこんと飛び出す仕掛け。

こうした動きのあるブロック作品や工作作品は、

子どもの「どうして?なぜ?」という気持ちを育みます。

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2、3歳の子の算数レッスンの様子です

2017-10-25 20:18:07 | 算数

2歳3ヶ月のAちゃんと3歳0ヶ月のBちゃんが算数を学んでいる様子です。

この時期の子たちは、ひとつひとつの椅子に人形をひとりずつ座らせたり

乗り物に人形を一体ずつ乗せたりする活動が大好きです。

 

イヤイヤ期の真っ最中のAちゃんは、「ここに座りたいよー。いやだよう!」と

人形に駄々をこねさせていました。

人形たちを並ばせたり、アイスクリームを配る真似をしたりして遊びました。

 

数えるのが楽しくてたまらい様子のAちゃんとBちゃん。

 

 <もう少し大きな子たちと>

3つと5つを見せて、

「どちらがいくつ多いかな?」と問いかけると、

多い方を指さして、「5」と答える年長児はけっこういます。

 

「どちらが多いのか」「多い数はいくつなのか」はわかっても、

「ちがいはいくつ?」を理解するのには、時間がかかる子がいます。

 

教室で幼い子たちとしている「ちがいはいくつ?」に気づく

遊びを紹介します。(人形はなんでもOKです)

 

子どもに、「手を広げて指で5を作ってね」と言います。

「3びきのハムスターと★ちゃんの5の指、どちらがいくつ多いかな?」と

たずねます。

たずねているとはいえ、答える必要はなく、

「確かめようね」とハムスターを指先に1ぴきずつ

つけていきます。

 

「★ちゃんの指の方が、2多いね」と言いながら、ハムスターがいない2本の指先を

「1,2」と数えながら押します。 

 

他の数でもしてみます。ハムスターの方が多い場合、

指の先にいないハムスターの頭を押して、ちがいはいくつか数えます。

 

 

幼い子たちとする算数遊びをご覧になりたい方は

http://nijiiroonline.moo.jp/senden/

のサンプルページに飛んでみてください。

年齢別コーナーの「2歳児」のページは

全て見ていただくことができます。

 

 

 

 

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自分で設定した課題で意欲満々♪

2017-10-24 20:26:17 | 算数

年長のAくんの算数レッスンの様子です。

 

1から10までの数の木の棒を並べてから、

「木の棒のすべてが10になるように数の棒を足していく」

 という課題をしてもらうと、

Aくんは、9の上に1を乗せ、8の上に2を乗せ、

7の上に3を乗せ……という具合にどんどん10を作っていきました。

それから、棒を1本ずつなぞりながら、

「じゅう、にじゅう、さんじゅう、よんじゅう……ひゃく!!」と数えおわりました。

 

その後、Aくんは、

「ひゃくじゅう、ひゃくにじゅう……」と10の棒を作っていきました。

 

途中で、Aくんの妹のBちゃんが、おもちゃのレジの中にあった

木製の1000円をAくんのところに持ってきたので、

「これは1000よ。100よりもっと大きい数」と教えると、

Aくんの心に、

「Bちゃんの同じ、1000にしたい!」という強い思いが

生じました。

そこにあった積み木を全部10ずつ積み上げましたが、

全部で198でした。

どうしても1000にしたいAくん。

 

そこで、教室にある100を認識する教具(キッチン用の100円グッズを使って作りました)を総動員して、1000を作っていくことにしました。

Aくんは自分発で「やりたい」と言い出したことだからか、

最後まで熱心に数え上げていました。

 

 

 

 

絵を描く虫の人形で遊ぶAくん。

「2本ならどうなるの?」「3本ならどうなるの?」と

試していました。

Aくんのビー玉コースター作りの様子です。

Aくんがやりたいことというのは、ビー玉がぶつかると、

写真中央の黒い棒が光ることと、小さい竹とんぼのようなものが

ひもを引っ張ると回転すること、エレベーターがついていること、

などでした。

黒い棒は、いらなくなったものの部品の一部で、プラスチック部分がすりガラス風に

なっていて、中は空洞です。

この内部に、ぶつかると光る仕組みを作るとなると

年中のAくんにはまだ難しいので、100円ショップの自転車の振動ライト

のキャップをはずして、棒の中に入れました。(押し込んだだけです)

 

↓物がぶつかると、こんな風に光ります。

 

他の部分も、Aくんははりきって作っていました。

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幼い子の創造力や思考力を引き出す手作りおもちゃ

2017-10-23 21:49:30 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

乗り物好きの子と遊ぶ時、段ボール箱がひとつあると、

遊びの世界が豊かに広がります。

段ボールの側面に穴を開けるだけで、子どもは

ミニカーや列車のおもちゃを出し入れして遊びます。

天井面に穴を開けて、

ペットボトルと切ったものを刺し込むと、

そこから入れたビー玉やおはじきをトラックにつぎ込む

ことができます。

 

