虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

広汎性発達障がいと診断されたり、広汎性発達障がいの疑いを指摘されたら 1

2012-01-31 09:22:44 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

虹色教室には、幼児期に病院で広汎性発達障がいと診断されたり、

広汎性発達障がいの疑いを指摘されたりしていた子が

かなりの人数います。

また病院は受診していないものの、幼児期には、集団に溶け込みにくく、

こだわりが非常に強くてパニックを頻繁に起こしていた子や

発達の凸凹が非常に大きかった子など、広汎性発達障がいの子らの特徴をたくさん持っている子もいます。

 

その子たちの成長を見守っていると、病院で診断を受けた時点では、

先々まで非常に深刻な発達の遅れが残ることを指摘されていた子らも、

小学校1年生か2年生の後半くらいまでには、

知能の面でも、社会性の発達の面でも、ほとんど問題が感じられなくなることがよくあります。

虹色教室で接している子に限れば、適切な働きかけをしてきた場合、

幼児期の問題がそのまま残るケースよりも、診断時には考えられなかったほど成長し、

さまざまな面で優れた能力を発揮するようになっているケースの方が圧倒的に多いです。

 

論理的に数学的に考える能力とか、物を作り上げる力とか、

問題解決能力とか、ねばり強くまじめに努力する力などは

同じ年齢の子たちからすると突出した高い能力をしめす子もたくさんいます。

 

特に自閉傾向ゆえに発達の遅れが目立っていた子というのは、

一般的な子が4、5年かかってできるようになってきたことを、

たった1年か2年で一足飛びにできるようになることがよくあって、

身近な大人の関わり方や接し方で、

非常に悪い状態にも非常に良い状態にもなりえる子らだと感じています。

 

↑の写真は、幼児期に広汎性発達障がいの疑いを指摘されていた

現在は小学1年生の★くんです。

年長さんまでは、言葉の理解力が3歳年下の妹さんよりもかなり幼い状態でした。

同年代の子らの遊びの輪に入ることが難しく、興味の幅が狭くて遊びが限られているので、

ひとつの作業にこだわりだすと何ヶ月間もそればかりやりたがるようなところがありました。

 

教室外の子に参加してもらっている夏の科学クラブや算数クラブの際に、

知的な面での遅れで気になる点がたくさんあったので、就学準備のために月1回のレッスンに

通ってもらうことにしました。

 

それから2年あまりの間に、★くんは確実に成長してきました。

小学校では算数のテストも国語のテストもどちらもほぼ満点を取ってきているそうです。

それを聞いて、前回のレッスンでは、トップクラス問題集2年生の国語(P84,85)

で読解力のテストをしてみました。

かなり難しい記述の多い問題です。半分くらい解けたらいいかと思っていたのですが、全て解ききって

全問正解でした。

 

★くんは、柔軟に他の子の遊びや会話に対応できるようになっており、先日もリーダーシップを発揮して

お友だちをまとめる役もきちんとこなせていました。

快活で自信に満ちていて、集中力があります。

 

★くんがこれほど変化したのだから、

虹色教室ではどんな風に勉強を教えているんだろう、よほど上手に指導しているのだろう、

と考える方がいるかもしれません。

 

でも、実のところ、わたしはほとんど何もしていません。

月、1回、会うだけですから、できることといったってしれているのです。

 

でも、★くんが虹色教室に来ることがなく、ただ本人の成長する力に任せていただけでは、

今のように柔軟でがんばり屋で

考えることが好きで理解力の高い子に育っていたかというと

難しかったような気もしています。

ほんのささいな違いとはいえ、

その子がその時期その時期に、最も必要としていることに

フォーカスすることができる感覚を、身近な人がひとりでも持ち続けることができるかいなかは、

ハンディーキャップのある子の成長に大きな影響を及ぼすものだと感じています。

虹色教室では

親御さんがそうした感性を持ちながら子育てできるように

サポートしています。

 

 

わたしが教室で関わることができる子どもの人数は限られています。

でも、せめてブログを通して、「その時期、その時期に子どもが最も必要としているものを見極める方法」を

お伝えすることができたらなぁと思っています。

 

 

★くんの成長の秘密は、次に挙げること密接に関わりがあると感じています。

 

  ★くんは、幼児期に好きなブロック遊びでとことん遊びこみました。

ブロックの世界で目標を定めることや、論理的に考えること、

工夫すること、ねばり強くやり遂げること、自分に自信を持つこと、他人と交渉すること、周りに認められること、

他の素材を取り入れたり、興味の範囲を広げること、お父さんと遊びを通して深くかかわること、

ブロックを使って算数の問題を解くことなどを、毎日、思う存分してきました。

苦手だったおしゃべりも、自分で作ったブロック作品について説明するうちに、

徐々に流暢に話せるようになってきました。

 

 柔軟性や他人との関わりを広げる段階で、焦らない。

ひとつひとつの揉め事を大切にする。

 

 親御さんたちが常にリラックスしていて、不安定な心になりにくい。親御さんたちの心が

ささいなことでぶれにくい。

親御さんがどちらも、

学習ができるようになることよりも、本人の「好き」の世界を広げることの方に

積極的。

お父さんといっしょに山登りをしたり、機械いじりしたりするなど、

身近な大好きな人が、未知の世界とのつながりを作ってくれている。

 

 学童のように異年齢の子が集まる場で、子ども同士の関係をサポートして

くれる方がいる。

 

次回に続きます。

 

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「一を聞いて十を知る人」の思考パターン? 1

2012-01-30 18:55:45 | 教育論 読者の方からのQ&A

子どもだけが持っている直観的な理解の仕方がある 1

子どももだけが持っている直観的な理解の仕方がある 2

前回の記事に、『東大パパのGo!Go!業!』というブログの東大パパさんから、

「うちのブログで、

紙皿の中心と数学の概念という記事で書いたこととつながりそうですね」

というコメントをいただいて、さっそく記事を読ませていただき、とても共感しました。

日本古来の数学が手取り足とり教わるのではなく、

大概の概念を自ら悟り、自分の力で切り開いていくものだったとは初耳で驚きました。

 

「悟り」という言葉から宗教的なイメージがぬぐえないのなら、

「洞察」という言葉に言い換えた方がいいかもしれません。

 

「洞察」というのは、それまで関連性を見いだせなかったものから、新たな関連性を見抜く

心のなかで起こる経験で、類人猿も

これと似た学び方をすることがあるそうです。

おそらく進化の過程で身につけてきた高度な脳の機能なんでしょう。

確かに、頭のなかの情報と情報の間に橋がかかって、

「あっそうだ!」と深く納得する瞬間ってありますよね。

 

↑の写真は3歳児さんたちのグループレッスンでの工作風景です。

紙をくるくる丸めて遊んでいたところ、

写真の★くんは、急に閃いて、丸めた筒をどんどん接続していって

「巨大な望遠鏡」をこしらえました。自分のアイデアに大満足の★くん。

★くんの内面で、丸めると覗き穴ができることと、接続していくと長くなること、

望遠鏡へのあこがれの3つが、パッとつながったようなのです。

 

「こうしてごらん」「こうやってごらん」と手取り足取り教えられて

指示通りに動く体験ではなく、

子ども自身の内面で経験と経験がつながって「わかった!」と納得する

ような体験をたくさんしている子は、

物事の本質をしっかりとつかむのが得意です。

そうした洞察力を使う場面が、遊びや物作りのように

勉強とは関係ないところでそうした力を使っていたところで、

学習する時にもその力はやはり発揮されるものです。

 

話がタイトルの  「一を聞いて十を知る人」の思考パターン?

