「あの子は19歳の徴集兵だった。彼ら（ロシア国防省）は私にそれ以外のことは言わなかった」と語った。ガーディアンは、さらに別の3家族も息子が行方不明になったと訴えていると報じた。

 

沈没したロシア黒海艦隊の旗艦の死者数は？…

乗組員家族、情報不足で焦り

登録:2022-04-20 04:25 修正:2022-04-20 07:41

 

ロシア国防省「乗務員は完全待避」と発表　
「死亡した軍人がいる」報道相次ぐ

 

 

ツイッターなどのSNSに最近投稿された写真。「モスクワ」と見られる戦艦が煙を噴き上げ、船体が傾いている=ツイッターよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

　ロシア国防省が、沈没した黒海艦隊の旗艦「モスクワ」（排水量1万1500トン）の乗務員は全員待避したと発表したのとは異なり、死者と行方不明者が少なくない状況が明らかになりつつある。

　英国紙「ガーディアン」は18日、「モスクワ」に乗っていた息子を失ったロシア人女性のユリア・チボバさんの状況を報じた。チボバさんは18日朝、国防省から息子が死亡したと電話で知らされたとして、「あの子は19歳の徴集兵だった。彼ら（ロシア国防省）は私にそれ以外のことは言わなかった」と語った。ガーディアンは、さらに別の3家族も息子が行方不明になったと訴えていると報じた。

　ロシア国防省は14日、「ミサイル巡洋艦『モスクワ』が、指定された港にえい航されていたところ、船体に生じた火災被害により均衡を失った。波の激しい悪天候のため沈没した」としたうえで、「乗務員は完全に待避した」と発表した。一方、ウクライナは、「ネプチューン」ミサイルで「モスクワ」を攻撃し、船が沈没したと発表した。しかし、ロシアの独立メディア「ノーバヤ・ガゼータ」欧州版は最近、名前を伏せたロシア人女性が、「モスクワ」に搭乗していた息子から聞いた内容として、この船で40人ほどが亡くなったと語ったと報じた。モスクワの正確な乗組員数は確認されていないが、船のサイズなどからみて500人以上が乗っていたものと推定される。

　SNS上には、「モスクワ」とみられる戦艦が煙を噴き上げ、船体が傾いている様子の写真と動画が投稿されている。ウクライナ内務省のアントン・ヘラシチェンコ顧問も18日、写真をSNSの掲載した。

チョ・ギウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )