虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

子どもとの間で生じる『力のゲーム』から抜けるには? 3

2015-01-31 20:45:33 | 幼児教育の基本

子どもとの間で生じる『力のゲーム』から抜けるには? 1

子どもとの間で生じる『力のゲーム』から抜けるには? 2 の続きです。

 

前回の記事でAくんとわたしとのやり取りでわかるように

Aくんは衝動的で自己中心的な性質ではありません。

周囲の空気を読んで慎重に自分の出方を決める自分を抑えがちな子です。

絵が上手なAくんは、園のお友だちから「○○の絵を描いて」と

頼まれることがよくあって、

もう絵を描くのをやめて遊びたいのだけれど、

絵を描いてって言われるから描いていたら

あんまり遊べなかったとがっかりした様子で口にすることがあるそうです。

 

そんなふうに自分を抑えがちな子が、ある時には手がつけられないほど

大泣きしてみたり、あれもだめこれもだめと駄々をこね続けることは

よくあることです。

普段ストレスを溜め気味なので、神経が疲れきってしまうことも

あるでしょうし、もともと過敏な性質だから、周囲の空気に気にして

慎重に振舞っているとも言えるでしょう。

また、こうしたタイプの子の中には、ちょっとしたきっかけで、

過去の嫌な出来事をどっと思いだしてしまう子もいます。

ですからAくんが寝しなにわざわざけんかをふっかけるような真似をして

それをエスカレートさせていくのは、

身体に溜めこんでしまったネガティブなものを吐きだす必要があって

そうしているのかもしれません。

 

ただ、そうとばかりも言えません。

Aくんは内気で他人に対して遠慮がちな子で、

頼まれごとでは相手にあわすことが多いですが、

その一方で、「自分はこうしたい」というイメージが非常に

はっきりしている子でもあります。

毎回、教室では、多少の反対には屈せず、どんなに手間をかけて説得してでも、

自分の意見を通そうとするAくん姿があります。

Aくんは、「これにする?あれにする?」といった選択肢を提示されることを

好まず、自分の中の「こういうことがしたい」を口にするし、

それはとても独創的で、新しさが感じられるものです。

以前、教室で部屋を暗くして影絵や光の実験をするのが流行った際も、

一番最初に「こういうことがしてみたい」とアイデアの火を灯したのはAくんでした。

日常の中で、Aくんの感受性に「これは面白い!」と響いたものを、

どのようにしたいのか、何が必要なのか、どんな手順でできそうか、

誰に何を頼めばいいのかをじっくり練っていて、

今なら口にしても大丈夫そうだという時に、こんなに物静かな子の中に

よくこれだけ言葉が詰まっていたものだと驚くほど、

ああだこうだと事細かに解説し始めるのです。

 

次回に続きます。

 

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大阪駅の魅力 3つ

2015-01-31 19:05:45 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)

先日、教室の子どもたちと大阪駅に行ってきました。

正確には、子どもたちが電車で帰るのに大阪駅まで付き合いました。

この後、私はいきなり高い熱が出て、インフルエンザにでも感染したのかと

心配したのですが、ただの風邪だった模様。

(もしこの日、風邪が移ってしまった子がいたらごめんなさい。)

今は全快しています。

 

大阪駅まで子どもたちを見送った理由は3つ。

ひとつは、「化石探し」を手伝うこと。

うにょうにょしたカエルの卵のように見えるおそらくサンゴの化石。

壁一面がこんな感じ。

子どもたちは、すっかり化石通になって、

「あっちにもビリビリがある」「こっちにぐにゃぐにゃがある」

「こっちに貝の四角いみたいな丸いみたいなのがある」と大騒ぎでした。

 

もうひとつの見どころは、電車のおでこ。電車の背中。

ちょうどめずらしい電車が到着したので、

みんなで「電車を上から見たらどんなだろう?」と覗きこんでいるところです。

残念ながら、シャッターチャンスを逃しました。

3つ目の魅力は、エレベーターのしくみが見えるガラス張りのエレベーター。

2階では、「エレベーターの頭の上を見よう!」と覗きこみ、

透明のエレベーターに乗って1階に下りてからは、

「エレベーターのお尻を見よう!」と言って下から見上げました。

子どもたちは非常ボタンを見つけて大喜びしていました。

 

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好奇心のスイッチをオンにするには?

2015-01-31 09:30:07 | 幼児教育の基本
(過去記事です)
 
こんなコメントをいただきました。
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好奇心のスイッチオンになる瞬間・・・
ずっと待っていますが何だかまだまだの様子。
時間に余裕はあると思うのですが、追いかけっことかかくれんぼとか
体使う系の遊びばかり……
スイッチオンにするには種まきとして興味ありそうなものを
仕込む事も必要なのでしょうか。
そうするとつい教えたくなってしまって・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

興味や好奇心をスイッチオンにするには、
豊かな知的好奇心を刺激してくれる環境と子ども自身の自由が大切です。
管理や操作の多い環境では、好奇心や興味はしぼんでしまうからです。
それとは別に、好奇心のスイッチをオンにするちょっとしたコツを
紹介します。

