虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

5の合成や10の合成がなかなか覚えられない子に

2019-07-29 14:55:56 | 年中、年長

 5の合成や10の合成がなかなか覚えられない子がいます。

できるようになってもただ丸暗記しているだけで、時間が経つと

すっかり忘れてしまう子もいます。

この遊びは教室で2、3歳児のグループでよくするのですが、

数のイメージに苦手がある子の場合、年長や1年生であっても

小物が見えなくなったとたん、数を当てるのがとても難しくなる子がいます。

くりあがりやくりさがりのある計算のつまずきにつながりやすいので、

「暗記できたからおしまい」とせずに、

見えていない数もイメージできるようになるまで、付き合うのがいいです。

 

そんな場合、お家にある小物を使って

見えない数を当てる遊びを何度かしていると

頭の中で数をイメージできるようになってきます。

 

<5の合成を教える>

 ① 最初におはじき(人形などでOK)を5つ見せます。

 ② 「目を閉じていてね」と言ってから、いくつかの小物を

小さなトレイや無地のハンカチなどで隠します。

③「いくつでしょう?」とたずねます。

 

数のイメージがあやうい子は、この時、隠している数をたずねているのに、

見えている数を答えるというミスをしがちです。

間違えた時は、子どもを励ましながら、

隠していたトレイ(ハンカチなど)を取って

いっしょに確認します。

何度も何度も間違える子がいます。

そんな時は、気長に何度も何度も確認させます。

 

慣れてくると、10の合成にもチャレンジしてみます。

 

 

 

指を使って、確認。

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ほしいものは作って遊ぶ

2019-06-06 20:56:03 | 年中、年長

 

年長のAくんとBくんのレッスンで。

持っていないけれどゲーム機にあこがれがあるAくん。

お友達のお家で見たドラえもんの月面探査機のゲームを作ることにしました。

紙を引っ張るとゲーム画面が動きます。

途中でAくんは青いチップを画面上に並べて、「これを取ってもらえることにしていい?」と聞きました。

「青いチップは算数の勉強に使うものだからあげるわけにはいかないけど、

青いシールをあげるから自分で作ることができるよ。

ドラえもんがちゃんとチップを取れるように磁石とかで工夫してみたらどう?」

とたずねると、了解しました。

ドラえもんの裏に磁石をつけて、青いチップにクリップをつけると

ゲーム上のドラえもんがチップを取るしくみができました。

チップは画面の紙に貼った透明フィルムのポケットの中に入れました。

 

するとAくんが、チップを取ったら数字が大きくなっていくようにしたいよ。

ここにカウントするところがついているんだよ」と言って画面の右上を指さしました。

そこでAくんと相談しながら数字が変わっていく仕組みを作ることにしました。

丸い形に切ったプレートの真ん中に穴を開けてクリップを通してくるくる回転するようにしました。

上に四角い穴を開けた窓を取り付けました。

丸い形を回すと数字が変わります。

簡単だけど面白いしくみです。

 

工作の間に、AくんとBくんはせっせと子ども銀行のお札を数えていました。

 

算数の時間、最れべ1年生の問題を読んで、問題通りに人形や小物を並べて

答えを考えているところです。

 

14人の子どもにえんぴつを1本ずつ配ったら

2本足りませんでした。

えんぴつは最初に何本あったでしょう?


という問題を考えているところです。

まずえんぴつは配らずに答えを考えてみました。

Bくんは「12本」と答えました。

Aくんは考えるよりまずえんぴつを配ってしまいたいようでした。

「ちょっと我慢して、先に考えてみて」と言うと、悩みながら正しい答えがわかりました。

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数当て遊び

2019-05-30 14:23:41 | 年中、年長

 

教室でさまざまな形でする数当て遊びの様子です。

最初の数が5と認識してから、子どもに目を閉じさせ、

その間にいくつかにトレイをかぶせて数を当てさせます。

はじめはとんちんかんな答えを言っていた子も

何度か遊ぶと見えている数から推理して中身をきちんと当てるようになちます。

 

下は答え合わせの瞬間。

間違っても気にせず、答え合わせを楽しみます。

 

次は最初の数を10にしてチャレンジ。

 

 

少し遊ぶと子どもたちは見えない数を推理するのがとても上手になってきます。

 

たし算やかけ算の結果も隠して推理して遊んでいると、

頭の中で見えない数をイメージして答えるようになってきます。

 

「いそげ、いそげ」と20ずつ色のキューブを置いています。

「あといくつ足りないか」瞬時に判断します。

 

答えるようになってきます。

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子どもの間違いから学ぶ

2019-03-23 09:32:46 | 年中、年長

年中さんの女の子たちのグループレッスンでのこと。
この子たち、毎回少しだけおやつを持ってきて、
途中のおやつタイムにそれを分け合うのを楽しみにしています。
自分の持ってきたお菓子を、お友だちに平等に分けるにはどうすればよいか、
考えるのが上手になってきました。「残ったひとつは、4人だったら、4つに割ればいい」と言います。
それで、お菓子を使って小学校受験の『逆思考』の問題をたずねてみました。