の話題にまで行きつきませんでした。

 

次の記事で書きますね。

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京都で工作のワークショップを開きました♪

2012-01-30 11:04:36 | 工作 ワークショップ

 

 

京都で工作のワークショップを開きました。今回は生協主催のイベントだったため

ブログでの募集の呼びかけはできなかったのですが、

たくさんの親子連れの方々に参加していただき和気あいあいとした有意義なワークショップになりました。

 

今回は親御さんたちと、子どもたちのそれぞれに

この工作の時間を通して学んでいただくテーマを設定しました。

 

親御さんたちの学習テーマは、いっしょに工作をしながら、

「自分の子どもの感性や才能、個性に気づくこと」です。

事前にこのブログでも記事にさせていただいた

「子どもの好きなものに敏感になる」の文を読んで理解を深めていただいてから、

工作に参加していただき、途中で親御さんたちとの学習タイムを設けて

気づきを深めるお手伝いをしました。

 

子どもたちの学習テーマは、「自分の頭を使うこと」です。

どんなものを作ろうかとイメージを膨らませること、

どうすれば思った通りに作れるか考えてみること、

うまくいかない時は工夫して改善することを

言葉に出して意識して行うようにしました。

 

 

↑『ガンダム』を全てひとりで作りあげていた男の子。

「箱がなければ、紙を折って形を作る」「接続部分を工夫して動くようにする」など

細部にわたるまでよく考えて作っていました。

親御さんたちの手を借りずにひとりで黙々と作っていたので、

てっきり高学年の子なのかと思っていたのですが、(といっても参加している子の最高年齢が10歳だったので)

「自分の頭でよく考えて作ってますね。すごいですね。10歳のお子さんですか?」と近くにした親御さんんい

たずねると、「6歳です」というお返事が返ってきました。

作ることが好き、考えることが好き、ロボットが好き……という

『好き』が溢れているような作品でした。

 

「ガンダムでしょ?すごいなぁ」と作品を見にきた子が、

腰のあたりのヒラヒラしている部分を指して、「これ何?何するもの?」と作者の男の子にたずねていました。

「爆撃されて、タマが飛んできたとき、バンッて跳ね返すものだよ」と答えていました。

 

ライトが光る船 ↑

虹色に光るもの ↑

 

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3歳児さんたちの算数タイム

2012-01-30 10:33:18 | 算数

 

3歳児さんたちとの『算数タイム』の様子です。

「手の数と、足の数はどっちが多いかな?」と手や足を突き出して

数えて確認中。

 

毎回、だれかひとりは、手や足を見え見えな方法で隠しています。

手をおしりでふんずけて隠し中。

「あれっ?おかしいなぁ……」と数えなおす間、子どもたちは

大爆笑。

「足が6で、手が4だとおかしいよ。だって……」と一生懸命 説明もしてくれます。

 

おもちゃを使って足し算や引き算をする時間も楽しくてたまらないようで、

算数タイムが終わる時は、「今日は、電車の問題は?」と「もっと問題してほしい」

前にしたことがある問題もやりたそうにしています。

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子どもには子どもだけが持っている直観的な理解の仕方がある 2

2012-01-28 10:01:30 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

夕べはネット上の読書会でした。

今月の課題本は、『自閉症のDIR治療プログラム』です。

話が盛り上がって夜中の一時まで(これは毎月のことですが)

スカイプで話し合っていました。読書会の話題はまた別の記事で書きますね。

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前回の続きです。

母 「小学生の算数の教え方って?」

 

息子 「かけ算の文章題を教える時に、『かける数』『かけられる数』って

言葉を使って教えるよね。

それが、わかりにくいんじゃないかって議論をネットでやっててさ。

それを見てて、言葉を多用し過ぎる弊害というか、

確実性を高めようとして

言語化できない概念まで言葉で表現しようとすることで、

子どもの学習能力を落としているよなぁと思ってさ。

言語はある意味、記号に過ぎないんだから、

言語化できない直観で捉えるようなものまで

言語化しようとすれば、自然に発展するものを

小さな枠に押し込めてしまうことにも起こるんだなって感じたんだ」

 

母 「言語化できない直観で捉えるもの……?」

 