少し前に教室の生徒たちとファミリーレストランに
社会見学に行ってきました。
子どもたちには、レストラン内で使われている機械を見つけたら
報告するように言っていました。

駐車場の券売機
ガチャポン
電気
入り口のセンサー
注文を受けるときの小型の機械
お店の人を呼ぶためのブザー
大型の薄型テレビ
ドリンクバーのさまざまな仕組みの機械
ロールブラインド

など子どもたちは、次々見つけて教えてくれます。
そうしたときに、見えないような位置にある隠しカメラなどにも
すぐさま気づく子がいます。
そうした能力は日ごろ学校などでは評価されにくいものです。
落ち着きのなさや気の散りやすさと取られていることもあります。
すかさずそうした観察力を褒めていると
子どもの取り組みに対する意欲が変わってきます。
ただ機械探しが次の段階の興味へと高まっていきます。

自分の本来持っている良い資質を正しく評価される

ということは、子どもが世界と知的な部分で関わっていく上での最初の
突破口となります。

例えば大人でも、「文句が多い、苦情が多い」という人は裏を返すと
「細部にいたるまで目が行き届く、改善改良点に気づきやすい」
という良い資質を持っていたりしますよね。
まずその良い性質を人からきちんと評価される、自分で意識することをすると、
文句や苦情でブルーだった日々が、
完璧を目指して意欲的に仕事するという日々に変わっていくかもしれないのです。
子どもも同じで、環境も大事ですが、子ども内部の良い資質に注目して
言葉にしていく、意識させていくことが、
好奇心のスイッチがオンになりやすい資質をつくるように思っています。
 
ファミリーレストランに行った理由ですが、
科学館や博物館で好奇心のスイッチをオンにすることは誰でも
思いつくと思うのです。

でも日常のさまざまな場所で
先入観から、大人も子どももスイッチを切ったまま目の前のものを
ぼやっと見過ごしているのです。
真っ白い好奇心いっぱいの心で眺めるということはあまりありません。

だからこそ、子どもたちとは
道路にも、図書館にも、レストランにも、お家にも、
不思議や好奇心の基はあふれるほどあるんだよ、
隠れてるんだよ、ということを教えたくて、
ありきたりの日常のシーンを社会見学の場に選んだのです。
地下の通路を通るとき、「どうしてこんな通路を作ったのかな?
積み木で地下通路が作れるかな?」といった質問もしました。
都市にあるあらゆるものには作られた理由があり、機能があり、
作った人がいます。

当たり前の日常の風景に
好奇心のアンテナをいっぱいはって、自分の頭で考え、自己表現できる子
たちに育ってほしいなと思っています。
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子どもとの間で生じる『力のゲーム』から抜けるには? 2

2015-01-30 09:18:50 | 子どもの個性と学習タイプ

子どもの問題で、「こんな場合どうすればいいか?」と考える時、

どんな育児書も教育書もしつけ本も、

読み物として子育てについての最低限の知識を得て、

子どもに関する想像力を広げる分にはよくても、

実際、現実の子どもとの関係を改善するにはあまり役立たないものです。

子どもはそれぞれ個性的で、その子の問題は、

他の不特定多数の子どもの問題とちがうのはあたり前。

ましてや、親も環境も子どもの状態をどのように読みとるのかという

感受のあり様(ある親には「わがまま」と映る子がある親には「子どもらしく

いきいきした子」と映ります)もまちまちなのですから、

マニュアル的な対応がうまくいくはずがありません。

それならいったい何を頼りに解決すればいいのかというと、

その子との間に生じている問題をなら、答えは、「その子」にあると考えています。

 

話題をAくんに戻して、Aくんがどのような子か、

優柔不断な態度を取る理由は何か、ぐずる時のAくんの目的は何か、

解決の糸口となるものはないかを探ることにしました。

 

Aくんは争いごとを好まない温和なおっとりした性質の年中さんです。

Aくんのお母さんが私にAくんについて相談をしていた間も、

傍らで静かに遊んでいて、

話がひと息ついたところで、遠慮がちに笑みを浮かべながら、

「そろそろさぁ、いい?もう……」とだけ口にしました。

「そうね。ごめんごめん。Bくん(いっしょにレッスンをしている子)が

お休みだからお母さんとつい話こんじゃっちゃったわね。

もう話はお終いにして、レッスンにするね」と言うと、

うれしそうに大きくこっくりしました。

 

「Aくん。今日はどんなことがしたい?このところ、ほかのお友だちはどんなことを

していたかな……。そうそう、海賊船を作ったり、迷路を作ったり、光の実験を

したりしていたけれど……」。

私が言い終えるのを待っているようだったAくんは、控えめな口調で、

「あのね、先生、ぼくの話をきいて」と言いました。

Aくんの控えめな頼み方にあわせて、こちらも気持ちを落ち着けて、

「ちゃんと聞くよ。なあに?」と答えると、

Aくんはかばんの中からプラスチックの廃材を取りだして、

「これで、潜水艦が作りたいんだよ」と言いました。

「このところが、くるくる回るようにして、

本当に水の中に潜る潜水艦にするんだ」とのこと。

 

