にほん民族解放戦線^o^

米帝→官邸→マスコミの洗脳による植民地状態からの脱却を考えてみるブログ♪主権を取り戻し、日本の未来を考えよう。

ピノチェト…裁きを受けることなく逝く

2006年12月13日 | 雅無乱日記

      画像はここより→http://www.peres-fondateurs.com/~resistance/

「チリのピノチェト元大統領が死去」73~90年軍事独裁(asahi.com 2006年12月11日04時15分)http://www.asahi.com/international/update/1211/002.html

アメリカの支援を受けてクーデターを起こし、その後、弾圧により死者2095人と行方不明者1102人を出した独裁者ピノチェトが世を去った。

実際は、公式調査によるこの犠牲者3197人だけでなく、約2万人が殺害されていると言われている。

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17年間のピノチェト軍政下で、監禁た拷問はあたりまえ、女性への虐待(犬をけしかけたり電気ショックを与えたり)も日常的に行われていた。拷問の被害者は40万人。チリ厚生省によると、現在でも80万人が精神治療の必要があるそうだ。

参考:http://homepage2.nifty.com/ai152hannah/0112nl.htm

今では、「人権侵害」を口実に他国を侵略までしてしまうアメリカだが、当時は、このような残虐行為を行っている公然とピノチェトの軍事独裁政権を支援し続けていた。

1964年のチリ大統領選挙で、サルバドール・アジェンデの当選を妨害したCIAは、1970年の大統領選でも相当な力を注ぎ込んだが、失敗。歴史上初めて、民主的な選挙により共産主義政権が誕生してしまった。

これは、アメリカにとって極めて不都合なことだった。

その頃、アメリカは「共産主義」を、「武力による脅しと嘘によってしか権力を握ることができず、人々を恐怖に陥れて洗脳することによってしかその権力を維持できない」と全世界に向けてプロパガンダをしていたわけで、民主的な手法で政権を握って大衆に支持される「共産主義」ほど都合の悪いものはなかったのである。中南米にキューバに続く社会主義国家ができてドミノ化することを恐れるというのもあっただろう。

かくして、CIAとアメリカ政府は、ありとあらゆる手段をもって、アジェンデ政権の転覆を画策した。

そしてついに、1973年、ピノチェトを使ってクーデターに成功するのである。アジェンデはそのクーデターの最中に国会議事堂の中で死んだ。

その後、大規模な「左翼狩り」が行われることになる(大規模な拷問や虐殺や処刑が繰り返されることになる)。


アメリカが直接指導したといわれる拷問方法は極めて残酷で、逮捕された者自身の精神を「壊す」目的もあったという。つまり、裏切りを強要させ、恥をかかせることによって、左翼活動家や労働運動員、女性運動の闘士としての自信を崩壊させるというわけだ。

他にも、軍用機で太平洋上まで運んだ人間を上空から生きたまま放り込んだり、女性を性的に攻撃するように仕込んだ犬を放ったり…ありとあらゆる事を行い人々に恐れられていたそうだ。

アメリカはそんなピノチェト支援し続ける。当時の国務長官であるヘンリー・キッシンジャーは、ピノチェトにこう言ったという「ご存知のように、米国では、あなたがここでやろうとしていることに共感を寄せている。(…)貴政府に栄あらんことを」(『アメリカの国家犯罪全書』ウィリアム・ブルム著P273より)。そしてピノチェト政権のチリから逃れてアメリカに渡った人々を狩り出すのに、FBIを協力のため随行させていたそうだ。

これを指揮して17年もの間チリに君臨し圧政をしいたピノチェトは、のうのうと生き続け(一説によると仮病を使って裁判を遅らせていたらしい)、ついに罪を償うことも無く先日死んだというわけだ。フセインの裁判は速攻でやって死刑になったのにどういうわけなんだろうね?


ここではっきりしてくる事実がある。

アメリカは、「自由と民主主義を世界に広める」などと口では言っているが、実はそれは他国への介入のための単なる方便にすぎないということである。

これまでアメリカは、チリ以外にも様々な国家に介入してきた(http://www.jca.apc.org/stopUSwar/Databank/interventions.htm)。しかしその論理と実際の行動は完全に乖離していた。

「民主主義のため」「抑圧され、人権を侵害されている人々のため」「麻薬撲滅の為」などと奇麗事を言いつつ、現実には、共産主義への防波堤として、あるいは資源や商売の利権を確保するため、中東・アジア・アフリカ・中南米の各地域にエージェントを送り込み、ただ親米でありさえすれば極めて非民主的な独裁権力も支援の対象としてきたのである。

ベトナムでは腐敗しきった南のグエン・バン・ヒュー政権を支援し続けてベトコンと戦わせ、韓国においてはイ・スンマン(李承晩)政権、パク・チェンヒ(朴正熙)政権と軍事独裁政権を支援し続けてきた。他にも、フィリピンにおけるマルコス政権、インドネシアにおけるスハルト政権、イランのパーレヴィ政権、ニカラグアのコントラ支援…という具合で枚挙に暇がない。


彼らが使う「民主主義」「人権」なる言葉は、人々を欺くためのものであって、一切騙されてはならないし、日本は、そういう口実にかこつけたアメリカの侵略に一切手を貸すべきではない。

アメリカに使い捨てられた独裁者ピノチェトの存在は、「民主主義」や「人権」が単なる欺瞞であることを証明している。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
逝ったか、ピノチェト (レイランダー)
2006-12-13 18:59:01
TBありがとうございます。
って、本当はODA/IMFの方のエントリーのTBいただいた(ちなみに同じのが2つだぶってたんで、片方は消させてもらいました)んですが、ピノチェトの話に引きずられてこっちに書いてます。

チリの73年「9.11」については、益岡賢さんのページにもW・ブルム「Killing Hope」の該当章が翻訳掲載されてますね。
http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/ (9月5日の記事)
「Killing Hope」の全訳も出版してほしい・・・。

関連した映画で、コスタ・ガヴラス監督の『ミッシング』っていう素晴らしい作品がありましたね。
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Unknown (雅無乱)
2006-12-14 00:55:32
レイランダーさん、コメントありがとうございます!

ご紹介のHP見ました。

アメリカの介入って、想像以上にエゲつないですね…
放心状態になってしまいました。

お勧めの映画も見てみたいです。

貴ページをBookMarkに加えさせていただきました。今後ともよろしくお願いします^o^)
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参考まで (tatoon)
2007-11-08 17:13:11
参考まで(桜井ジャーナル)

http://plaza.rakuten.co.jp/31sakura/diary/200711080000/
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