息子 「そう、さっきの『かける数』『かけられる数』にしても、

もし子どもの目の前に皿やかごに同じ数ずついちごを入れたものを見せたとするよね。

子どもはそれを目にするだけで、直観的に『かける数』にあたるものと、『かけられる数』にあたるものの

違いを感じとって、

自分に求められていることを直観的に理解することができるはずだよ。

それを『かける数』『かけられる数』という言葉に言いなおして、

伝え間違いが起こらないように確実性を高める時、

実際には、子どもが自分で目で見て感じとっているものと、

その言葉をつなげることができないまま、そこが切断された状態で

学習が進みがちなんじゃないかな。

 

子どもには子どもだけが持っている直観的な理解の仕方があるように思うよ。

それは学習の根っこの部分とつながってる。

大人の考え方の多くは、より確実にしようとするあまり、

言語化した時点で、大きな樹の葉っぱの部分になってしまう。

そうして葉っぱの部分を繰り返し教えて定着させることが

教育だと思われているけれど、

やっぱり何度も根っこに立ちかえることだって必要なんじゃないかな?」

 

もう一回だけ続きます。

 

 

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子どもには子どもだけが持っている直観的な理解の仕方がある1

2012-01-27 16:00:30 | 教育論 読者の方からのQ&A

いつも読ませていただいている

e-子育て.comのスタッフブログの

ちょっと複雑な文章題、4年生の場合という記事で、

大人と子どもの感覚のずれ」を理解しないまま教える

弊害が指摘されていました。

 

羊先生の

「子どもの算数の理解が止まってしまう原因と根っこが近い気がします」という

結びの言葉がとても腑に落ちるとともに、


ちょうど夕べ息子と話していた内容と重なっていたことを思いだしました。

(羊先生の記事おかげで、捨てかけていた会話のメモをゴミ箱から救い出してこの文章を書いています)

 

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昨夜、わたしは朝のレッスンのことを思い返しながら、

「おかしなことなんだけど、お母さんが実感している言葉が出始める時期の子を飛躍的に伸ばすコツって、

その子のお父さんやお母さんに、

子どもの前でほんの数分黙っていてもらう練習をすることなのよ」と言いました。

 

母 「数分といわず、数秒でもいいわけだけど、

子どもが幼いほどそれが難しいようでね、

お家でも子どもをまったく視界に入れずに用事をしているか、

子どもを絶え間なく構って言葉をかけてしまうか、どちらかになってしまうようよ。

幼いうちはインプットの時期だから、言葉をシャワーのように

たくさんかけるといいってステレオタイプに信じ込んでいる人がたくさんいるけど、

現実には子どもがしゃべる間のようなものがなくなってしまうし、自分の頭で考えたり、自分の意志を使うのを

絶え間なく邪魔されているようにしか見えないことが多いのよ。

 まだ言葉が自由に話せない子たちとの距離感って

難しいのよ。

ある面、子どもと自分の区別が全くないかのように 間主観的にわかる って

言葉で表わされるような関係のなかで子どもは成長していくものなのよ。

 

でも、それと似ているのに子どもの意志や感情から離れたところで

大人の目線上で子どもと一体化するような状態があってね、

むしろ乳幼児の子育てであたり前になっているようなところがあるのよね……

そうした関係の上で言葉が大量の注がれているようなところがあるの。

 

 でも、1、2分だけ、何もしゃべらずに子どもを眺めるのって、簡単なようで

かなり難しいみたいでね、

そうしてちょっとの間、黙っていて、

子どもが何を見ていて、何に興味を抱いているのか、どんな時に嫌な表情をして、どんな時に顔が

輝いているのか気づいてもらうようにお願いしていても、

たいていの親御さんが、不安でたまらなくなって教えたり指示したりしてしまうのよ。

 

そりゃ、何か『する』のは、大事なことに思えるけど、

何かを『しない』のは、わざわざする価値があるように思えない……というのもあるんでしょうね」

 

息子 「言葉が多すぎて問題が起こることってよくあるよね。

ぼくは、毎日 一定の時間は、原始的な言葉のない状態で過ごすのっているなって思ってんだけど……

自分の心のなかの言葉もないような状態!