私が、

「潜水艦の見本がいるよね。これに潜水艦の絵が載っていたんじゃないかな……」

と言いつつ何冊か図鑑を引き出すと、

Aくんは、遠慮がちに、「先生、ぼくに選ばせて。自分で探したい」と言いました。

といっても、ピンポイントで潜水艦を探している風ではなく、

科学の図鑑をめくりながら、興味がわいた場面を指さしてはあれこれおしゃべりを

していて、最終的に私が差し出した『大図解21世紀大百科』の

『しんかい6500』を目にして、「それにする」と言いました。

マニピュレーターという深海生物などを採集するためのリモコンの腕の部分に

強く心を引かれたようです。

 

 

工作を始める前、Aくんは、

「あのね、先生。水に入るようにするから、プラスチックじゃないとダメだよ。

紙はダメなんだよ」と言いました。

「ペットボトルやプリンの容器があるよ。そうそう、油の空き容器も

水に濡れても大丈夫な潜水艦が作れるよ。作ったら、お風呂で遊べるね」と言うと、

「ダメだよ。無理だよ。だって、ぼくはまだ咳が出てるからお風呂に入れないから」

とAくん。そういえばマスクをしています。

「それなら、風邪が治ったら、お風呂で遊べるよ。だって、ずっとずっと

風邪引きのままで、ずっとお風呂に入れないわけじゃないでしょう?」

「うん。ずっとじゃないと思う。たぶん」

 

 

Aくんは普段は一から十まで自分で工作する子で、形やサイズなどは気にもとめずに

箱や紙をザクザクと切って思いを形にしています。

今回の潜水艦作りは、子どもには扱いにくい素材ばかりでかなり私が手伝うことに

なりました。

それでも一部始終、自分でやりたいAくんは、

穴を開けたり、ビニールテープで固定したりする部分は私に任せているものの、

どこにどんな形のものをつけるのか、マニュピュレーターはどうやって動かすのか、

スクリューをどうやって回転させるのか、細かいところまでこだわっていました。

途中で、Aくんは母体部分の油の空き容器に小石を入れたがりました。

「石を入れたら水に潜るから」と言うのです。

でも、教室にある小石は空き容器の口より大きくて、苦心して押し込もうとしても

ひとつも入りませんでした。

そこで前回のレッスンで色水を作ってペットボトルに入れた話をして、

「水を入れてみたらどう?口をしっかり封するなら、色つきの水を入れるのも

きれいだし」と言うと、

「水も石と同じみたいに重くなるね」と言ってとても喜んでいました。

 

 話の途中ですが次回に続きます。

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ファンシーショップの話

2015-01-30 08:37:05 | 初めてお越しの方

私の何でもありのお仕事のネタの記事読んでくださる方がたくさんいることに

気をよくして、もうひとつ。

 

