虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

お母さんを困らせてコントロールすることが遊びのメインになってしまう 2

2012-11-08 07:03:20 | 幼児教育の基本

お母さんを困らせてコントロールすることが遊びのメインになってしまう 1
の続きです。

遊びのメインがお母さんをコントロールすることに
向けられているように見える2歳児さんたちの問題は、

子どもの側が、「お母さんを叩くからいけない」「お母さんが嫌がることを繰り返すからいけない」
というより、

その背後にお母さんが、意識しないうちに、
子どもから自信や力を奪う言動を繰り返していたり、
子どもがお母さんにばかり攻撃を向けるような対応をしていたりすることに
あるように思います。

子どもが大人の手助けを求めている時には、「自分でしなさい」と自立を求め、
子どもが自分で何かしようとする時にはしつこく干渉するという
アンビバレンツな態度が習慣になっているケースが多いです。


今回話題にしている
「子どもから自信や力を奪う言動」「子どもがお母さんにばかり攻撃を向けるような対応」というのは、
頭ごなしに叱ったり、「あなたはダメな子」と子どものけなしたりするような
あからさまな子どもへの攻撃を指しているわけではありません。

むしろ子どもが可愛くてたまらなくて
よかれと思って口にしている言葉や優しい良い親であろうとして取っている態度が
子どもの自分への信頼を揺らがせて
怒りをお母さんに向かわせているのをよく見かけます。


子どもって0歳の時から自発的に自分で決めた課題を達成した時に
心から満足そうな自信に満ちた表情を浮かべます。

0歳の時は、何かを見つけて、それに向かって手を伸ばしたり、
ハイハイして取りにいったりするという簡単な行動ですが、
1歳になれば、そうした自発的な行動はもっと複雑になるし、課題とする
興味の対象は、多種多様のものに範囲に広がります。

それこそ2歳にもなれば、それはさまざまなことに好奇心を抱き、やってみたがり、
過去の出来事を参照にしながら、自分で知恵をしぼり、
うまくいっても失敗してもそれから学び取って
自分の世界に取り入れていこうとします。

そうした2歳児さんたちの自然な成長してく姿とお母さんの対応が
調和していると、
子どもの興味はおもちゃや道具や環境にあるものを
自分でコントロールしていくことや、
自分の体や指先を自分でコントロールしていくことや、
お友だちやお母さん以外の人との関係を調整していくことに
関心が向かっていきます。
もちろん、その際、かんしゃくを起こすし、泣き叫ぶし、
わがまま放題に振舞うこともあります。
2歳児さんというのは、そういうものですから。
そうしながら、自分のできることと、理解できることを
広げていくのです。

でも、お母さんの対応によっては
これといったまずいことはしていなくても

子どもの興味をお母さんの干渉を振り払うことばかりに向かせることもあるし、

自分で選んだ課題と向き合うのではなくて、
お母さんと戦うことばかりに関心を向けさせることもあるように思います。

次回に続きます。






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