どこ吹く風

旅のことを主に書く。

旅を終えて

2011年07月23日 07時35分48秒 |  チェルヴィーノ
 現地滞在20日間、往復の旅程を入れると24日間の旅が終わった。
振り返ってみると今回の旅は観光旅行という面から見ると盛り上がりに欠けるキライがあった。これは妻およびその妹の意見・感想でもある。大きく感動する風景に乏しかったのが大きな要因である。それはアルプスで絶景と言われている有名な場所を避けたからであろう。

 テーマを「峠と谷・湖」ということにしたのが悪かったようだ。ちょっとマニアチックなルート選定がいけなかった。それとスイスを中心としたアルプスに飽きが来たのかもしれない。感動の度合いが年々少なくなっている。シャモニーは2週間滞在しないと良さは分からないと言われた人がいた。”1週間同じ場所に居るとなると何処を選ぶか。”ということを話し合ったが直ぐに此処だという場所はなかなか出てこなかった。未だアルプスの良さを見つけていないということなのか。

 其れはそれとして何やかんや言うても旅は楽しいものである。これから旅の思い出を綴っていく。日程順に書く前に特筆事項をまず書いてから記録編にしたいと思います。

出来事で一番印象に残ったのは「アプリコット売りのおばちゃん」です。
マーティニーからシャモニーに行くためFarcon峠を目指してぐんぐん高度を稼いでいた。スイスのヴァリスはブドウ栽培の地であるが今頃はアプリコット(abricot)が実り道端で売っている。そろそろ坂を登りきると思われるころ峠道が広がったところに車でけん引するキャンピングカーのような屋台でアプリコットを売っているのが見えた。甘みもあり美味しかったので車を止めた。

 品良さそうなおばちゃんがいて1Kgで7chfもしくは6eurと言う。容姿はキャサリン・ヘップバーン似で服装もキャリア・ウーマンというところ。何処を見ても農家のおかみさんには見えない。屋台の横にはBMBの格好良いスポーツカーがある、「あなたのですか?」と問うと”そうだ”と答える。

 車を走らせながら先ほどのおばちゃんのことをアレコレ詮索した。「あのおばちゃんは農家の方だろうか、それともただの売り子なのか」”アプリコットを売ってはBMBのスポーツカーは乗れないでしょう。”「もしかして買ったアプリコットはぶっ掛けらているのでは・・?」興味は尽きない。

 帰りもわざわざ寄ってアプリコットを買った。その時は雨が降っていなく客もいなかったのかスポーツカーのボンネットに腰かけていた。それが絵になっている。私たちが近づくと屋台の中に入り相手をした。心地よいフランス語の響きでどの種類がいいか、どの程度の数量かを聞いてきた。フランス語が分かるわけでは無いけど大たいそのようなことを話しているだろうことは分かる。

 さて彼女は何者でしょうか。
①ワイナリーを持った富農がアプリコットも作りこの時期だけ直接販売している。
②別の売り子(友人)がいるけど、急病か急用でピンチヒッターとして店番している。
③アプリコットを販売するためのツールとしてこのような投資をした。
④・・・
あとどのようなシチュエーションが考えられるか。
もし何時も其処に居るのなら、この辺りをよく通るドライバーには有名な存在であろう。

 気になる人です。あの辺りを通られる方がいらっしゃいましたら解明していただけないでしょうか。(笑)