子どもの頃、憧れていたもののひとつに『ファンシーショップ』があります。

千里山の駅前の坂道をのぼっていった先に、

こじんまりとしたサンリオショップができたのは、確か小学校中学年くらいの頃でした。

だれかの誕生会にお呼ばれすると、母から「プレゼント代」なるお金を預かって、

友だちと連れ立ってそこに足を運んだものでした。

当時のサンリオショップは、赤やピンクの女の子ワールドで隙間なく囲われた

穴倉風の店で、買い物すると、きれいな包装紙で包んでもらった上に、

プラスチックのグリコのおまけのサンリオバージョンとでもいったらいいような

ものを、プラ~ンと貼り付けてもらえました。

その安っぽいおまけ風のものに、何ともいえないお得感を感じたものです。

妹は、この店で香りつきティッシュのコレクションにはまってましたが、

買い物自体にさほど興味がなかった私は、いろいろ眺めた後は、

サンリオ新聞を購入して帰っていました。

小学生の私は、キティーちゃんのジュエリーボックスや、キキララのレターセットと

いったものに憧れるより、「こんなお店がしてみたいなぁ」という憧れる気持ちで、

店を細かくチェックしていたのです。

大人になって、わが子たちが小学生となって、えんぴつやノートを選びに

文具店に立ち寄るようになった頃、急に、この「こんなお店がしてみたいなぁ」

というファンシーショップに抱いた憧れが、胸に浮上してきました。

たまたまだんながリストラにあったので、これはチャンスとばかりに

「これから自営で食べていこう」と説得し、自宅のガレージを少しだけ改装し、

ママチャリに乗って、おもちゃや文具の問屋街まで仕入れに行きました。

仕入れ資金がないし、何が売れるのか見当がつかないので、

目もあてられないほど貧相な品揃えでスタートしたファンシーショップは、

たまたま、まだファンシー文具というのがめずらしかったため、

思いのほか売れました。

ダンナが仕入れてきた日には思わず絶句してしまった、初期のデザインの

セーラームーンの甚平や、変な犬のキャラクター消しゴムでさえ、

店頭に並べれば、完売する状態でした。

そこで、最初のうちは、3万円分仕入れて、5万の儲けなら、次は5万仕入れる。

5万仕入れて、7万儲かれば、次は7万仕入れるという具合に

仕入れ額を上げていくと、狭い店内をカバンや文具やおもちゃが埋め尽くす頃には、

4人家族で食べていくには困らないくらいの売り上げがでる店になっていました。

といっても、自営業は年金やら保険やら出費もかさむし、

売り上げは良い月も悪い月もありますから、店番の合間を縫って、

家庭教師をしたり、パートに行ったり、忙しく暮らしていました。

ダンナもあちこちのパートやバイトに顔を出していました。

そうするうちに、あまりに売れて品薄になるので、海外の卸と直で契約して

仕入れようかという事態になったディズニーグッズのブームやら、

キティーブームがやってきました。

それが去ったあとは、

韓国から卸屋がうちのような小さなファンシーショップにまでやってきて、

『ケロケロケロッピ』とか『みんなのター坊』といった

古いサンリオキャラクターをいっさいがっさい買い占めて帰っていくという

韓国でのサンリオブームの恩恵も受けました。

まぁ、ファンシー扱っているときほど、

めまぐるしく時代や流行の移り変わりを肌で感じたときはありませんでした。

テレビで、「子どもの間でこんなものが流行ってます~」なんて紹介される

ときには、ブームが下火で、流行が最後の残り火のようになっている時です。

実際、物が売れるのは、まだ口コミでの噂にさえのぼっておらず、

雰囲気とか、商売人のアンテナにだけ、力強く「これは売れそうだ」

「絶対いける」と響いてくる時期であって、それを逃して、

「売れているな」と気づいて後から参戦した店は、

どこも抱き合わせで売れないものまでセットで買わされたり、

大量の在庫を抱えたりして四苦八苦していました。

そんな1,2週間の読みのズレが命取りのファンシーの世界で、

ドラクエえんぴつブームとか、ビーダマンブームとか、

新しい小さなデザイン会社の文具のブームとか、たれぱんだブームとか、

遊戯王のカードブームとかの盛衰の波をサーフィンでもするように乗り移りながら、

店を続けていました。

ファンシーブームが最高潮の時期は、もう一軒、お店を構える予定で、

駅前の空き店舗を調べたこともあったくらいだけど、

次第に、ゆるやかにファンシー業界全体が元気がなくなっていきました。

店を始めた当初は、子どたちとの和気あいあいとした交流の場だったけれど、

しまいに、「商売の場」「消費の場」って感じになってきていました。

(1万円札とか持って、高学年や中学生の子が店で荒い買い方をするのは

苦手なので……ちょっと教育上よくない店になってきたし

終わりにしようと感じてました。)

私自身の「ファンシーショップしてみたいなぁ」の夢はもう十分

おなかいっぱい満たされたから、もう終わりにしよう、次にやりたいことが

いろいろ出てきたし、とある時、お店としては、まだ調子のいいときに、

店を閉めることにしました。

卸屋を自転車ではしごして回る売れる商品にやたら鼻のきく年配女性とか、

ファンシーショップをあちこちに展開している男性とか、

店を始めたばかりの若い夫婦とか、お店をしている間は

いろんな人との付き合いの輪が広がって、互いに情報を交換しあって面白かったです

 

