お母さんを困らせてコントロールすることが遊びのメインになってしまう 2
の続きです。
子どもの関心がお母さんを困らせてコントロールすることにばかり向かないようにするには
どうすればいいでしょう?
わたしは次のようなことが大切だと思っています。
◆ 子どもが自分で選ぶ前に、「あれしたらどう?」「これしたらどう?」と誘わない。
子どもが自分から興味を持ってやりはじめたことをそっとフォローする。
2歳代の子は「自分で!自分で!」ととにかく自分でやりたいという気持ちが強いです。
それなのに、自分のすることをしょっちゅう先取りして決めてしまうお母さんの声は、
イライラを溜めるもとになるかもしれません。
それにこの年齢の子は、自分が興味を持って始めたことには
長い時間取り組めるけれど、他人に勧められたことだと
あっという間に飽きていまいます。
お母さんが子どものすることを勧めてばかりいると、飽きっぽく
活動が持続しない困ったちゃんになっているのをよく見かけます。
◆ 子どもが選んだもの、考えたことが、大人の目から見るとつまらないものに見えても
軽くあしらわない。
子どもは価値がなくても、見栄えが悪くても、
自分が選んだものが好きだし、自分が作ったものが好きです。
それらはその子の分身のようなものです。
自分の考えたアイデアはすばらしいものだと思うし、自分が決めたことをできるだけ実行してもらいたいもの。
おしゃれで洗練されたものが好きなお母さんのなかには、
子どもの持ち物は何から何までハイセンスなものを選んで与えている方がいます。
2歳でしたら、お金を出して購入するものが全てお母さんの好みになってしまうのは仕方がないとしても、
お母さんのセンスにするとつまらないものでも、その子が自分で選んだものや作り出したものを
軽く扱ったり、「こっちのがいいよ」とすぐに大人のよいと思うものと変えてしまったらいけない
と思っています。
その子の「好み」がどんなものでも、尊重してあげることが大事です。
すべてをお母さんの趣味で覆われてしまったら、子どもは自分がなくなって
お母さんに自分の中に侵入されているように感じます。
◆ 子どもの頼みは素直に聞いてあげる。
子どもが「お母さん~して」と頼むと、即座に「自分でしてごらん」と返す方がいます。
「お母さんあそぼ」と言ってくる時も、
「後でね」と即答する方も。
子どもがきちんと頼んできた時に、素直に聞いてあげていると、
わざわざかんしゃくを起こして意見を通そうとせずに、
大人を信頼して言葉を使って気持ちを伝えてくるようになります。
小さい要求に対して無視したり、取り合わなかったりすることが多いと、
大騒ぎしては自分の我を通そうとするようなることがよくあります。
「いい子にしてていねいに頼めば
ちゃんと聞いてもらえた」という体験をたくさん積ませてあげるようにします。
◆ 「そんなことしたら、もう帰るよ」など脅し言葉は使わない。
脅し文句は極力使わないようにします。
◆ 2歳児でも叱ることは大切ですが、大人の力で子どもを圧倒させるまで
叱らない。子どもが感情を失ってボーッとしていまうほど叱らない。
一生懸命子育てしていて、いつも優しいいい親でいようと思っている方が、
がんばりすぎて爆発すると、2歳児さん相手でも
子どもが圧倒されて感情を失うまで叱りつけてしまうことがあるようです。
そうした叱り方をすると、子どもはお母さんが優しく接してくれている時も
不安を感じるのか、お母さんの怒りが爆発するまでしつこく嫌がらせをするように
なることがあります。
完璧な親を目指そうとしないで、普段から適度にガス抜きをして、叱る時は叱り、
子どもへの態度が極端になりすぎないように気をつけるといいかもしれません。
◆ 子どもに月齢以上のいい子を期待したり、
お友だちといつも仲良くすることを望んだりしない。
子どもにその月齢以上にいい子にしていてほしい、という願望が強いお母さんにお会いすると、
子どもが常にお母さんの目を気にしてちょっと緊張しているため、
いい子にしていた態度が崩れる時には、極端なほど乱暴になったり、攻撃がお母さんに向かったりするのを
よく見かけます。
◆ 子どもの遊びにできるだけゆったりと付き合うようにする。
3歳以下の子は大人がゆったり遊びに付き合ってあげないと、遊びの世界がなかなか広げられません。
遊びが広がらないと、自分でイメージできることや、自分の身体や手を使ってできることが少なくなるので、
おもちゃや物や遊具を相手に「コントロールできた」という
満足感がなかなか味わえません。
すると、叩いたり、かんしゃくを起こすだけでフィードバックが返ってくる
お母さんをコントロールすることにばかり関心が向かうことがあります。
◆ 「先生に教えてもらいなさい」「先生に聞きなさい」など
本人が考える時間も与えずに、誰かに教わるようにしつこく勧めない。
お母さんによっては、
「先生に教えてもらいなさい」「先生に聞きなさい」といった言葉を
しょっちゅう子どもにかける方がいます。
子どもが自分で試行錯誤して考えている最中にも、繰り返し「先生に……」と
指示を与えているのです。
そうした「先生に教えてもらいなさい」という言葉は、
「あっちへ行きなさい。お母さんをわずらわさないで」というメッセージのようにも
「自分で考えてはダメ。あなたには考えることができません」というメッセージのようにも
聞こえることがあります。
受動的で依存的な態度を育てるので、
自分の中に聞きたいことが生じて、「先生に教わりたい」という気持ちで
子どもが自発的に聞きに行くまで、不必要な指示をしょっちゅう与えない方がいいと思っています。
干渉しすぎない。保護しすぎない。
見守れることは、見守って待つことがとても大切だと思っています。
先生がご指摘されている通りの悪い例に、見事。すべてあてはまっています。
先生のブログで、ずいぶん私も変わったと思っていたのに、まだまだですね。
もっとゆっくりと接してあげたいと思います。
さっそく記事。出力して、いつも見えるところに
貼っておきたいとおもいます。