サランラップの箱のふたを切って、(ギザギザの刃は取り除きます)

段ボールの横に貼ると、車用のスロープになります。

 

こうしたおもちゃは幼い子の創造力や思考力を引き出します。

さまざまな方向から物を眺めたり、

自分で穴を開ける位置を考えたりできます。

箱をもう一段加えて、箱にひもを取り付けただけの

簡易エレベーターを取り付けて遊ぶのも

面白いです。

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本当のやる気(内発的動機づけ)に火をつける

2017-10-23 08:54:20 | 通常レッスン

 教室では、子供の内発的な動機づけに火がつくように、常に環境に気を配っています。

内発的動機づけとは、好奇心や関心など自分自身の内からなる動機づけです。

効果は長期的で創造的な領域に関して効果を発揮しやすいです。

一方、外発的動機づけとは、外からの報酬からなる動機づけです。効果は短期的ですが、

強い関心や好奇心がない領域に関しても有効に働きます。

 

Deci と RyAn自己決定理論によると、

本当のやる気(内発的動機づけ)は、次の3つがもとになっていると指摘されています。

 

 

<1> 自分でやりたい。

自分で選んで、行動したいという欲求

自律性(自分で考え、選択し、行動することです)

自己決定感(人にやらされるのでなく、自発的にやりたい)

 

<2> 自分にもできる 

有能感 自己効力感(自尊心とは異なります)

自分に目標を達成する能力を得たいという欲求 がんばれが環境が変わるという思い

 

<3>関係性

他者と交流し、他者から重用され、受け入れられているという思い。

他者と結びついていたいという欲求


内発的な動機づけのために気を配っているといっても、こればかりは、

それぞれの子の心次第、個性やその子のタイミングによりますから、

できるだけそうした状態が起こりやすくなるよう工夫しているという程度です。

でも、そうしたことを意識して環境を作ることで、

最初に期待した以上に、やる気が子供たちの間で飛び火することが

たびたびあります。

 

内発的な動機が生じるには、その領域への子供自身の興味や関心

必要です。

子供の興味や関心に火がつく瞬間というのは、

大人からすると物足りなく感じたり、遠回りに見えたり、カオスに思えたりする

場合がほとんどです。最初は小さなこと過ぎて、何が子供を夢中にさせているのが

原因がわからない方もよくいます。

 

今年のユースホステルのレッスンでは、こんな時に子供の意欲が高まりました。

 

<1> 足りない。なくなりそう。ほんのちょっとした不安感。

もしかして自分の分がないかもしれない……とちょっとした欠乏感や

危機感を感じたとたん、子供が急にその対象に魅力を感じて、

やりたがることはしょっちゅうあります。

「べつに~めんどくさい」と毒づいていた子も、

自分の分がないかもしれないとなると、必死になって飛びつきます。

また、子供の数に対して、物が少なめで、

「やりたい!やりたい!」と声をあげないと

自分の番が回ってこないかもしれないような状態を一度でも経ると、

次から真剣に取り組みだします。

今回のユースで、ベイブレードとタイマーを持って行って

ベイブレードの回転持続時間を計算で求める練習をしました。

ベイブレードにチャレンジしたい子たちは、幼稚園の子も

積極的に時間の計算にできるところまでチャレンジしようとしていました。

そうするうちに、最初はベイブレードを上手に回すことへの興味から

出発していましたが、時間の計算をマスターすることに強い関心を持った子も

何人かいました。

 

<2> 子供同士の盛り上がり

子供同士の関わりが、いつも励ましあい、認め合える温かいものになるよう

気遣っていると、友達と和気あいあいと取り組む楽しさや

友達と協力しあってチャレンジする面白さで、算数の学習も大いに盛り上がっていました。

 

 ゲームの作り方や遊び方学び方は、虹色算数オンライン教材

くわしく紹介しています。

 

<3> 自分で作る


<4> 感動 美しさ

五感を通じて、感動を味わったり不思議を感じたりする時も、 

好奇心や関心が高まります。

下の写真は光で遊んでいるところです。

部屋中に輪ゴムをはりめぐらせて光遊びをすると、 まるで蜘蛛の巣の上で

遊んでいるような錯覚に陥りました。

幻想的な美しさに、その場に集まった子供たちはうっとりしていました。

 

 

<5> 自分の好きなこと、得意なことに没頭する

自分が好きなことに全力投球すると、自分の能力に対する自信がみなぎってきます。

子供が自分の有能感を感じている時に、ちょうどいい課題を与えると、

それまではちょっとしり込みしていたことにも取り掛かる

ようになる子が多いです。

 

 上は「くるくる回転する棒」と「回転させると光る」しくみ。

作った子たちは、お互いに意気投合していました。

 

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