大阪でおもちゃや文具の卸屋といえば、まっちゃまち筋商店街が有名ですよねまぁ、

たいてい「卸ですよ」と目立つ場所で店を構えているところは、

夏祭り用の景品を買出しに来るPTAか、的屋さんか、花火やお菓子を買出しに来る

地方のみやげ物やさんを相手の商売です。

このごろよくある、一般の人にも入店カードを作ってくれるデパートのような

卸屋ししても、実際、そんなところで仕入れをする小売店はまずありません。

卸値で売っているといっても、たいてい流行遅れの売れない商品か、

卸値で売るために高めに売値を設定して作ったような

中途半端なものしか扱っていないからです。

なら、うちのような関西の小売業者はどこで仕入れていたかというと、

問屋街を中心に、かなり広い範囲に点在する路地裏の小さな店から、

入店カードを作る際のチェックが厳しい閉鎖的な店、

乱雑に散らばった大量の商品の中から掘り出し物を漁る

バーゲン会場のような卸屋まで、ありとあらゆるタイプの店を、

流行や時期に応じて使い分けて利用していました。

ファンシーグッズが飛ぶように売れていた頃は、

学校指定の文具しか扱っていなかったようなスーパーが

ファンシーコーナーを設けたり、新しく店を構えるファンシーショップが

あちらこちらでできたりしました。

「絶対、売れる」と確信してたり、「絶対、うまくいくから」と

太鼓判を押されて始めたのでしょう。

けれど、商売って、端から見るのと、するのとは大違い。

他所の成功を見て、「あれ」と「これ」とを仕入れてきたら売れるなぁ~

とわかっていても、

その「あれ」と「これ」とが、売れ出したときにはどこにも見つからないのです。

ようやく見つけても、それを買うには他のどうでも良い品といっしょに

うん十万円分のパックとして、セット販売でなきゃ受け付けないと言われます。

そんなふうに、人気商品は、抱き合わせといって、売れないものといっしょに、

混ぜて売られるか、高額を仕入れるお得意さんにしか売ってもらえないという

厳しい現実があったのです。ですから、華やかだったファンシーの流行の影で

泣いた人々もたくさんいたことと思います。

そんな中も、関西の商売人根性満々の小売店たちは、

そう簡単に引き下がっていませんでした。

問屋街一帯に張り巡らされている裏の情報網をたよりに、あっちこっち飛び回って、

お目当てのものを手にしていました。

私も、ファンシーショップを始めて、数ヶ月もする頃には、

すっかりこうした情報通となり、抱き合わせにされる流行商品をいち早く

手に入れておく方法や、

人気が出て品薄になっても、卸してもらう方法や、売れる品をいち早くキャッチして、

商品の回転率をよくして、在庫をなくしておく方法に磨きをかけていました。

まず、私もダンナも毎日、店番をしていますから、お客さんの生の声や反応、

流行っているアイドル、流行語、おしゃれアイテムなどの変化をつぶさに

感じ取ることができました。ファンシーの世界では、

ファンシーのイメージで彩られている「幼児」に流行るときというのは、

流行の終わりを意味していました。

新しいもの好きで、あらゆることにアンテナはっている女子中高生あたりの

カバンや小物で見かけ出して、そこからだんだん年齢が降りて来て

流行っていくのです。

また時代の空気のようなものにうまく呼応して、進学塾がたくさんできたり、

どこも慌しくって「癒しが足りないな」というときには、リラックスしたり、

たれっとしたキャラクターが流行るなど、

今世間で主流となっているものを補うようなものが流行しがちなのです。

ですから、実際流行っちゃったら手に入らないものも、

まだ大方の人が気づいていない流行の芽ばえが感じられた時点で、

迷うことなく数万円分仕入れておくという勇気が必要でした。

うちの場合は、お客さんの近くで、いっしょにおしゃべりしながら店をしている

小さい店舗の強みで、そうした読みがはずれたことは一度もありませんでした。

商売にしても、教育にしても、「人」とじかに接して得られるものが大事だなぁと

感じています。続きを読んでくださる方はリンク先にどうぞ。

 

ファンシーショップの話 3

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「ママ、描いて~!」と言われたら……。

2015-01-30 08:32:44 | 初めてお越しの方

過去記事です。

2歳8カ月の★くんは、利発で想像力豊かな男の子です。

よく観察して考えてから行動に移すので少し慎重な性質でもあります。

 

「トーマス作りたい」と言うので、いっしょにプラスチックコップで電車

(途中でトーマスから変わりました)を作った後の話です。

 

「線路を描いて、電車を走らせようか?」と言うと、

「するする!」と調子がいい返事が返ってきたものの、

いざ画用紙やクレヨンを用意してあげると、急に不安そうに

「ママ、して~。ママ描いて~!」と言いました。

「★くんが描いて!自分で。」と★くんのお母さんが言うたびに、

さらに不安そうに「ママ描いて~」と言います。

 

「描いてほしいという時は、描いてあげるといいですよ」と★くんのお母さんに告げて、

お母さんが線路の線を少し引いたところで、

「どの色かな?茶色がいいかな?緑かな?」と言いながら、

★くんにクレヨンをそっと渡しました。

お母さんが★くんのすることを緊張して見守るのではなくて、

リラックスして紙に絵を描くのを楽しんでいると、

★くんもいくつも色を選んで線路を塗りはじめました。

 

子どもは「自分でできそうだ」と感じると自発的に取り組みはじめますから、

本人が「お母さんして~」と頼む時は、「自分で!」と突っぱねず、

その言葉に素直に従ってあげるといいのだと思います。

特に慎重で空気を読むのが得意な子は、誰かが先に何かをしてからでないと

なかなか動かないこともありますから。

 

その日の体験から次回の自発性を引き出すコツは、

「自分でしなさい」と後押しすることでなく、その子の個性的な才能に響くような

活動を提示してあげることです。

 

たとえば、★くんでしたら、

電車などで遊ぶ時も踏切が上下に動くことや、ブロックで作った駅の電車を

出入りさせる際のドアが開いたりしまったりする仕掛けを楽しんでいましたから、

「動く仕掛け」に敏感で、

工夫することを楽しめるという能力が優れていると思われました。

 

ですから、

箱の貼り方ひとつで、踏切が上がったり下がったりさせることができること、

一枚の紙がテープをとめる位置でトンネルになることなどを見せると、

目を輝かせて取り組み、

自分でもトンネルがふたつになって2台電車が通れるようにしてみたり、

トンネルの上に紙コップの底を二枚付けて、

下はトンネルで、上はお料理ができるものを作ったと教えてくれました。

 

なのことやらよくわからなかったわたしとお母さんに、フライパンを持ってきて、

トンネルの上の丸い円に乗せて、料理をする実演までしてくれました。

 

このように本人の強みに焦点を当てるようにして活動を楽しいものにしていくと、

自然と自発的な態度が育っていきます。

 