言葉使えば使うほど、言葉という装飾品のせいで、

現実が見えなくなっていることがよくあるからね。

そうして言葉なしに、色や形や状況を見ていると、人間って外から学ぶだけでなく

自分の内から学ぶことができる存在なんだってわかってくるよ。

そうしたことを一番強く感じるのは、ピアノを弾いている時とか絵を描いている時とか、

本を読だり映画を見たりしている時でさ。

 

たとえば、絵を練習する時に、いろんな資料があるけど、一番すばらしい資料は

自分の右手と左手を見て、感じた通りに描くことだったりするんだ。

自分で感じとることが、一番の先生ってわけ。

映画を見てて腹が立ったら、どうして自分は怒ったんだろうって

自分の感情の変化を分析していくことで

学べることは多いよ。

素直に世界を観察して、

自分の内側で気づいたことを正確に受け取るには、一度、

勝手に漏れ出す言葉を外にも内にも

なにもない状態にしてみるといいのかもしれないね。

お母さんが、親に子どもの前でちょっとの間、言葉を発しないでいることを学んでもらうだけで、

不思議なくらい子どもの成長がよくなるって思っているのは、

そういうことと関係があるのかも。

言葉が多すぎる問題ってさ、最近、ネットで

小学生の算数の教え方が話題になってるのを読んで

いろいろ考えていたところだったんだ」

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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子鉄くんの立派な駅  と ちゃんと色が変わる信号

2012-01-26 16:02:20 | デュプロブロック

2歳後半の★くん。

大の鉄道マニアです。工作やブロックも大好きです。

お母さんに手伝ってもらいながら、とても立派な駅を作っています。

ブロック制作には慣れている★くん。

ここはこんな風にしたい、あんな風にしたい……と

細かい指示をお母さんに出しながら細部にまで凝っています。

色と形にとても敏感な子です。

駅内にラミィキューブの札で数字を配置しました。(1号線、2号線……といった意味です)

信号を作りたがったので大きな透明のビー玉を

3色のセロファンで包んで作りました。

(黄色を端にしたいそうです)

作った信号にプッシュライトを当てると、

床に赤や黄色や緑の光が灯ります。

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言葉が遅い、目が合わない……成長に気がかりなところのある子のレッスン 5

2012-01-26 09:46:17 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

の記事の星座シートの作り方について質問をいただいています。

星座シートは、子どもの興味や発達の課題に応じて

作り方が変えています。

ここでは、クリアーファイルを市販の星座カードのサイズに切ったものに

ボンドでスパンコールの星を貼り付けて作っています。

厚紙に目打ちで穴を空ける、透明シートにマジックで星を書く、シールを星座の形に貼る

などさまざまな作り方があります。

投影する機械を工作で作ったり、プラネタリウム風の道具を作る時もあります。

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自閉症と診断される子は、

●社会的相互作用の質的な障害

●コミュニケーションの質的な障害

●限定された活動や興味

の3つに気になる症状を示すとされています。

★くんは、社会的相互作用とコミュニケーションの質に明らかな問題を抱えているので、

いずれ医師による正確な診断を仰ぐ必要があるように思われます。

興味に関しては、さまざまなものに積極的に触れようとする一面はあるものの

遊び方自体は、ひっくり返すとか、積み上げるとか、開け閉めする、回す、などの

限定された活動ではあります。

 

自閉症は先天的な要素が強い疾患で、

自閉症の原因は親の接し方とは全く関係がないものです。

 

でももとの原因が親とは関係ないものだったとしても、

悪い接し方をすれば、より問題が大きくなり、

良い接し方をすれば、それが成長を後押しすることは

ハンディーのない子たちも含めて、全ての子どもに共通することだと思っています。

 

何が悪い接し方で、何が良い接し方かは、

その子によりけりで、

障害が疑われる子ほど、よりていねいに観察して

問題を生じさせている接し方を改善して、

成長をうながす働きかけ方を洗練させていくことが重要だと感じています。

 

