コロナ禍で悪戦苦闘する韓国の五輪代表選手たち…「国民の応援が必要」
忠清北道鎭川(チンチョン)の選手村のアーチェリー練習場は特に日差しが強かった。2020東京五輪に出場するアーチェリー韓国代表選手たちは、記者たちを温かく迎えた。最も若いキム・ジェドク(17)がポーズを取りながら、「ファイティン!」と大声で叫ぶと、会場からは笑いが起こった。予選の時の自信あふれる姿そのままだった。五輪初メダルに挑戦するカン・チェヨン(25)は「こんなにたくさんいらっしゃるとは思わなかった」と喜んだ。
28日、忠清北道の鎭川の選手村で開かれた「2020東京五輪メディアデー」には、担当記者団など約50人のマスコミ関係者たちが参加した。イ・ギフン大韓体育会長、ユ・スンミン国際オリンピック委員会(IOC)委員、チャン・インファ選手団長、シン・チヨン選手村長、チョ・ヨンマン大韓体育会事務総長などが、取材陣を迎えた。この日、大韓体育会はアーチェリーや射撃、フェンシング、重量挙げのナショナルチームの訓練風景を公開した。
同日のメディアデーは、五輪を控え、選手村で事実上初めて開かれる対外行事だ。新型コロナウイルスへの感染リスクで、選手村への出入りはほとんど不可能だからだ。アーチェリー韓国代表チームのリュ・スジョン監督は、「外部からお客さんが訪れたのは初めて」だとし、「(アーチェリー)選手は冬に選手村入りしてから一度も外に出られなかった。 これまで実践練習に疲れたら、ウエート・トレーニングを行い、山登りをしながら耐えてきた」と伝えた。
外部的な困難の中でも、選手たちはいつものように汗を流した。2016リオ五輪時に独り言のように「できる」と繰り返し、フェンシングのエペで金メダルを獲得したパク・サンヨン(26)は「コロナ禍で練習施設がなく、練習パートナーがいなかったこともあり、大変だった」としながらも、「リオ五輪のように、前向きに準備に取り組む」と覚悟を語った。
5回目の五輪に挑戦する射撃のチン・ジョンオ選手(42)は「マスクのため呼吸に負担がある」としながらも、「不満を漏らすよりは、競技に集中する」と話した。また「まだ銃を握るとわくわくするし、時間が経つのも分からないほどだ」とし、「パリ五輪の代表選手選抜戦まで挑戦したい」と抱負を語った。
大韓体育会は国民の応援と関心を呼びかけた。シン・チヨン選手村長は「コロナ禍で五輪開催の不確実性があり、しかも日本で開かれる五輪なので、韓国選手は三重苦を強いられている。新型コロナの問題もあるだろうが、(五輪に対する肯定的な関心が少なく)非常に残念だ」と語った。
シン村長は「本日のメディアデーを通じて、国民からより多くの関心が集まることを期待する。 そうすれば、おっしゃったこと(金メダル15個)より多くのメダルも取れるかもしれない」と話した。
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