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子どもとの間で生じる『力のゲーム』から抜けるには?1

2015-01-29 18:27:43 | 子どもの個性と学習タイプ

レッスンにいらしていた年中のAくんのお母さんから、

こんな相談をいただきました。

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 「子育てで気をつけていたこと

という記事にあった先生のお母さんと妹さんのように、息子との関係がしょっちゅう

力のゲームになっていると思います。

ちょっとしたことがきっかけで、私は息子をコントロールしようとし、

息子は私をコントロールしようとして、争いがどんどんエスカレートしていきます。

私自身、子ども時代を通して、いつも父とこうした力のゲームをしていました。

今、息子との関係が、私と父との関係とそっくりになっているのが嫌で、

何とかそれを避けたいのですが、エスカレートしだしたら私がその場を離れる……

くらいしか解決のレパートリーが自分にないのです」

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私はAくんのお母さんに、どのような場面で、どんな理由で、どんなふうに

Aくんとの揉め事がエスカレートしやすいのか詳しくたずねました。

Aくんは寝しなにお母さんから本を読んでもらって眠りにつく習慣があるそうです。

普段は読み聞かせを心待ちにしているAくんが、

時々「今日は、読まなくていい。今日は本を読んでほしくない」 と言うときが

あるそうです。

それなら……と、「お母さんは夕食の後片付けをしてくるわね」と告げると、

「それは嫌だ、やっぱり本を読んでほしい」と言い出し、

本を読もうとすると、「今日は本を読まないで」と騒ぐのだとか。

そうした優柔不断さにぶつかると、Aくんのお母さんは、

「とにかく早く読むのか読まないのか決めてちょうだい」とイライラが募り、

Aくんの方はお母さんのイライラを感じ取って、さらに頑固に、こうでもない

ああでもないと、どちらにも決めない態度を押し通します。

 

そうなるとAくんもお母さんも、本を読むか読まないかということは二の次となって、

とにかく相手を自分の意のままに動かしたいという気持ちに

駆り立てられていくのだとか。

そんな時にお母さんは、父と自分がずっと続けていた力のゲームを、

今度は息子とやっているのを強く感じるというお話でした。

 

次回に続きます。

 

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パートと 学べる場 学べない場 の話

2015-01-29 16:54:23 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)

10年以上前、私が某大手スーパーの早朝パートをしていた時の話を

書かせてくださいね。学びや教育について深く考えさせられた出来事です。

かつて、まだ若さが残っていた頃、早起きが取り柄だった私は、数年ごとに、

パン屋の早朝パートとか、コンビニの早朝パートなどをして、

お小遣い稼ぎをしておりました。うちの子たちが起き出してくるまでに、

2時間ほどの仕事を終えて、猛ダッシュで帰ってきて、

朝食、朝の支度とバタバタしながら、子どもたちを園や学校に送り出していました。

あるとき時給の高さに釣られて、

2駅ほど先にある大手スーパーの早朝パートに行くことに……。

担当は、鮮魚コーナーです。数日勤めるうち、他の部署のパート仲間から、

「鮮魚コーナーと精肉コーナーは新しいパートが続いたことがなくて、

せいぜい一週間が限度よ。1日で辞めるアルバイトも珍しくないのよ~」という噂が

耳に入ってきました。

「どうりで、いっしょに入った精肉のアルバイトの男の子……

隣の部屋(精肉コーナー)で見かけないと思ったわ」と思いながら、早いとこ、

仕事の流れをつかまなきゃ……と、頭の中で手順を整理しようとするんだけど、

『もやもや~』とまとまらないのです。

鮮魚コーナーには、私と同じ時期に勤めだした20代前半の高学歴の

几帳面な☆さんという方が勤めていました。

彼女も、私と同じ『もやもや~』に見舞われていたようですが、

いつも120パーセント全力疾走するがんばり屋なので、

『もやもや~』の原因は脇に置いて、

取り合えず、指示されたことを、大量に高速でこなすことに燃えていました。

私が、ずれた三角巾を鮮魚コーナーの鏡面に映して直そうものなら、

すっ飛んできて、「そんなこと仕事中、すべきことじゃないでしょー!!」と

激を飛ばす一秒惜しまぬ働きっぷりでした。

そこで、私も普段の自分の2倍速くらいの動きで、それなりに仕事をこなして

いたのですが、頭の中には、やっぱり、『もやもや~』が居座っていて、

仕事をするごとに、それが膨らんでいきました。

『もやもや~』の正体は、初めのうち、私にもわかりませんでした。

が、先輩パートの女性に魚のパックにラップをかける機械の使い方を教わったときに、

あれっと疑問を感じた瞬間から、しだいに理由が見えてきました。

ラップをかける機械というのは、古くて扱いにくい機械で、パックのサイズごとに

さまざまな調整しなくてはなりません。

やたらでかくて、やたらボタンが多くて、やたら複雑……。

覚える手順も多く、手先の器用さも要求されます。

誰しも一朝一夕にマスターできるとは、とうてい思えない代物です。

その機械の前に引っ張って行かれた私は、「一回だけしか教えへんからね。

ちゃんと覚えてよ」と強い口調で告げられました。

それから、先輩は、手早く機械をいじってパックにラップをかけたかと思うと、

「私ら、忙しいねんから、あんたらに教えてる暇なんてないから」というと、

カリカリしながら、こちらに背を向けて自分の仕事をしはじめました。

すると、奥で働いていた別の先輩が、「ほんと、仕事できないのに、

私らより高い時給もらってんだから!」と刺のある口調で、

その先輩に耳打ちしました。

……○先輩、一回だけしか教えへんからね……と言ってたけど、

ここで働いている人たちは、どれくらいの回数で覚えたのかな?

