なんちゃってLOHASな日々

ハーブの事。田舎暮らしの事。読書あれこれ。毎日の生活の中の、ちっちゃな出来事を楽しんじゃうブログです。

森の生活

2008年02月13日 | 読書
私が好みの本を読みすすめていくと、度々、目にする名前があった。

「ソローが言うには・・・。」
「ソローのように、暮らしたいわけではないけれど・・・。」
「ソローの森の生活のような生き方・・・。」

だれもが知っていて。
「ああ、ソローね。」とうなづきながら、読んでいるのかしら・・・・。

私、知らない・・・

そこで、読んでみた。


森の生活 ウォールデン(上)(下) H・D・ソロー著  飯田実 訳 ワイド版 岩波文庫 (上)1200円+税 (下)1300円+税


ソロー(1817~56)は、故郷コンコード村のウォールデン湖畔の森の中に、自らの手で小屋を建て、二年二ヵ月にわたり、自給自足の生活を営んだ。
湖水と森の移り変わりや動物の生態、読書と思索の日々が、「詩人博物学者」の清純な感覚で綴られている。
自然とともに生きた記録であり、「どう生きるべきか」という人生の根本問題を探求した哲学の本ともいえる。 「見返しより抜粋」

青年ソローは、ただ単に物資(金)のために働き、すべき貴重な事(自己の探求)をなおざりに生きていく事が、できなかった。

肉を食べるから金がいる。金がいるから働く。何かが欲しくて働く。朝日の美しさも、精神を高めあう機会も、自己と向き合う機会も失って働く。

「労働」は貴重なものだ。
だが、「物資を得る」だけのための「労働」で、自分の人生が疲弊しているのに気づかない。

彼は、自分が生きていくに最小限のモノをしつらえ。
森の中で、生きていくための最小限の労働と、自己と向き合う生活を始める。

夏には、いくばくかの豆を植え。暮らしていくに必要な食物を得るための賃金を得。
秋には、森の実りを感じ。動物を身近に感じ。
厳しい冬には、思索にふけり。
そして、輝かしい春を迎える。

「生活」の中から、不要なものを、どんどん、そぎ落としていく中で。
本当に、生きていくために、必要なものと、そうでないものがわかる。

この本を読んでみて。

「若者に読んで欲しい」との思いで綴られた本だけど。

多分、若い頃に出会っていても・・・。
十代の自分だったら、読みきれなかったかもしれない。
そのころの自分は、「お金」のために「仕事」を選び。
その「仕事」につくために「勉強」していたので・・・
彼の言わんとしている事は、まったく身に染みなかっただろう。

今だから。少しわかる。
少しわかるけど・・・。全部はわからない・・・

ただ、他の本を読んだとき。
少しだけ、深い位置で。
「ああ、ソローね。」と、言えるような気がしている。

生活の様子や自然の描写が素晴らしく、風景を思い浮かべながら読んだり・・・。
比喩や古典からの引用も多く、巻末の解説とあわせて思いにふけっていたら・・・。
たっぷり2週間かかってしまいました

何年かたったら。
また、違う事が読み取れる本なのだろうな・・・と思います。

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