「エアプラズマ切断機」については、会社で修理を依頼されて初めて知った機械であるが、修理完了して使って見ると便利で、工作にも使えそうである。
ダイヘンのD-3000(VRC-30)という型式で定格出力30A、製造年:昭和62年(西暦1987年だから23年も前)となっている。
ずっと使われず2階の物置に眠っていたが、作業員の方が見つけて、動作すれば使いたいと持って来た。(同型機が5万円程度でオークション出品されていた)
三相ACプラグが切断されていたので、手持ちのプラグを接続し、導通を測定すると「白-黒」相間が200Ω程度と低い。その他の相間は数百kΩとなっているので、分解してみる。
どうやってプラズマを作り出しているのか原理自体が判らないが、ロジック回路やら、高圧発生回路が、ぎっしり実装されているので、基板を取り外すのに一苦労する。三相電源入力フィルタ基板を外して見たが問題無い。
これ以上は無理だと観念し、コネクタ接続を一つずつ着脱していくと、抵抗値の上がるところが有る、
ACファンは判ったのだが、もう1つは行き先が確認出来ず。
でも、どうやら、制御回路は「白-黒」相間を電源としていることが判ったので、こんなものだろうと判断し、異常が有っても他の設備に影響が出ない様、まだ会社の機械が稼動する前に、電源プラグとエアーを挿し込みNFBをONしてみた。
暫くしてランプが点灯したので、どうやら回路は正常に動作している様だ。
依頼された作業員の方に動作確認を御願いする。
5mm厚の鉄板があっという間に切断されていく。
ところがトーチ手元スイッチのON/OFFが利かないので、調べて見ると、2芯キャプタイヤケーブルの被覆が剥がれて芯線同士がショートしていた。
ケーブルは経年変化で劣化しており、どこを切っても絶縁被覆が弱いので、取り敢えず注意深く剥いて半田で接続し、絶縁チューブを被せ絶縁テープを捲いて応急的に使える様にした。
後日、新品のケーブルに交換することで手配した。
「エアプラズマ切断」は「レーザー」と違って、切断精度は出ない(1mm位)のだが、精度を要しないシャーシの穴あけ等には使えそうである。
ブログへのコメントありがとうございます。
私は、趣味で修理を楽しんでいる者で、工作機械はたまたま前職(昨年で退職)の設備だったので、趣味を生かして修理対応しました。
ジャンクと承知の上で落札した訳ですから、当然、修理の腕前が有り治せる自信が有るとか、あるいは部品取りが目的だと思います。
厳しいことを言いますが、ジャンクを承知の上で入手したのですから、ご自分で修理願います。
依頼されても、修理出来る自信は有りませんが。せいぜい、エアーブローすると高圧部分の絶縁が復活するかも知れません。
会社の溶接機は年1回その様に対応してました。