3個のお菓子を見せて、
「妹に2個お菓子をあげたら、3つになっちゃったよ。
妹にあげる前は、はじめ、いくつ持っていたのかな?」と
たずねると、口々に「3個!」と言います。
そこで、実際、もらったりあげたりする様子を見せて、数が変化するさまを理解させてから問い直すと、やはり「うーん、3個?4個?」と首をかしげています。

それで。「おにいちゃんがね、2個お菓子を取っちゃったの。そうしたら、3個になっちゃったよ。最初はいくつだったかな?」という問いに変えると、
お兄ちゃんのいる子が、「5個!」と答え、その子はそれからは、
他の問いでもきちんと答えるようになりました。

この問題は、なかなか理解にいたらなかった子も、
自分が日常でよく遭遇する出来事でイメージできることは理解が早いのです。
教室では、子どもたちにさまざまな問いかけをして
何を理解していて、何を間違えるか、どの概念が弱いのかに気づいたときは、
それから私がまず学び、親御さんに伝えて、
少しだけ環境を豊かにしてもらっています。

たとえば、先ほどの逆思考のような問題が苦手だとわかれば、
子どもをいつも「はやく、はやく」とせかさず、
いろんな場面でゆっくりおしゃべりしながら、「あ~、どうぞってしたから、ちょっとになったね。じゃあ、今度はお母さんは☆ちゃんに2個あげようね」
という具合に、気持を味わったり、少し前のことを振り返ったりする時間を
増やすようにするといいですよね。

子どもの間違いから学ぶというのは、
子どもが「あれっ?」というところで間違えたとき、
教え込んでわからせるのではなくて、
「こうした概念に気づきにくい生活をしていないかな?」と子どもの暮らしを見直して、環境を改善したり豊かにしたりしていくことです。

幼児教育には、賛成派、反対派、どちらもいらっしゃることと思います。
私は子どもの世界に評価や競争を持ち込んだり、
ペーパーでの学習をたくさんさせたりすることには反対です。

しかし、
幼児期に小学校受験に出てくるような
『数量・比較』『お話の記憶』『言葉』『常識』や『図形』や『推理』といった問題に触れて、

きちんと集中して話を聞いたり、聞いたことや見たことを記憶にとどめたり、
表現力を豊かにしたり、推理したり、図形で遊んだり、
理科や行事などの常識問題をしたりして、
頭を使い方や頭を使う楽しみを知るのはよいことだと考えています。

そうした頭を使う体験を、遊びや生活の中で
たくさん楽しめるように工夫しています。

そうして、問題を出すとき、子どもが間違えるときがありますよね。
間違えるたびに、
「間違えてもいいんだな。チャレンジすることこそ大事なんだな。どうして間違ったのかよく考えてみよう」
という気持ちになるように、気をつけています。
親御さんによっては、できないと、いちいちその場でわからせようと
説明をはじめる方もいるのですが、
私は、大人が、子どもが今、理解のどの段階にいるかを把握すれば十分だと思っています。
あわててできる状態にするより、
自由にリラックスして、たくさん間違えることができる場にすることを優先しています。

女の子のグループレッスンの子たちは、語彙が豊かで、とってもおしゃべりです。

ですが、女の人がいろんな家事をしている絵を見せて何をしているのか問うと、せんたくものをほしているときは、「せんたくしている」
たたんでいるときも、「せんたくしている」
ほうきで掃いている絵は、「そうじしている」
と言ってました。ハトが、エサをついばんでいる絵は、「食べている」
猫がつめを研いでいる絵は、「ひっかいている」と答えました。


正解と言えば、正解なのですが、
「ほす」「はく」「たたむ」「ついばむ」「とぐ」といった
絵を正しく表現する言葉が使えているかというと、
三角かな?というところ。
こんな場合、「間違っているよ」とは言わず、
「せんたくしている」と答えれば、
「そうね、せんたくものを干しているね」と正しい言葉で返してあげるといいですね。
それから、家庭では、子どもがおしゃべりだと、大人は言葉を気をつけて使おうとはあまり思わないのですが、
少しだけ言葉の世界の豊かさを味わうような会話をするよう
つとめるとよいかと思いました。

虹色教室通信では、よく「はやくはやく」とせかさない……ということを
繰り返しています。
それはつまり、豊かな言葉の世界をゆっくり味わうことや、
自分の言葉で、考えを練ってみること、
身近な不思議に科学的な疑問を抱いてゆっくり親しむことを意味しています。
目に見える成果の陰で、
そうしたものが犠牲にされているのをたびたび見かけるからです。

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