MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

続・カスタネット考

2009年03月03日 | 音楽
カスタネットを日本語で何というか。

カスタネットについて、まず音楽辞典を引いてみます。

【castanet(英語)】
栗の実の形の木片をえぐり、2枚貝状に仕立てた楽器。
語源はスペイン語の castana(栗の実)。
中世からスペインで多用され、
16世紀頃ヨーロッパに広まった、とあります。
スペイン語では、castaneta。

ここまでは、ウィキペディアにも載っていますが
知りたいのは、歴史じゃなくて日本名ですから
今度は、西和辞典を引いてみます。

【casraneta(西和辞典)】
楽器のカスタネット
指つづみ(要するに指パッチンです)
カスタネットの音 及び、栗のパチパチ爆ぜる音
指の関節をポキポキ鳴らす音
…こちらは、形よりむしろ 音に関係している感じですね。

とはいえ、ここでも日本名は載っていない。

発想を変えてみます。
現代は「カスタネット」が普及していますから
日本名が必要ない。

ならば、昭和初期の英和辞典ならどうだ。

【1933年発刊の英和辞典】
カスタネット。四竹の類

出た。四竹(よつだけ)
琉球舞踊で使われている、あれですか?

【四竹(江戸時代の言語辞典)】(←駄目押し)
4枚の竹の板を両手に2枚ずつ持って打ち合わせる楽器。
承応元年、長崎から一平次という者がもたらした。

結論
手のひらで打ち合わせるカスタネットは「(西洋)四竹」
柄の長いタイプのカスタネットは「鳴子」
で よかろうと思われますが
いかがでしょうか。