驚異的な記憶力があっても、1回ではなさそうだけど……。

それにしても、2回目に教えてもらいにくそうな雰囲気だなぁ……。

そんなことを考えつつも、以前、働いていたパートの経験から、

業務用の機械を扱う手順をマスターするのは、ちょっと自信があったので、

私が難しいんなら=他の人だって難しいはずという、適当な推理を働かせて、

「教えてくれないんだったら、他の人が機械を使うのを盗み見て

覚えるしかないか~やれやれ~まあ、2時間かそこらの仕事だし、がまんしよ」

などと、かる~く捉えていました。

そうして、冷凍室から魚を運び出すときなど、その機械を使っている人がいないか

注意していました。

その機械は、冷凍室の隣にある<関係者以外立ち入り禁止>の部屋にありました。

そこには、この道10年、20年というベテランパート数名が魚を下したり、

貝を洗ったりしていました。

ベテランたちですから、手の動きは猛烈に素早いのですが、

口の方も常に忙しく動いていて……要は、四六時中おしゃべりをしていました。

あるとき、そのベテランの先輩のひとりが、ラップの機械を触りながら、

「あ~これどうすんだっけ。○ちゃんは~? あっ、今日休みよね。」と言い、

横から別のベテランの先輩が、「私もその機械、使い方がわからないのよね。

あ~どうすんだったかな……右のそれ、いじってみたら?」と声をかけていました。

そこに、ちょうど通りかかったこちらもパート歴何年の男性が現われ、

機械について質問されるものの、「しらん、しらん」といって、

軽く手を振って、冷凍室に入っていきました。

ということは……もしかして、このラップの機械をまともに操作できるのは、

私に「1回しか教えへんよ。……」と言ってた○先輩だけってことなの……?

 

パートと 学べる場 学べない場 の話 3

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ツタヤで再会した大工仕事を教えてもらった小学生

2015-01-28 21:38:18 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)

(過去記事です)

昨日、ツタヤでCDを選んでいたら、いきなりトントンと背後から肩をたたかれて

振り向いたら、背の高い20歳くらいの男の子がニコニコしながら立っていました。

誰……??と一瞬、面食らって、誰だかわからずにポケッとして、

相手の目を見ていたら、「あ~!!!これは……!!」と思いあたりました。

数年前に、私が大工仕事を教えてもらった小学生……!

<小学生の子に大工仕事を教えてもらった話>の記事に書いた男の子。

この記事の下に出来事をコピペしておきますね。

ということはまだ、中学生か高校生……?

すごく大人びていて、背丈も見上げる感じで対面しているんですが、

笑顔は当時のまんま(いまだに友だちと思ってくれていたのか……?)。

あまりに突然でボケていたので「仕事は何をして……」と問いかけて、

いや、まだよね……学生よね」とひとりごとを言っている間に、

ニコニコしながらさわやか~に去っていきました。

「よその子はすぐ大きくなる」っていう話……よく聞くけどホントだわと

思った出来事でした。

 

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<小学生の子に大工仕事を教えてもらった話>

以前、近所の小学校でする子ども会主催の「たこ作り教室」のお手伝いに

行っていたことがあります。

そこで、おとなしすぎる小学生と活発過ぎる小学生(つまり両極に寄り過ぎて

一周回って似たタイプの子ら……)が小競り合いを始めました。

私は、けんかを妨害するように、二人の間に自分の「たこ」を広げて、

「たこ」にイラストを描き始めました。

その前の年は「火の鳥」を描いたんですが、その年は「だんじり」。

すると、それまでけんかをしていた活発な方の子が、

さらに私の近くに席を移して、だんじりの絵をなめるように見ていました。

そして、自分も「たこ」にだんじりの絵を描き始め、

だんじりについて熱心に語りだしました。

私が、一番興味を惹かれたのは、

その子が、自分で、大工道具を使って、だんじりを作った…という話でした。

実は、私は、何年来、大工仕事にあこがれていて、

今は廃材や紙で工作しているけれど、いつかは木材で子供用のままごとセットなど

作ってみたいと考えていました。

それで、その子に、材料の入手先や道具について、あれこれ質問しました。

すると、その子は、それは熱心に、

自分の作っただんじりを見に来るように……

それは、子どもが乗ったって大丈夫な作りなんだ…

今日にでも、ホームセンターと木材屋に連れて行ってあげるから、

「たこ作り教室」の後の予定は空いているか?とたずねます。

うーん、それは魅力的な誘いではあるけれど、

お母さんに聞いてみなくてはならないよ。勝手によその子をホームセンターに

連れて行くわけには…(連れて行ってもらうわけには……。)

