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緊急事態続く福島原発

2011-03-14 | つぶやき
福島第1原発1号機は冷却水位低下に伴い、部分的な「炉心溶融」が起こり、12日午後3時半頃、原子炉建屋内で水素爆発が発生。上部外壁が吹き飛び鉄骨露出状態となった。住民の避難区域も半径10kmから20kmに拡大された。幸い、原子炉格納容器には被害がなく、放射能の大量放出という最悪事態は免れた。その後、炉心冷却のためホウ酸(核反応抑制効果がある)を混ぜた海水が注入され、危機的状況は一応脱したようだ。●13日には3号機でも冷却水の自動注入機能が失われたことから、部分的な「炉心溶融」が起こり、14日11時に1号機と同様、水素爆発が発生し、原子炉建屋の上部外壁が吹き飛んだ。1号機より大規模爆発であったが、原子炉格納容器には損傷がなかったと発表されている。一方、海水注入による水位回復はまだ達成できておらず、予断を許さない。●さらに、14日午後に入り、2号機でも冷却機能が失われ、水位の低下と炉内圧力の上昇が見られるとの発表があった。1、3号機と同様に、炉内の蒸気の外部放出と海水注入を始めるそうだが、水位回復がうまくいかないと、1,3号機と同じ道を辿る可能性もある。●今回の一連の事故対策では炉心溶融で高まった原子炉内の圧力を下げる為に弁を開いて放射性物質を含む蒸気の外部放出が行われた。本来、禁じ手であるが、原子炉爆発を防ぐ最後の手段として選択された。また、海水の注入も廃炉に繋がる可能性があると言われており、最悪の事態を回避する非常手段として選択されたと言える。今後、同じく緊急事態宣言が発令されている福島第2原発の1,2,4号機を含めて、最悪の事態に至らず収束することを期待したいが、今回の事故で、原子力発電の安全性についての信頼は大きく傷ついた。地球温暖化対策の一環として「原子力ルネッサンス」とも言われる世界的な原発建設ラッシュに、今後、どのような影響を与えることになるのか注目される。
●原発事故の国際評価レベルは7段階あり、1986年の旧ソ連チェルノブイリ原発事故は最悪のレベル7(深刻な事故)、79年の米スリーマイル島原発事故はレベル5(施設外へのリスクを伴う事故)だ。今回の福島第1原発事故は周囲20kmの住民の避難指示が出され、一部の避難住民に被ばく者も出ているので、これ以上、深刻な事態が発生しなければ、レベル5と評価されるのが妥当ではないか。(関連:2011/3/12マイブログ)