★くんのお母さんの場合、

★くんにあれもしてあげよう、これもしてあげよう、聞いていても聞いていなくても

よりたくさんの言葉をインプットしておこう……というお母さん側の気もちが勝ちすぎて、

さまざまな要求を持っている★くんが、

それをお母さんに伝えたり表現したりする必要が、

ほとんどなくなっていることが気にかかりました。

 

 

お家では★くんが欲しがりそうなものはたいてい手の届くところに置いてあって、

自由に出して遊んでいるようですし、

★くんが何かに興味を抱いた時点で、それを察したお母さんが

すぐさま世話をやいてあげているのです。

 

何かに触れたいと思ったら、「取って!」「ちょうだい」といった

要求を表現しないとそれを手にできないような場面を作って、

次第に、「○○と○○のどっちにするの?」という質問に答えたり、

「このくるくる回すおもちゃで遊びたいの?このおもちゃが好きなの?」といった

大人の質問に耳を傾けたり、きちんと応答する練習をしていくことが

大事だと感じました。

 

★くんのできることをていねいに観察していくと、

何がどれくらいできて、どのような課題なら近いうちに達成できそうなのか

見えてきます。

 

たとえば児童館等の工作に参加したことがある★くんは

工作で使う道具や素材に親しみを抱いていて、正しくは使えないものの

はさみは紙を切るもの……といったおおまかな認識を持っています。

はさみを見ると、刃の部分を広げて紙に当てようともします。

ベタベタした感触は嫌なようで

糊には触れようとしません。

★くんは工作の場の雰囲気に関心を持っていて、いくつかの道具や素材に

積極的に触れようとするのですから、

そのいくつかの活動を取りだして、コミュニケーションや技術を繰り返し

学習するための場面を設定することができるはずです。

 

学習場面の設定方法に関しては、

また次の機会にもう少しくわしく書きますね。

 

 

 

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虹色オンライン教材についてのお知らせ

2012-01-26 09:37:41 | 連絡事項

 

オンライン教材の不具合は解決しました。

ご迷惑をかけた方々、申し訳ありませんでした。

(現在、サーバーの不具合で一時的に虹色オンライン教材が見れない状態になっています。

早めに問題を解決しますので

少しだけお待ちください。)

 

オンライン教材のパスワードがわからなくなったという方は、

メールのアドレスを書いて、コメント欄に書きこんでくださいね。

くわしい問い合わせフォームを紹介します。

 

虹色オンライン教材のおまけとして

『計算が得意になる指遊び』の動画を作りました。

1月30日月曜日から『学ぶことが好きになる工作遊び』にリンクしています。

1月30日にもう一度くわしく発表します。

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言葉が遅い、目が合わない……成長に気がかりなところのある子のレッスン 4

2012-01-25 22:41:44 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

★くんは相互のコミュニケーションを取ることが極端に難しい子です。

★くんのお母さんがどんなに愛情深く働きかけても

自然なやりとりに発展していきにくいのです。

 

そのため★くんから反応があってもなくても

★くんのお母さんだけが一方的に話しかけていることが多々あります。

一方、★くんはお母さんを道具のように扱って自分のしたいように振舞ったり、

外出先などではお母さんが視界に入っていないかのように動き回ったりしています。

 

たくさん言葉をかけていると、★くんはそのうちのいくつかの言葉に反応して単語を真似たり、

指示した通りに動いたりもします。お家ではもう少し反応がよくて

笑顔もよく出ているそうです。

ただそうしたやりとりはかなり反射的なもので、

「~したい」と相手に何かを要求して、それに応えてもらったり、

何かを眺めながら「かわいいねぇ~」などといっしょに共感しあったり、

「これなあに?」「どっちがいい?」といった会話に発展していくようには見えません。

 

お母さんの側が、ちょうどよいチャンスをつかんで、

そうした会話の形を作っていく努力をしなくては

★くん自身は、そうしたやりとりに気づいていくのは難しいようでした。

 

そうしたお話を★くんのお母さんに伝えると、

いつどうやってそうした会話を成り立たせていけばいいのか見当もつかないようでした。

 

もう少しだけ続きます。

 

 

 

 

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