なんちゃってLOHASな日々

ハーブの事。田舎暮らしの事。読書あれこれ。毎日の生活の中の、ちっちゃな出来事を楽しんじゃうブログです。

大原美術館展

2015年05月17日 | おでかけ
週末。娘が科学館で楽しんでいる頃。私は、静岡市美術館で開催されている「大原美術館展」を、観に行ってきました

美術館は好きで。時々、フラリと出かけます。あばれはっちゃく(ダンナ)か、一人で行く時が多いです。時間を気にしなくていいので、一人が気楽ですが。鑑賞後のコーヒーは、絵の話をしながら飲みたい・・・わがまま 今回は、一人で、心行くまで観てきました

倉敷にある大原美術館。義母の故郷に近く、義母の大好きだったモディリアーニの絵があります。今回、静岡に、その絵がやってきたので、再会しに行ってきました

絵って、面白いですね その絵の向うに、モデルを見ている画家さんの視線と。画家さんを見ているモデルさんの視線が、感じられる。そして、観る人の気持ちによって、どんどん、想いが重なったり、絵の世界が広がって見えたり・・・いろんな感じ方ができるんですね。

義母の好きだった、モディリアーニの絵。彼が愛した女性の絵なんですね。結婚して、一人目の子どもが生まれ。ディフォルメされた線の少し、ふっくらとしたお腹は、妻であり、母である事を表しているんでしょうか。絵の描かれたこの年は、モディリアーニも妻も、幸せな暖かい時間を過ごしていたんでしょうか。

ところが。翌年には、モディリアーニは亡くなってしまい。妻は、第2子を身ごもっていましたが、哀しみのあまり、自殺してしまいます。

青い眼を見ながら。モディリアーニは、妻を愛おしいと思い、母性を描いたけれど。子どもを守るのではなく、第一子を置き、第二子を身ごもったままモディリアーニの後を追った妻は、「女」の激しい想いが強かったのかなぁ~・・・などと。

いろんな「妄想」をしながら、鑑賞していました。

若かった頃の義母は。どんな恋をしたんだろうか・・・。


もう一枚。あっと、立ちすくんでしまったのが。岸田劉生の静物画です。

透明感のある色。朽ちていくリンゴを描いています。台から手前に転げ落ちそうにも、それでいて安定しているようでも。なんだか、不思議な緊張感のある絵でした。

結核で、外に出る事を禁じられていた為に描かれた静物画。筆を執り、描いていくうちに、リンゴは、だんだんと朽ちていったのでしょうか。いつかは消えていく、我が身とリンゴを重ね合わせたのでしょうか。並んだ茶碗の陶器や、ブリキの質感。画家の眼差しが、なんだか、寂しい。

一枚の絵で、いろんな事を思うので。すっかり時間がかかってしまうのですが。筆の跡の残る作品の、空気感って、スゴイなぁ~って思います。

できれば、お気に入りの一枚を前に、一杯、お酒を飲みながら。ずっと対峙していたい そんな企画、ないのかな


とても、いい時間を過ごしました。5月31日までです。お近くの方、機会がありましたら是非
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