といったんは、ていねいにお断りしたんですが、

帰りはしっかり我が家まで付いて来て熱心にすすめてくれます。

そこで、親御さんに連絡して、(「うちの子でお役に立てるんでしたら、

どーぞどーぞ」とのこと)さっそく二人で買い物に出かけました。

「ちょっとお金がかかるかもしれないよ。ドリルはまず必要だからね。

それと、サイズのちがう釘もいるし~。それとさ~、いらなくなったとき、

リサイクル料金400円かかるかもしれないけど、大丈夫?」としゃべり続けて、

男の子は、私の財布の中身をすごく気にしてくれてました。

そして、ただで木材を分けてくれる材木やさんに寄ったり、

途中で家を建築中の大工さんに声をかけて、木の廃材を分けてもらったり、

ホームセンターの特価品コーナでお買い得の板を集めてくれたんですよ。

私の場合、買い物だけで、疲れちゃったんですが、

「だめだめ、思い立ったときに、ある程度仕事を進めとかなきゃ。」と注意され、

さっそく「だんじり作り開始!!」それが、のこぎりやドリルの音が

思った以上に大きくて、騒音だ~!ご近所迷惑だ~!

と気が気じゃなかった私は、なんとかそれらしい形までこぎつけたときは、

涙が出そうでした。

その子は、小学生とは思えない仕事っぷりなんですが、

勉強はすごく苦手なんだそうです。そこで、大工仕事を教えてもらったお礼に、

製図に役立ちそうな算数を教えてあげるよ~と言ったんですが、断られました。

それで、帰りに本人が持っていないというサンダーをあげることにしました。

というのも、大工仕事を教わってみて、

「こんな都会の真ん中で、そんな作業できるわけない!」という現実を

しっかり勉強させてもらったからなんです。

それと、大工仕事の、大体の流れと、

購入場所もしっかり学習できました(かかった費用のもとは取れました)。

「サンダーはかなり音が出るけど、大丈夫?」

「いつも使っている電動のこぎりも、電動ドリルも同じくらいの音だから

大丈夫だよ。でも、ほんとのほんとに、サンダーもらって良いの???」

とその子は喜び勇んで帰って行きました。

その後、小学校の柵のそばで、数人の子と群れて遊んでいるその子を

見かけました。手を振ったら、「おっ!」と挨拶。

「だれ~?」と友達に聞かれると、

「ともだち~」と答えていました。

ともだち…ですか?


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考える方法 と 行き詰った時の解決法 3

2015-01-28 13:48:15 | 子どもの個性と学習タイプ

考える方法 と 行き詰った時の解決法 1

考える方法 と 行き詰った時の解決法 2 の続きです。

 

小4のAちゃんは考えることが得意な女の子です。

Aちゃんはできるようになったことを誰かに教えるのが大好きで、

「わかった」と納得するとすぐさま、

「先生、どうやって解くのか、わたしが説明してもいい?」

「○○ちゃんに、この問題がどういう意味が教えてあげてもいい?」とたずねます。

 

「まだみんな自分で考えたいだろうから、もう少し待ってね。

答えあわせの時間にはAちゃんが先生役をしてね。」

教室では、そんなやりとりをすることがよくあります。                                                            

Aちゃんは、「考えるのが得意だから教えている」というより、

「教えるのが好きだから、わかったことを、他の人にもわかるように説明しようと

するうちに、考えるのが上手になっていった」というほうが正しいように思います。

 

誰かに上手く説明したいから、本当の意味で理解するまで、

「わからない。こうじゃないの?ここのところがよくわからない」と言い続けて、

納得しない一面も、Aちゃんの思考力を鍛えています。

 

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何個かあるお菓子を3人で分けたら、それぞれの子のお菓子の数と

あまったお菓子の数が同じになりました。

最も数が多い場合、お菓子はいくつでしょう。

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という問題で、最初Aちゃんは、

「こんなの問題がおかしい。だってそれぞれの子のお菓子とあまったお菓子が

10個だって、28個だっていいってことでしょう。多い場合だから。

だったら、答えは無量大数だもん」と言っていました。

そこで、お皿に小物を分けさせて、1個ずつの場合、2個ずつの場合……と

試していき、3個ずつ分けて、あまりも3個にしたところで、

「これだと、あまりじゃないよ。3個あるならみんなに分けてよって苦情がでるわね」

と話すと、「あーわかった!あーわかった、わかった!」と飛び上がって喜んで、

それでも納得がいかない友だちのBちゃんに説明しはじめました。

 

 

「何個かあるあめを7人の子で平等に分ける時、

それぞれの子が持っているあめとあまりが同じ場合どうなるか」という

Aちゃんの解説。

他の子らが理解した後も、Aちゃんは誰かにこれが説明したくて、

「先生、じゃあ、10人の子の場合で、先生に説明してもいいですか?」と

たずねたり、迎えにきたお母さんに教えたりしていました。

 

わたしはほかの子たちに、

「誰かに教えること、説明することで、『わかった』が、『すごくわかった』に

なるし、何度も教えて、何度も説明すると、

『すごくすごくすごくわかった』になるよ」と言いました。

 

それから、「心の中にまだクエッションマークがいっぱいなのに、

わからないって言ったら恥ずかしいから、わかったって言ってしまう時があるよね。

でも、誰かに説明できるくらいわかるまで、

わからない、どうして?って納得しないのは、少しも恥ずかしいことじゃないよ。

本当にわかるまで、わからないって何度でも言えばいいよ」と言いました。

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