MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

コードとダイコン

2009年03月27日 | 音楽教室

コード(和音)は
ある一つの音に
3度(鍵盤一つ飛ばし)上の音と
5度(そこから更に一つ飛ばし)の音を足した
3つの音で作ります。(この状態が基本形)

これまでのレッスンで
基本形のコードは頭に入っているLちゃん
これからいよいよ、転回形を習います。

しかし、【転回形】を教える前に
本来の形である【基本形】の何たるかを
きちんと伝えておかないと、混乱の元。

単に『一番低い音をコードネーム』と思われたら
ドミソもドファラも「C」と思われかねません

基本形は、ドミソとかソシレのように
【鍵盤一つ飛ばしの配置で弾ける形】の和音。
(ドファラはドとファが鍵盤2つ飛ばしになっていますから
 基本形ではありません。)

コードネームは
『基本形で弾く時一番低い音』を
英語音名で示したものです。(ソシレなら、ソ=G)
この基本形で一番低い位置にある音を根音(こんおん)
根音から3度上の音を「第3音」
根音から5度上の音を「第5音」
と呼びます。

【根音】を理解していれば、転回形の説明がしやすい。
しかし
小学一年生のLちゃん、「根」の漢字 知らないよねえ

でも、教えてしまいましょう。

(既に習っている基本形の和音C(ドミソ)を弾いてみせて)

私「これのコードネームは何だっけ?」
L「C

私「そうそう、このCの和音、
  ドの音から一つ飛ばしで作った和音だったよね。
  ドを根っこにしてできている和音だからC。
  …ところで、この字知っている?根っこの根」
 (根の字を書いてみせる)
L「知らない。習ってない。」

私「じゃあ、これは?(大の字を書く)」
L「ダイ。」

私「ではこの大に根をくっつけると何と読むでしょう?」
L「ええと…ダイネ

私「ダイコンと読みます。ほら、大きい根っこね。」
L「ああ(すごく納得した模様)」

私「根っこのネは、コンとも読むわけ。
  だから、さっきの和音の根っこの音は
  『根音(こんおん)』って言うんだよ。
  根音の音名を英語で言ったのがコードネーム。」

ここまできたら、転回形を教えるのは楽。

ドファラの「ドとファ」、シレソの「レとソ」の様に
4度(鍵盤2個飛ばし)になっている和音だった場合
上の方の音が【根音】です。

たぶんLちゃんの頭の中には
『根の字』と『ダイコン』と『根音』が
セットで入力されたと思われます。