観察路脇を埋めるドクダミ
一本のドクダミを掘って見ると
対生の鱗片葉が地上茎の方向に
横に伸びる地下茎の鱗片葉は成長する方向へ向いて
鱗片葉を付けている謎は 地下茎の先端にあった。
その先端を 拡大して見ると 「解ったでしょ!」
鱗片葉は地上茎にもある
観 察 月 日 2012.6.8 曇 25℃
観 察 場 所 秦野市 曽屋(くずはの家)
ドクダミの白い花が観察路の両脇を埋めて美しい。
「昨年は、目立たなかったよね」と、Rさんに言うと、頷いた。
受講生にも同様の話をし、地中はどんな状態だろうかと聞いて見た。
すると、「地下茎が張り巡らしているだろう」と答えが返ってきた。根で
はなく“地下茎”と言う用語がポンと出て来たのである。
では、「地下茎とはどんなもの」と問い返すと「・・・・」で、いつの間にか
用語だけが独り歩きしていたのだ。
維管束植物では、葉を付ける器官を茎と呼んでいる。地上茎には葉が
付いていて、植物にとっては重要な炭酸同化作用を行っている。
では、「地下茎には葉があるの」と聞くと、「ない?・・」「それでは、茎と
は呼べないんだ」と戸惑いの顔つきになった。
ドクダミの地下茎を掘り、何の問題意識も持たないで見ていると気付か
ないが、節目には対生に葉が付いている。地上茎のものとは違い、炭酸
同化作用をしない葉で鱗片葉と呼ぶものだ。鱗片葉は地上茎と同様成長
の方向に向かって付いているので、たどって行くと、地上茎は地下茎のど
こを基点としているかが解る。
それにしても、地下茎は何故炭酸同化作用もしない葉を付けているの
だろうか。その謎は、地下茎の成長する先端にあった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます