米新興宇宙企業スペースX社の無人宇宙船「ドラゴン」が25日、民間宇宙船として初めてISS(国際宇宙ステーション)とのドッキングに成功した。同社は南アフリカ出身のマスク氏(40)がネット決済会社ペイパルを売却して得た私財1億ドルを投じて2002年に創業したベンチャー企業(社員1800人)で、オバマ政権が掲げる宇宙開発での民間活用策の下で、NASAなどから計10億ドル以上の開発費を調達したそうだ。部門毎の仕切りを取り払った大きな工場を使う独自の製造方法を採用し、NASAの1/3~1/4分の費用で迅速な開発を可能にしたそうだ。マスク氏はトヨタ自動車と電気自動車で業務提携している米テスラモーターズの創業者でもある。 ⇒ 5/26読売新聞夕刊
●日本では5/18に三菱重工が製造しているH2Aロケットが、初めて海外から受注した韓国の衛星を含む4基の衛星の打上げに成功し、海外衛星の打上げビジネス参入に一歩を記したことがニュースとなったが、ライバルの欧州の「アリアン」ロケットは既に約200回の打上げ回数に達し、成功率も約95%に対し、H2Aは成功率こそ95.2%とトップクラスであるが、打上げ回数は21回に過ぎず、また、打上げ費用もアリアンより割高で、打上げビジネスの前途は厳しいようだ。韓国がH2Aを選択した理由は、費用の安さだったそうだが、実は今回はJAXAの水環境観測衛星「しずく」との相乗りのため料金が軽減された事情があったようだ。また、上記、スペースX社の打上げ費用はH2Aの半額程度になるそうで、新たな強力なライバルが登場したことになる。 ⇒ http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20120518-OYT1T01294.htm
(関連:2011/1/23マイブログ)